英語の「進行形」、皆さんはどんなイメージを持っていますか？ 「be動詞 + -ing形」で「～しているところ」っていう意味でしょ？ と思っている方が多いかもしれませんね。確かに、それが進行形の基本的な働きです。でも、実は進行形って、それだけじゃない、もっと奥深い世界があるんです！ 例えば、未来の予定を表したり、繰り返される行動へのイライラを表したり…。「え、進行形にそんな意味もあったの！？」って驚くかもしれません。
英語の時制の中でも、動作の「途中」や「一時性」を生き生きと表現するのが進行形の役割です。この記事では、そんな進行形の基本的なルールから、現在進行形、過去進行形、未来進行形それぞれの使い方、そして多くの人が混同しやすい完了進行形との違いまで、英語学習初心者の方からTOEIC受験を目指す方まで、誰もが「なるほど！」とスッキリ理解できるように、たくさんの例文と一緒に徹底的に解説していきます！ 進行形をマスターして、英語の表現力をぐっと豊かにしましょう！
進行形って「〜している」だけじゃないんですね！ 未来とかイライラとか…どういうことだろう？
進行形の基本ルール：「〜している最中」を捉える
まずは、進行形がどんなルールで成り立っていて、どんなイメージを持つ時制なのか、基本的なところから確認していきましょう。ここをしっかり押さえることが、進行形マスターへの第一歩です！
進行形の形：「be動詞 + -ing形」をマスター
進行形の形は、どの時間（現在・過去・未来）でも共通です。それは、「be動詞 + 動詞の-ing形（現在分詞）」という組み合わせです。
主語や時間に合わせて、be動詞の部分が変化します。
- 現在進行形：am / is / are + -ing形
- 過去進行形：was / were + -ing形
- 未来進行形：will be + -ing形
例えば、`study` (勉強する) という動詞で見てみると…
- I am studying now. （私は今、勉強しています。） – 現在進行形
- He was studying when I called. （私が電話した時、彼は勉強していました。） – 過去進行形
- She will be studying at this time tomorrow. （彼女は明日の今頃、勉強しているでしょう。） – 未来進行形
この「be動詞 + -ing形」という形は、進行形の大前提として、しっかり頭に入れてくださいね。
動詞の-ing形の作り方には、いくつかのルールがありますよね。基本的なものは大丈夫ですか？
・普通は動詞の原形に -ing をつけるだけ (例: study → studying, watch → watching)
・-e で終わる動詞は e を取って -ing (例: make → making, use → using)
・短い母音 + 子音字 で終わる1音節の動詞は、最後の子音字を重ねて -ing (例: run → running, swim → swimming)
・-ie で終わる動詞は ie を y に変えて -ing (例: lie → lying, die → dying)
スペルミスにも気をつけましょう！
進行形のコア・イメージ：動作の途中・一時性を意識する
進行形が持つ最も重要なイメージは、「動作が進行中であること」、つまり「～している最中」ということです。ある特定の時点において、その動作がまだ終わっておらず、続いている様子を表現します。
例えば、「I read a book. (私は本を読む)」だと、本を読むという習慣や事実を述べているのに対し、「I am reading a book. (私は本を読んでいる)」だと、今まさに本を読んでいる途中、という動作の真っ最中であることが伝わります。
そして、もう一つ大切なのが「一時性」というニュアンスです。進行形は、その動作が永続的なものではなく、ある一定期間、あるいはその時だけ行われている一時的な活動であることを示唆することが多いんです。
- He lives in London. （彼はロンドンに住んでいる。）→ 現在形。比較的永続的な状態。
- He is living in London for a project. （彼はプロジェクトのためにロンドンに住んでいる。）→ 現在進行形。一時的な滞在であることを示唆。
この「進行中」と「一時性」という２つのコア・イメージを掴んでおくと、進行形の様々な用法が理解しやすくなりますよ。
注意！進行形にできない動詞（状態動詞）とその例外
進行形を学ぶ上で、絶対に避けて通れないのが「進行形にできない動詞」の存在です。原則として、動作ではなく「状態」を表す動詞（状態動詞）は、進行形にしません。
なぜなら、進行形は「動作の途中」を表すものであり、「状態」には通常「途中」という概念がないからです。「知っている途中」とか「好きである途中」とは言わないですよね。
主な状態動詞の例：
- 感情・心理状態：like, love, hate, prefer, want, need, wish, hope, believe, know, understand, remember, forget など
- 知覚：see, hear, feel, taste, smell など （※動作を表す場合は進行形になることも）
- 所有・所属：have (持っている), own, possess, belong to など （※動作を表す場合は進行形になることも）
- 存在・状態：be, exist, seem, appear, look (～に見える), resemble など
間違いやすい例：
- × I am knowing his name. （彼の名前を知っている途中？）
〇 I know his name. （私は彼の名前を知っています。） - × She is wanting a new bag. （新しいバッグを欲しがっている途中？）
