知覚動詞 see, hear, feel を完全マスター!使い方と違いを徹底解説!

英語の文法を勉強していると、「知覚動詞」という言葉に出会いますよね。「see O do」とか「hear O doing」なんていう形を見て、「え、動詞の後ろにまた動詞の原形が来るの?」「ing形とどう違うの?」「なんだかルールがややこしい…」なんて、頭が混乱してしまうこと、ありませんか? 私も最初は、この知覚動詞の使い分けや文の形がなかなか理解できなくて、苦労した記憶があります。

でも、この「知覚動詞」は、英語で「~が…するのを見た」とか「~が…しているのを聞いた」のように、五感で感じたことを生き生きと表現するとても大切な動詞なんです! see, hear, feel といった基本的な動詞の使い方をマスターし、特に目的語の後ろに来る形(原形不定詞や現在分詞)のニュアンスの違いを理解すると、あなたの英語表現は格段に豊かになりますよ。この記事では、そんな知覚動詞について、基本的な意味から使い方、文の構造、そして間違いやすいポイントまで、たくさんの例文を交えながら、基礎からじっくり丁寧に解説していきます。これを読めば、知覚動詞への苦手意識もきっと克服できるはずです!

AYUMI
AYUMI

知覚動詞って、see とか hear でしょ? 後ろに動詞の原形が来るのが謎だったんだよね…。ing形との違いもよく分からないし…。


知覚動詞って何? – 英語の「見る・聞く・感じる」を表現する動詞

まずは、「知覚動詞」が一体どのような動詞なのか、その基本的な定義と、なぜ英語学習において重要なのかを確認していきましょう。ここをしっかり押さえることが、理解への第一歩です!

知覚動詞の定義 – 五感で直接的に捉える動作

「知覚動詞 (Verbs of Perception)」とは、その名の通り、私たち人間が持つ五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)を使って、何かを見たり、聞いたり、感じたりすることを表す動詞のことです。目で見たこと、耳で聞いたこと、肌で感じたことなどを、直接的に表現する際に使われます。

代表的な知覚動詞には、以下のようなものがあります。

  • 視覚: see (見る), watch (~をじっと見る), look at (~に目を向ける), notice (~に気づく), observe (~を観察する)
  • 聴覚: hear (聞く、聞こえる), listen to (~に耳を傾ける)
  • 触覚・感覚: feel (感じる、触れる)
  • 嗅覚: smell (~の匂いがする、~の匂いをかぐ)
  • 味覚: taste (~の味がする、~の味をみる)

これらの動詞の中でも、特にsee, hear, feel, watch, listen to, look at, notice などは、特定の文型(主に第5文型 SVOC)をとることで、「誰かが何かをしているのを見る/聞く/感じる」といった状況を表現できるため、英文法の中で重要視されています。

この記事では、主にこのSVOCの形をとる知覚動詞に焦点を当てて解説していきますね。

知覚動詞は、単に「見る」「聞く」と訳すだけでなく、その場の状況や動作を「ライブ感」たっぷりに伝える力を持っています。まさに、体験を言葉にするための動詞と言えるでしょう。

なぜ知覚動詞の理解が大切? – 英語らしい臨場感ある表現のために

「見るなら see、聞くなら hear でいいんじゃないの? なんでわざわざ知覚動詞として勉強する必要があるの?」と思うかもしれません。しかし、知覚動詞、特にその使い方(文型)を理解することには、英語力を向上させる上で大きなメリットがあるんです。

  • 臨場感のある描写ができる: 「彼が走っているのを見た」と言う場合、”I saw him running.” のように知覚動詞を使うと、まるでその場面が目の前で起こっているかのような生き生きとした描写ができます。単に “He was running.” と言うよりも、見たという事実と状況が同時に伝わります。
  • 英語の語順感覚が身につく: 知覚動詞が取るSVOCという文型は、英語特有の語順感覚を養うのに役立ちます。「誰が」「どうした」「誰が」「何するのを」という情報の流れを理解することは、他の複雑な文構造を理解する上でも基礎となります。
  • 微妙なニュアンスの違いを表現できる: 例えば、see と watch、hear と listen to では、見方や聞き方に違いがありますよね。さらに、目的語の後ろに動詞の原形を使うか、-ing形を使うかでも、捉えている動作のニュアンスが変わってきます。これらを使い分けることで、より細やかな表現が可能になります。
  • 読解・リスニング力が向上する: 英文や会話の中で知覚動詞の構文が出てきたときに、その構造と意味を素早く正確に理解できれば、内容の把握がスムーズになります。特に、目的語とその後ろの動詞の関係(OがCする)を掴むことが重要です。
  • TOEICなどの試験対策に不可欠: 文法問題で知覚動詞の用法が問われることはもちろん、長文読解やリスニングにおいても、この構文を理解していることは必須です。

