英語の「時制」、たくさん種類があってややこしい…と感じていませんか? 「現在形って言ってるのに未来のことにも使うの?」「完了形って、日本語にはない感覚でよく分からない…」「過去形と現在完了形ってどう違うの?」などなど、疑問は尽きませんよね。英語学習を進める上で、多くの人がつまずきやすいポイントの一つだと思います。
英語の時制は、単に「いつ」のことかを伝えるだけでなく、動作が続いているのか終わっているのか、今の状況とどう関係しているのか、といった話し手の視点や微妙なニュアンスを表現するとても大切なルールなんです。でも、基本と言われるものだけでも12種類もあると聞くと、ちょっと圧倒されちゃいますよね。この記事では、そんな複雑に見える英語の時制について、基本となる考え方から、12種類の時制それぞれの意味と使い方を、英語学習初心者の方にも分かりやすく、ゼロから丁寧に解説していきます! 各時制のコアなイメージを掴んで、もう時制で迷わない自分を目指しましょう!

12種類もあるんですか!? 覚えられるか不安です…。
英語の時制とは?基本の考え方と12種類の全体像
まず、「時制ってそもそも何?」というところからお話ししますね。英語の時制 (Tense) を理解するための基本的な考え方と、全体像を掴んでいきましょう。
「時制」は単なる時間じゃない!動作の「相(アスペクト)」も表す
日本語で「時制」というと、単純に「過去・現在・未来」という時間軸だけを考えがちですよね。でも、英語の時制はそれだけではありません。時間軸(いつのことか)に加えて、その動作や状態がどのように行われているか、完了しているのか、続いているのか、といった「相(アスペクト Aspect)」という概念も組み合わさって表現されるんです。
例えば、「食べる」という動作一つをとっても、
- 毎日食べる(習慣)→ 現在形
- 昨日食べた(過去の出来事)→ 過去形
- ちょうど食べ終わった(完了)→ 現在完了形
- 今まさに食べている(進行中)→ 現在進行形
このように、時間(いつ)と相(どんな状態か)の組み合わせで、動詞の形が変わってきます。この「時間」と「相」の組み合わせが、英語の時制のシステムを作っているんですね。
英語の時制を構成する2つの要素:「時間」と「相」
英語の時制は、大きく以下の2つの要素から成り立っています。
1. 時間 (Time)
これは文字通り、話している内容が「いつ」のことなのかを示す時間軸です。基本的には3つあります。
- 現在 (Present)
- 過去 (Past)
- 未来 (Future)
2. 相 (Aspect)
これは、その動作や状態が時間の中でどのように展開しているか、話し手がどう捉えているかを示すものです。主に4つの種類があります。
- 基本相 (Simple Aspect):
習慣的な動作、事実、あるいは単なる一点の出来事として捉える見方。特別な「相」を持たない、とも言えます。(例:現在形、過去形、未来形) - 完了相 (Perfect Aspect):
ある時点までに動作が完了・経験・継続していることを表す見方。「have + 過去分詞」で表現されます。(例:現在完了形、過去完了形、未来完了形) - 進行相 (Progressive/Continuous Aspect):
ある時点で動作が進行中であることを表す見方。「be動詞 + -ing形」で表現されます。(例:現在進行形、過去進行形、未来進行形) - 完了進行相 (Perfect Progressive/Continuous Aspect):
ある時点まで動作が継続して行われていることを強調する見方。「have been + -ing形」で表現されます。(例:現在完了進行形、過去完了進行形、未来完了進行形)
12時制の全体像:時間と相の組み合わせ
この「時間(現在・過去・未来)」と「相(基本・完了・進行・完了進行)」を組み合わせることで、英語の基本的な12時制が出来上がります。表にしてみると、その関係性が分かりやすいですよ。
時間 × 相 | 基本相 (Simple) | 進行相 (Progressive) | 完了相 (Perfect) | 完了進行相 (Perfect Progressive) |
---|---|---|---|---|
現在 (Present) | 現在形 do / does | 現在進行形 am/is/are doing | 現在完了形 have/has done | 現在完了進行形 have/has been doing |
過去 (Past) | 過去形 did | 過去進行形 was/were doing | 過去完了形 had done | 過去完了進行形 had been doing |
未来 (Future) | 未来形 will do | 未来進行形 will be doing | 未来完了形 will have done | 未来完了進行形 will have been doing |
どうでしょうか? こうして見ると、12種類といっても、基本となる「時間」と「相」の組み合わせで体系的に成り立っていることが分かりますよね。闇雲に覚えるのではなく、この関係性を意識することが、時制理解の第一歩です!