〇 She wants a new bag. （彼女は新しいバッグを欲しがっています。） - × This cake is tasting good. （このケーキは美味しい味がしている途中？）
〇 This cake tastes good. （このケーキは美味しい味がします。）
例外もある！状態動詞が進行形になるケース
ただし、状態動詞でも、一時的な状況や、意志的な行動を表す場合には、例外的に進行形が使われることがあります。
- have
- I have a car. (車を持っている – 状態)
- I am having breakfast now. (今、朝食を食べている – 動作)
- be
- He is kind. (彼は親切だ – 性格・状態)
- He is being kind today. (彼は今日はやけに親切だ / 親切に振る舞っている – 一時的な行動)
- think:
- I think it’s a good idea. (それは良い考えだと思う – 意見・状態)
- What are you thinking about? (何を考えているの？ – 思考活動・動作)
- see/hear
- I see a bird. (鳥が見える – 知覚状態)
- I am seeing someone. (誰かと付き合っている – 行動)
- I am hearing strange noises. (奇妙な物音が聞こえている – 一時的な知覚)
- taste/smell
- This soup tastes salty. (このスープは塩辛い味がする – 状態)
- She is tasting the soup. (彼女はスープの味を見ている – 動作)
このように、同じ動詞でも意味によって進行形にできるかどうかが変わることがあるので注意が必要です。基本は「状態動詞は進行形にしない」と覚えつつ、例外的な用法も少しずつ慣れていきましょう。
状態動詞は進行形にしない、って聞いたことあります！ でも例外もあるんですね！ have とか be とか、意味によって変わるんだ！ これは要注意ですね！
現在進行形の使い方：今だけじゃない多彩な意味
進行形の基本が分かったところで、まずは「現在進行形」の具体的な使い方を見ていきましょう。「今～している」という意味が中心ですが、それ以外にもいくつかの重要な用法があります。
基本：「今まさに～している」進行中の動作
これが現在進行形の最も基本的な使い方です。話し手が話している「今、この瞬間」に行われている動作を表します。「～しているところだ」「～の真っ最中だ」という意味です。
- Please be quiet. The baby is sleeping.
（静かにしてください。赤ちゃんが寝ています。） - Look! It is raining outside.
（見て！外は雨が降っています。） - “Where is John?” “He is taking a shower right now.”
（「ジョンはどこ？」「彼は今シャワーを浴びています。」） - What are you reading?
（あなたは何を読んでいるのですか？）
「今、この瞬間」のライブ感を伝える表現ですね。
近い未来の確定的な予定：「～することになっている」
現在進行形は、意外かもしれませんが、近い未来の、すでに確定している予定を表すためにも非常によく使われます。「～することになっている」「～する予定だ」という意味です。
特に、個人的な約束や、すでに準備・手配が進んでいる予定について話す際に用いられます。`will` や `be going to` よりも、「もう決まっていて、その方向に向かっている」という確実性の高いニュアンスがあります。
未来を表す副詞（句）（`tomorrow`, `next week`, `tonight`, `this weekend` など）と一緒に使うのが普通です。
- I am visiting my aunt tomorrow.
（私は明日、叔母を訪ねることになっています。） - We are having dinner with the Smiths tonight.
（私たちは今夜、スミス夫妻と夕食をとることになっています。） - What are you doing this weekend?
（今週末は何をする予定ですか？） - He is flying to New York next Monday.
（彼は来週の月曜日にニューヨークへ飛行機で行きます。）
未来を表す他の表現との違いは？
・現在進行形 (am -ing)：近い未来の確定的な個人的予定（準備が進んでいる）
・現在形 (do/does)：未来の確定的な公的スケジュール（時刻表など）
・be going to do：事前に決めた予定・意図、根拠のある予測
・will do：その場の意志、単純な予測
微妙なニュアンスですが、使い分けられると表現力が豊かになります。
この未来を表す用法は、日常会話で非常によく使われるので、しっかり覚えておきましょう！
一時的な状況・習慣からの変化を表す進行形
進行形が持つ「一時性」のイメージから、現在の一時的な状況や、普段の習慣とは違う一時的な行動を表すことがあります。
- I usually walk to work, but this week I‘m taking the bus because my car is being repaired.
（普段は歩いて通勤していますが、今週は車が修理中なのでバスに乗っています。）
→ バスに乗るのは一時的なこと。 - She is living with her parents until she finds her own apartment.
（彼女は自分のアパートを見つけるまで、両親と住んでいます。）
→ 両親と住むのは一時的な状況。 - The climate is changing rapidly.