知覚動詞を使いこなすことは、単なる文法知識の習得にとどまらず、英語でより豊かに、より正確に、そしてより「英語らしく」表現するための重要なスキルなのです。

知覚動詞の基本文型 SVOC – 「OがCするのを見る/聞く/感じる」

知覚動詞を理解する上で最も重要なのが、第5文型 (SVOC) の形です。この形をしっかり頭に入れましょう。

S + V (知覚動詞) + O (目的語) + C (補語)

この文型は、「主語(S)が、目的語(O)が補語(C)である(する)のを、知覚する(見る、聞く、感じるなど)」という意味を表します。

ここでの最大のポイントは、補語(C)の部分に何が来るか、そしてOとCの間にどんな関係があるかです。

  • O (目的語): 知覚される対象となる人や物が入ります。
  • C (補語): 目的語(O)が「何をしているか」「どんな状態か」を表す部分です。知覚動詞の場合、このCの部分には主に以下の形が来ます。
    • 動詞の原形 (原形不定詞)
    • 現在分詞 (-ing形)
    • 過去分詞 (-ed形)
  • OとCの関係: OとCの間には、意味上の「主語 + 述語」の関係(ネクサス関係)が成り立ちます。
    • Cが原形不定詞や現在分詞の場合 → 「OがCする」 (能動の関係)
    • Cが過去分詞の場合 → 「OがCされる」 (受動の関係)

例文で見てみましょう。

  • I saw him cross the street. (SVOC – C=原形不定詞)
    (私は彼が通りを渡るのを見た。)
    → O=him, C=cross the street. 「彼が通りを渡る (He crosses the street)」のを見た、という意味。
  • I heard someone shouting outside. (SVOC – C=現在分詞)
    (私は誰かが外で叫んでいるのを聞いた。)
    → O=someone, C=shouting. 「誰かが叫んでいる (Someone is shouting)」のを聞いた、という意味。
  • I felt something touching my back. (SVOC – C=現在分詞)
    (私は何かが背中に触れているのを感じた。)
    → O=something, C=touching my back. 「何かが触れている (Something is touching my back)」のを感じた、という意味。
  • I heard my name called from behind. (SVOC – C=過去分詞)
    (私は自分の名前が後ろから呼ばれるのを聞いた。)
    → O=my name, C=called. 「私の名前が呼ばれる (My name is called)」のを聞いた、という意味。

このように、知覚動詞を使ったSVOC文型では、「誰が/何が」「何をしている/されている」状況を、主語が五感で捉えた様子を表現することができます。この「OがCする/される」という関係性をしっかり意識することが、知覚動詞構文を理解する上で非常に重要です。

SVOCって、使役動詞でも出てきたけど、何が違うの?

良い質問ですね! 使役動詞(make, have, letなど)も知覚動詞もSVOCの形をとりますが、意味合いが全く異なります。

使役動詞 (SVOC): SがOにCさせる/してもらう (SがOの動作に影響を与える)
知覚動詞 (SVOC): SがOがCするのを見る/聞く/感じる (SはOの動作を観察・知覚するだけ)

使役動詞は「働きかけ」、知覚動詞は「認識」を表す、と考えると分かりやすいかもしれませんね。文の形は似ていても、動詞の種類によって意味が全く変わるという点に注意しましょう。

AYUMI
AYUMI

なるほど! 知覚動詞の SVOC は「OがCするのを Sが見たり聞いたりする」ってことか! OとCの間に「主語+述語」の関係があるって考えると分かりやすいかも!


見る・聞く・感じる!代表的な知覚動詞の使い方とニュアンス

ここからは、よく使われる代表的な知覚動詞について、それぞれの基本的な意味と、似た動詞とのニュアンスの違いを見ていきましょう。これを理解すれば、より的確な動詞を選べるようになりますよ!

「見る」系の使い分け – see / watch / look at の違いは?