なるほどー! 時間と「相」っていう考え方があるんですね! 表で見ると、確かに組み合わせになってる! 少し整理できた気がします!
絶対押さえたい!基本3時制(現在・過去・未来)の用法
それでは、12時制の中でも最も基本となる、「現在形」「過去形」「未来形」の3つの時制(表の「基本相」の列)について、それぞれの意味と使い方を詳しく見ていきましょう。ここが全ての時制の土台になります!
現在形:現在の習慣・事実・普遍の真理・確定的な未来
「現在形」と聞くと、「今のこと」を表すと思いがちですが、実は「今、この瞬間」のことだけを表すわけではないのがポイントです。現在形が持つコアなイメージは、「今も変わらない、普遍的なこと」です。そこから、以下のような意味が生まれます。
1. 現在の習慣的な動作・繰り返される行為
「普段から~する」「いつも~だ」という、日常的な習慣を表します。`usually`, `always`, `often`, `sometimes`, `every day` などの頻度を表す副詞と一緒によく使われます。
- I get up at seven every morning.
(私は毎朝7時に起きます。) - He plays tennis on weekends.
(彼は週末にテニスをします。) ← 主語が三人称単数なので -s が付く - She usually walks to school.
(彼女はたいてい歩いて学校に行きます。)
2. 現在の事実・状態
「今~である」「~という状態だ」という、現在の事実や、比較的長く続いている状態を表します。be動詞や、`live` (住んでいる), `work` (働いている), `like` (好きだ), `know` (知っている), `have` (持っている) などの状態動詞がよく使われます。
- I am a student.
(私は学生です。) - He lives in New York.
(彼はニューヨークに住んでいます。) - She knows my brother.
(彼女は私の兄を知っています。) - We have two cats.
(私たちは猫を2匹飼っています。)
3. 普遍の真理・一般的な事実
「太陽は東から昇る」のような、時代や状況に関わらず常に真実であることや、一般的な法則などを表します。
- The sun rises in the east.
(太陽は東から昇る。) - Water boils at 100 degrees Celsius.
(水は摂氏100度で沸騰する。) - Time is precious.
(時間は貴重である。)
4. 確定的な未来の予定(時刻表・スケジュールなど)
ここが少しややこしい点ですが、現在形は、未来のことでも、すでに確定している予定、特に公共交通機関の時刻表や公式なスケジュールなどを表すことがあります。「変更の余地がない、確定した事実」として捉えられているんですね。
- The train leaves at 8:00 AM.
(その電車は午前8時に出発します。) - The concert starts at 7:00 PM tonight.
(コンサートは今夜7時に始まります。) - Our flight arrives in Paris tomorrow morning.
(私たちの便は明日の朝パリに到着します。)
このように、現在形は「今この瞬間」だけでなく、現在を中心とした時間的な幅を持つ「変わらない事実」や「習慣」を表すのが基本です。そして、それが未来の確定事項にも応用される、と理解しておきましょう。
過去形:過去の出来事・状態・歴史的事実
過去形は、その名の通り、過去のある時点での出来事や状態を表します。「今はもう終わっている」という、現在との切り離された感覚がポイントです。`yesterday`, `last week`, `ago`, `in 1999` など、過去を示す副詞(句)と一緒によく使われます。
1. 過去の特定の時点での出来事・動作
「昨日~した」「去年~へ行った」のように、過去に起こった具体的な行動を表します。
- I watched a movie yesterday.