（気候は急速に変化しています。）
→ 変化が進行中であることを示す。
現在形が比較的永続的な状態や習慣を表すのに対し、現在進行形は「今だけ」「一時的に」というニュアンスを出すことができるんですね。
繰り返される行為への不満・批判（alwaysと共に）
通常、現在進行形は「今この瞬間」の動作を表しますが、always, constantly, forever といった副詞と一緒に使うと、「いつも～してばかりいる！」という、繰り返される好ましくない行為に対する話し手の不満、批判、いらだちを表す特別な用法になります。
- He is always complaining about his job!
（彼はいつも自分の仕事の文句ばかり言っている！）
→ 話し手はそれにうんざりしている。 - She is constantly asking me for money.
（彼女はしょっちゅう私にお金をせがんでくる。）
→ 迷惑だと感じている。 - You are forever losing your keys!
（君は本当にいつも鍵をなくしてばかりいるね！）
→ 呆れている、非難している。
普通の現在形 `He always complains.` は単なる習慣の事実を述べているだけですが、現在進行形 `He is always complaining.` にすると、話し手のネガティブな感情が強く込められます。この用法は感情表現として重要なので、覚えておきましょう！
現在進行形って未来の予定も表せるんだ！ しかも確実性が高いなんて！ always と一緒だと「いつも〜してばかり！」って怒ってる感じになるんですね！面白い！
過去進行形・未来進行形の使い方：特定の時点での進行
現在進行形の使い方が分かれば、過去進行形と未来進行形は比較的理解しやすいはずです。基本的な考え方は同じで、基準となる時間が「過去」か「未来」になるだけです。
過去進行形：「（あの時）～していた最中」
過去進行形は、was / were + -ing形 で、過去のある特定の時点において、動作が進行中だったことを表します。「（過去のその時）～しているところだった」という意味です。
過去のある時点を示す表現（例: `at that time`, `at 7 p.m. yesterday`）や、他の過去の出来事を表す節（`when…`, `while…`）と一緒に使われることがよくあります。
例文を見てみましょう。
- I was watching TV when the phone rang.
（電話が鳴った時、私はテレビを見ているところだった。） - What were you doing at this time yesterday?
（昨日の今頃、あなたは何をしていましたか？） - It was raining heavily when I woke up this morning.
（今朝起きた時、雨が激しく降っていました。） - They were having dinner while I was studying.
（私が勉強している間、彼らは夕食をとっていました。）
過去のある場面で、何が進行中だったのかを描写するのに使われます。
過去進行形と過去形の組み合わせ：出来事の背景を描写
過去進行形は、過去形と組み合わせて使われることが非常によくあります。この組み合わせによって、「（過去進行形が表す）進行中の動作の最中に、（過去形が表す）別の短い出来事が起こった」という状況を描写することができます。
過去進行形（背景・長い動作）+ when + 過去形（割り込んだ出来事・短い動作）
過去形（短い動作）+ while + 過去進行形（背景・長い動作）
例文：
- I was taking a bath when the earthquake happened.
（地震が起こった時、私はお風呂に入っていた。）
→ お風呂に入っている（長い動作）最中に、地震が起こった（短い出来事）。 - He hurt his leg while he was playing soccer.
（彼はサッカーをしている間に足を怪我した。）
→ サッカーをしている（長い動作）最中に、怪我をした（短い出来事）。 - She met her future husband while she was traveling in Italy.
（彼女はイタリアを旅行している間に、将来の夫と出会った。）
この組み合わせは、物語や経験談などで、出来事の状況や背景を説明するのに非常に効果的です。
未来進行形：「（未来のその時）～しているだろう」
未来進行形は、will be + -ing形 で、未来のある特定の時点において、ある動作が進行中であろうことを予測して表現します。「（未来のその時）～している最中だろう」という意味です。
未来のある時点を示す表現（例: `at this time tomorrow`, `at 8 p.m. next Sunday`）と一緒に使われます。
例文を見てみましょう。
- Don’t call me at 9 p.m. I will be sleeping then.
（午後9時に電話しないでください。その時間は寝ているところでしょうから。） - This time next week, I will be relaxing on a beach in Okinawa.
（来週の今頃、私は沖縄のビーチでリラックスしているところだろう。） - What do you think you will be doing ten years from now?