(私は昨日、映画を見ました。) - She visited her grandparents last weekend.
(彼女は先週末、祖父母を訪ねました。) - He bought a new car two years ago.
(彼は2年前に新しい車を買いました。)
2. 過去の特定の時点での状態
「あの時は~だった」という、過去のある期間の状態を表します。
- I was very busy last week.
(私は先週、とても忙しかった。) - He lived in Osaka for three years.
(彼は3年間大阪に住んでいました。)
→ 現在は住んでいない、というニュアンス。 - They were good friends in high school.
(彼らは高校時代、仲の良い友達だった。)
3. 歴史的な事実
歴史上の出来事など、過去に起こった確定的な事実を表します。
- Christopher Columbus discovered America in 1492.
(クリストファー・コロンブスは1492年にアメリカを発見した。) - World War II ended in 1945.
(第二次世界大戦は1945年に終わった。)
過去形は、基本的に「過去のある一点(または期間)で完結したこと」を表すとシンプルに考えて大丈夫です。現在完了形との違いは、後ほど完了形のセクションで詳しく説明しますね。
未来形:未来の予定・意志・予測 (will / be going to)
未来形は、文字通り未来のことを表しますが、英語では未来を表すのに主に will と be going to の2つの形が使われ、それぞれニュアンスが異なります。この使い分けが重要です!
1. will + 動詞の原形
will は、以下のような未来を表します。
- その場で決めた意志:「(よし)~しよう!」
例: A: The phone is ringing. (電話が鳴ってる!)
B: OK, I‘ll get it. (わかった、私が出るよ。) - 単純な未来の予測:「(たぶん)~だろう」
例: It will probably rain tomorrow. (明日はたぶん雨だろう。) - 主語の強い意志:「絶対に~するぞ!」
例: I will pass the exam! (絶対に試験に合格するぞ!) - 約束や申し出:「~するよ」「~しましょうか?」
例: I‘ll help you with your bags. (荷物を持つのを手伝うよ。)
will のコアなイメージは、「意志を持って未来に向かう」あるいは「自然な成り行きとしての未来」という感じです。
2. be going to + 動詞の原形
be going to は、以下のような未来を表します。
- 事前に決めていた予定・計画:「~するつもりだ」「~する予定だ」
例: We are going to visit Kyoto next month. (私たちは来月、京都を訪れる予定です。) - 現在の状況からの確度の高い予測:「(~の兆候があるので)~しそうだ」
例: Look at those dark clouds. It‘s going to rain soon. (あの黒い雲を見て。もうすぐ雨が降りそうだ。)
be going to のコアなイメージは、「すでに向かっている未来」という感じです。予定として決まっていたり、現在の状況から見てほぼ確実にそうなりそうだったりする未来ですね。
will と be going to の使い分け まとめ
表現 | 主なニュアンス | 例文 |
---|---|---|
will | ・その場の意志 ・単純な予測 ・強い意志 ・約束、申し出 | I‘ll call you tonight. (今夜電話するね – その場の判断/約束) It will be cold tomorrow. (明日は寒くなるだろう – 単純予測) |
be going to | ・事前に決めた予定 ・根拠のある予測 | I‘m going to study abroad next year. (来年留学する予定だ – 予定) Watch out! You‘re going to fall! (危ない!落ちるよ! – 根拠のある予測) |

ただし、単純な未来の予測など、文脈によってはどちらを使っても大きな違いがない場合もあります。使い分けに迷ったら、まずはこの基本的なニュアンスの違いを思い出してみてください。
未来を表す表現は、実は will や be going to 以外にもあります。先ほど見た「現在形」による確定的な未来や、後で説明する「現在進行形」による近い未来の予定など、様々な言い方があるんですよ。状況に応じて使い分けることで、より自然な英語になります。
日本語にはない感覚?完了形と進行形の用法をマスター
さて、ここからは日本語には直接対応する形がないため、多くの学習者が難しく感じやすい「完了形」と「進行形」、そしてそれらが合体した「完了進行形」について見ていきましょう。それぞれの「相(アスペクト)」が持つイメージを掴むことが理解の鍵です!