（今から10年後、あなたは何をしていると思いますか？）
未来のある時点での状況を具体的に描写したり、想像したりする際に使われます。
未来進行形の特別なニュアンス：自然な成り行き、丁寧な質問
未来進行形には、単に未来の進行中の動作を表すだけでなく、いくつか特別なニュアンスで使われることがあります。
1. 自然な成り行きとしての未来の予定
特に予定などを聞かれた際に、未来進行形を使うと、「（特に意図したわけではないけれど、自然な成り行きとして）そうなっているだろう」という、確定度の高い未来を表すことがあります。
- “Will you attend the meeting tomorrow?” （明日の会議には出席しますか？）
“Yes, I will be attending it.” （はい、出席することになっていますよ。）
→ will attend よりも、すでに出席することが決まっている、自然な流れである、というニュアンス。
2. 相手の予定を丁寧に尋ねる
`Will you be doing …?` の形で、相手の未来の予定について丁寧に、あるいは遠回しに尋ねる際に使われることがあります。直接的に Will you do…? と聞くよりも、相手への配慮が感じられる言い方になります。
- Will you be using this computer for long?
（このコンピューターを長くお使いになるご予定ですか？）
→ もしそうでなければ借りたい、といった含みがあるかも。 - Will you be staying here tonight?
（今夜はこちらにご滞在のご予定ですか？）
未来進行形は、単純な未来予測だけでなく、こういった微妙なニュアンスも表現できる便利な形なんですね。
過去進行形と過去形の組み合わせ、when と while の使い分けがポイントですね！ 未来進行形も、ただ「〜しているだろう」だけじゃなくて、丁寧な質問にも使えるんだ！
完了進行形との違いとまとめ
進行形の種類と使い方が分かってきたところで、最後に、よく似ていて混同しやすい「完了進行形」との違いを明確にし、進行形全体のポイントをまとめます。
完了進行形との違い：「動作の継続」 vs 「動作の進行中」
進行形（例：現在進行形）と完了進行形（例：現在完了進行形）は、どちらも動作が続いていることを表しますが、ニュアンスが異なります。
- 進行形 (be + -ing)：ある一点において動作が「進行中」であることに焦点。「今まさに～している」というライブ感や一時性。
- 完了進行形 (have been + -ing)：ある基準時点まで動作が「継続」してきたことに焦点。「ずっと～し続けている」という期間の長さや動作の連続性を強調。
例文で比べてみましょう。
現在進行形 vs 現在完了進行形
- It is raining now. （今、雨が降っている。）→ 現在の状況。
- It has been raining since this morning. （今朝からずっと雨が降り続いている。）→ 雨が降り始めた過去から現在までの継続を強調。
- What are you doing? （何をしているの？）→ 今この瞬間の行動を尋ねる。
- What have you been doing all afternoon? （今日の午後ずっと何をしていたの？）→ 午後という期間中の継続的な行動を尋ねる。
過去進行形 vs 過去完了進行形
- He was waiting for the bus when I saw him. （私が見た時、彼はバスを待っていた。）→ 見た瞬間に進行中だった動作。
- He had been waiting for the bus for an hour when it finally arrived. （バスがやっと到着した時、彼は1時間も待ち続けていた。）→ バスが到着した過去の時点までの継続時間を強調。
このように、進行形はある「点」での動き、完了進行形はある「線」（期間）での動きの継続、とイメージすると違いが分かりやすいかもしれません。
進行形の使い分けポイントまとめ
最後に、進行形を使いこなすためのポイントをまとめておきましょう。
- 進行形の基本は「be動詞 + -ing形」。
- コア・イメージは「動作の進行中」と「一時性」。
- 原則として状態動詞は進行形にしない（例外あり）。
- 現在進行形：
- 今まさに～している
- 近い未来の確定的な予定
- 一時的な状況・変化
- 繰り返される行為への不満 (alwaysと共に)
- 過去進行形：過去のある時点で～していた最中。過去形と組み合わせて背景描写に。
- 未来進行形：未来のある時点で～しているだろう。自然な成り行きや丁寧な質問にも。
- 完了進行形との違い：進行形は「点」での進行、完了進行形は「線」での継続。
まとめ：進行形をマスターして表現力アップ！
今回は、英語の時制の中でも特に「動き」や「一時性」を表現するのに欠かせない「進行形」について、現在・過去・未来の３つの形を中心に、その意味と使い方、注意点などを詳しく見てきました。これで、進行形に対する苦手意識も少しは解消されたのではないでしょうか？
進行形は、単に「～している」というだけでなく、未来の予定を表したり、感情を表現したり、出来事の背景を描写したりと、非常に多彩な働きをする表現です。そのコア・イメージである「動作の進行中」「一時性」をしっかり理解し、状態動詞との区別や、完了進行形との違いなどを意識することで、より正確で自然な英語表現が可能になります。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、焦らず、基本から一つずつ、たくさんの例文に触れながら練習していくことが大切です。ぜひ、この記事を参考にして、進行形をあなたの表現の武器に加えてくださいね！ 応援しています！
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