完了形(現在完了・過去完了・未来完了)の基本的な考え方
完了形は、「have + 過去分詞」の形で、ある基準となる時点(現在・過去・未来)までの動作や状態の「完了・結果」「経験」「継続」を表します。過去のある一点を表す過去形とは違い、完了形は「線」や「幅」のイメージを持つ時制です。

現在完了形 (have/has + 過去分詞):過去から現在までの繋がり
現在完了形は、過去に起こった出来事や状態が「現在」と繋がりを持っていることを表します。主な用法は3つです。
1. 完了・結果:「(ちょうど)~し終えた」「~してしまった(その結果、今は…)」
過去に始まった動作が完了し、その結果が現在に影響を及ぼしている状況を表します。`just`, `already`, `yet` などとよく一緒に使われます。
- I have just finished my lunch.
(ちょうど昼食を終えたところだ。)→ だから今はお腹がいっぱい。 - He has already left the office.
(彼はすでにオフィスを出てしまった。)→ だから今はここにいない。 - Have you done your homework yet?
(宿題はもう終わりましたか?)
2. 経験:「(今までに)~したことがある」
生まれてから現在までの間に、何かを経験したことがあるかどうかを表します。`ever`, `never`, `before`, `once`, `twice`, `… times` などとよく一緒に使われます。
- I have visited Paris twice.
(私はパリに2度訪れたことがある。) - Have you ever seen a koala?
(コアラを見たことがありますか?) - She has never been abroad.
(彼女は一度も海外に行ったことがない。)
3. 継続:「(現在まで)ずっと~している」
過去に始まった状態や動作が、現在までずっと続いていることを表します。`for …` (~の間), `since …` (~以来) と一緒に使うのが典型的です。状態動詞 (live, know, be など) と共に使われることが多いです。
- We have lived in this city for ten years.
(私たちはこの街に10年間住んでいる。) - He has known her since they were children.
(彼は子供の頃から彼女を知っている。) - How long have you been here?
(あなたはどのくらいここにいるのですか?)
現在完了形と過去形の決定的な違い!
・過去形:過去のある一点の出来事・状態。「今はどうなっているか」は関係ない。
(例:I visited Paris last year. – 去年訪れたという事実だけ)
・現在完了形:過去から現在までの繋がりを表す。「今」の状況と関係がある。
(例:I have visited Paris twice. – 今までの人生での経験)
この「現在との繋がり」があるかないかが、使い分けの最大のポイントです! したがって、`yesterday`, `last week`, `… ago` のような明確な過去の一点を示す語句とは、現在完了形は一緒に使えません。
過去完了形 (had + 過去分詞):過去のある時点までの繋がり(大過去)
過去完了形は、過去のある基準時点よりも「さらに前」(大過去)に起こった出来事や、その基準時点まで続いていた状態・経験・完了を表します。過去の出来事を2つ述べるときに、どちらが先に起こったかを明確にするためによく使われます。
1. 大過去:「(過去のその時より前に)~していた」「~してしまっていた」
- When I arrived at the station, the train had already left.
(私が駅に着いた時、電車はすでに出発してしまっていた。)
→ 私が駅に着いた(過去)より前に、電車が出発した(大過去)。 - He told me that he had lost his wallet.
(彼は財布をなくしたと私に言った。)
→ 私に言った(過去)より前に、財布をなくした(大過去)。 - She had lived in London for five years before she moved to Paris.
(彼女はパリに引っ越す前に、ロンドンに5年間住んでいた。)
→ パリに引っ越した(過去)までの5年間、ロンドンに住んでいた(大過去からの継続)。
過去完了形は、このように過去の出来事の順序関係を示すのに非常に重要な役割を果たします。
未来完了形 (will have + 過去分詞):未来のある時点までの繋がり
未来完了形は、未来のある基準時点までに、動作や状態が完了・経験・継続しているであろうことを予測して表します。`by …` (~までには), `by the time …` (~する時までには) などの表現とよく一緒に使われます。
1. 完了・結果:「(未来のその時までに)~してしまっているだろう」
- The party will have finished by 9 p.m.
(パーティーは午後9時までには終わってしまっているだろう。) - I will have completed the project by the end of next week.
(来週末までには、そのプロジェクトを完了してしまっているだろう。)
2. 経験:「(未来のその時までに)~したことになるだろう」
- If I visit Hawaii next month, I will have been there three times.
(もし来月ハワイを訪れたら、私はそこに3回行ったことになるだろう。)
3. 継続:「(未来のその時までに)~年間~していることになるだろう」
- By next April, we will have been married for twenty years.
(次の4月で、私たちは結婚して20年になるだろう。)
未来完了形は、少し複雑に感じるかもしれませんが、「未来のある時点から過去を振り返ったときの状況」を表現する、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
進行形(現在進行・過去進行・未来進行)の基本的な考え方
進行形は、「be動詞 + -ing形」の形で、ある基準となる時点(現在・過去・未来)において、動作が「進行中」であること、「~している最中」であることを生き生きと表現します。「一時的な動作」というニュアンスも持ちます。

現在進行形 (am/is/are + -ing):今まさに~している最中、近い未来の予定
1. 現在進行中の動作:「(今)~しているところだ」
「今、この瞬間」にしている動作を表します。`now`, `right now`, `at the moment` などとよく一緒に使われます。
- I am watching TV now.
(私は今、テレビを見ているところです。) - She is talking on the phone.
(彼女は電話で話しています。) - What are you doing?
(あなたは何をしているのですか?)
2. 近い未来の確定的な予定:「~することになっている」
現在進行形は、近い未来の、すでに手配済みの個人的な予定を表すこともできます。`will` や `be going to` よりも確実性が高く、準備が進んでいるニュアンスがあります。`tomorrow`, `next week`, `tonight` など未来を表す語句と一緒に使われます。
- We are having a party this weekend.
(私たちは今週末パーティーを開くことになっています。) - I am meeting my friend for lunch tomorrow.
(私は明日、友達と昼食をとることになっています。) - He is leaving for London next Monday.
(彼は来週の月曜日にロンドンへ出発します。)
進行形にできない動詞(状態動詞)
原則として、`know` (知っている), `like` (好きだ), `love` (愛している), `want` (欲しい), `believe` (信じている), `have` (持っている), `be` (である) のような状態を表す動詞は、進行形にはしません。(例外的な用法もありますが、基本は進行形にしないと覚えておきましょう)
× I am knowing the answer.
〇 I know the answer.
過去進行形 (was/were + -ing):過去のある時点で~していた最中
過去進行形は、過去のある特定の時点で、動作が進行中だったことを表します。「(あの時)~しているところだった」という意味です。`when …` (~した時) や `while …` (~している間) などの節と一緒に使われることが多いです。
- I was studying when you called me last night.
(昨夜あなたが電話してきた時、私は勉強しているところだった。) - They were playing soccer in the park at that time.
(彼らはその時、公園でサッカーをしていた。) - What were you doing around 3 p.m. yesterday?
(昨日の午後3時ごろ、あなたは何をしていましたか?)
過去のある場面を生き生きと描写するのに役立ちます。
未来進行形 (will be + -ing):未来のある時点で~している最中
未来進行形は、未来のある特定の時点で、ある動作が進行中であろうことを予測して表します。「(未来のその時)~しているところだろう」という意味です。
- I will be sleeping at midnight tonight.
(今夜の真夜中には、私は寝ているところだろう。) - This time tomorrow, we will be flying to Hawaii.
(明日の今頃、私たちはハワイへ飛んでいるところだろう。) - Don’t call me around 7 p.m. I will be having dinner then.
(午後7時ごろは電話しないでください。その時間は夕食をとっているところでしょうから。)
未来のある時点での状況を具体的に想像して表現する際に使われます。
完了進行形(現在完了進行・過去完了進行・未来完了進行)
最後に、完了形と進行形が合体した「完了進行形」です。形は「have been + -ing形」で、ある基準時点まで動作がずっと継続していたことを強調します。完了形の「継続」用法と似ていますが、完了進行形は特に「動作」の継続を表すのに使われます。
1. 現在完了進行形 (have/has been + -ing):現在までずっと~し続けている
過去に始まった動作が、中断せずに現在までずっと続いていることを表します。`for …` や `since …` と共によく使われます。
- I have been waiting for you for an hour!
(私はあなたを1時間も待ち続けているんですよ!)← 待ち続けているという動作を強調 - She has been studying English since this morning.
(彼女は今朝からずっと英語を勉強し続けている。) - It has been raining all day.
(一日中ずっと雨が降り続いている。)
現在完了形の継続用法(特に状態動詞)と意味が近い場合もありますが、動作動詞の場合は完了進行形を使うことで、「ずっとその動作をしている」というニュアンスをより強く出すことができます。
2. 過去完了進行形 (had been + -ing):過去のある時点までずっと~し続けていた
過去のある基準時点まで、ある動作がずっと継続していたことを表します。
- He had been working at that company for ten years before he quit.
(彼は辞める前に、その会社で10年間ずっと働き続けていた。) - They had been walking for hours before they found the village.
(彼らはその村を見つけるまで、何時間もずっと歩き続けていた。)
3. 未来完了進行形 (will have been + -ing):未来のある時点までずっと~し続けていることになる
未来のある基準時点まで、ある動作がずっと継続しているであろうことを表します。
- By next March, I will have been learning French for five years.
(次の3月で、私はフランス語を5年間ずっと学び続けていることになる。) - When you arrive, I will have been waiting for over an hour.
(あなたが到着する頃には、私は1時間以上ずっと待ち続けていることになるだろう。)
完了進行形は形が少し複雑ですが、「動作の継続」を強調したい場合に使う、と覚えておくと良いでしょう。

完了形と進行形、そして完了進行形…やっぱり難しいです! でも、時間軸のイメージ図や「線」と「点」の考え方、現在との繋がりの有無とか、ポイントを意識すれば少しずつ分かりそうです! 特に現在完了形と過去形の違いは重要ですね! 頑張って復習します!
まとめ:英語の時制を理解するためのポイント
いやー、英語の12時制、基本だけでも盛りだくさんでしたね! でも、一つ一つの意味と形、そしてそれぞれの関係性を丁寧に見ていくことで、複雑に見えた全体像も少しは整理できたのではないでしょうか?
最後に、英語の時制をマスターするための重要なポイントをまとめておきます。
- 各時制のコアな意味・イメージを掴む
単に形と日本語訳を暗記するのではなく、現在形なら「普遍性」、過去形なら「過去の一点」、完了形なら「基準時点までの繋がり(線)」、進行形なら「動作の途中(一点での動き)」といった、それぞれの時制が持つ根本的なイメージを理解することが大切です。 - 「時間軸」と「相(アスペクト)」の組み合わせで考える
12時制は、「現在・過去・未来」という時間と、「基本・完了・進行・完了進行」という相の組み合わせで成り立っています。このマトリックスを意識すると、体系的に理解しやすくなります。 - 「現在との繋がり」を意識する(特に完了形)
過去形と現在完了形の使い分けなど、「今」の視点とどう関係しているかを考えることが、適切な時制を選ぶ上で非常に重要です。 - 文脈の中で判断する
同じ単語でも、文脈によってどの時制が使われるべきかは変わってきます。文全体を読んで、時間を示す語句や状況から判断する練習をしましょう。 - たくさんの例文に触れて慣れる
理屈を理解したら、あとは実際に使われている多くの例文に触れることが一番の近道です。音読したり、自分で文を作ってみたりする中で、自然と感覚が身についていきます。
英語の時制は、確かに最初は難しく感じるかもしれません。でも、焦らず一つずつ、基本的な考え方と使い方を丁寧に押さえていけば、必ず使いこなせるようになります! この記事が、皆さんの時制学習の助けとなり、英語の世界をより深く楽しむきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。
頑張って、時制マスターを目指しましょう!応援しています!
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