「見る」を表す代表的な知覚動詞、see, watch, look at。これらはどれも日本語では「見る」と訳せますが、英語ではニュアンスが異なります。

  • see:
    • 意味: 意識せずに自然に目に入ってくる、視界に入る。「見える」に近い。また、動作の全体を捉えるニュアンスも。
    • 特徴: 意識的な行為ではないことが多い。動きのないもの、ある瞬間の出来事、動作の完了なども表せる。
    • 例文:
      • I saw a beautiful bird in the garden this morning. (今朝、庭で美しい鳥を見た。) ← たまたま目に入った
      • Did you see the accident? (その事故を見ましたか?) ← 出来事を目撃したか
      • I saw him leave the room. (彼が部屋を出ていくのを見た。) ← 出ていくという動作全体
  • watch:
    • 意味: 動いているものや変化していくものを、注意して、ある程度の時間じっと見る。「(テレビなど)を見る」「観戦する」「監視する」など。
    • 特徴: 意識的な行為。対象に動きや変化があることが前提。
    • 例文:
      • Let’s watch a movie tonight. (今夜、映画を見よう。)
      • He likes to watch baseball games. (彼は野球の試合を観るのが好きだ。)
      • The cat was watching the mouse carefully. (猫はそのネズミを注意深く見ていた。)
      • I watched the children playing in the park. (私は子供たちが公園で遊んでいるのを見ていた。) ← 遊んでいる動作の継続
  • look at:
    • 意味: 意識的に視線・注意を特定の対象に向ける。「~に目を向ける」「~を見る」。
    • 特徴: 意識的な行為。”at” の後に視線を向ける対象(名詞)が必要。対象は静止していても動いていても良い。
    • 例文:
      • Look at this picture! (この写真を見て!) ← 視線を向ける指示
      • She looked at me and smiled. (彼女は私を見て微笑んだ。) ← 意識的に私に視線を向けた
      • Stop looking at your phone during dinner. (食事中にスマホを見るのはやめなさい。)

【使い分けのポイント】

動詞意識対象の動き時間の長さイメージ
see無意識/意識問わない瞬間/全体視界に入る、目撃する
watch意識的あり継続じっと見る、観察する
look at意識的問わない(比較的)短い視線を向ける

例えば、「鳥を見る」でも、

  • I saw a bird. (鳥が見えた・目に入った)
  • I watched the bird flying. (鳥が飛んでいるのをじっと見ていた)
  • I looked at the bird in the cage. (カゴの中の鳥に目を向けた)

というように、状況によって使う動詞が変わってきます。

知覚動詞としてSVOCの形をとるのは主に seewatch です。”look at O C” の形も可能ですが、see や watch ほど一般的ではありません (例: Look at him run!)。

「聞く」系の使い分け – hear / listen to の違いは?

次に「聞く」を表す hear と listen to です。これも see と look at の関係に似ています。

  • hear:
    • 意味: 意識せずに自然に耳に入ってくる、聞こえる
    • 特徴: 意識的な行為ではないことが多い。音や声が耳に届くこと自体を表す。
    • 例文:
      • I can’t hear you very well. (あなたの声があまりよく聞こえません。)
      • Did you hear that noise? (今の物音聞こえた?) ← たまたま耳に入った
      • I heard someone knock on the door. (誰かがドアをノックするのを聞いた。) ← ノックする音を聞いた
  • listen to:
    • 意味: 意識的に注意して耳を傾ける、聴く
    • 特徴: 意識的な行為。”to” の後に聞く対象(名詞)が必要。音楽、話、講義などを集中して聞く場合。
    • 例文:
      • I like to listen to music while studying. (私は勉強しながら音楽を聴くのが好きだ。)
      • Please listen to me carefully. (私の話を注意して聞いてください。)
      • He didn’t listen to my advice. (彼は私のアドバイスに耳を貸さなかった。)

【使い分けのポイント】

  • hear: 無意識、自然に聞こえる
  • listen to: 意識的、注意して聴く

知覚動詞としてSVOCの形をとるのは主に hear です (例: I heard him singing.)。”listen to O C” の形も可能ですが、hear ほど多くはありません (例: I listened to him talk about his trip.)。

「感じる」を表す feel の多様な使い方

feel は「感じる」を表す代表的な知覚動詞で、様々な感覚を表すことができます。

  • 意味: 肌で触れて感じる(触覚)、体調や気分を感じる、~のような感じがする、予感がする など、幅広い「感覚」を表す。
  • 特徴: 知覚動詞としてSVOCの形もとる。
  • 例文:
    • I can feel the wind on my face. (顔に風を感じる。) ← 触覚
    • How are you feeling today? (今日の気分/体調はどうですか?) ← 気分・体調
    • This sweater feels soft. (このセーターは柔らかい感じがする。) ← SVC文型での用法
    • I felt someone touch my shoulder. (誰かが私の肩に触れるのを感じた。) ← SVOC (C=原形)
    • She felt her heart beating fast. (彼女は心臓がドキドキしているのを感じた。) ← SVOC (C=現在分詞)
    • I felt something crawling up my leg. (何かが脚を這い上がってくるのを感じた。) ← SVOC (C=現在分詞)

feel は、物理的な感覚だけでなく、感情や雰囲気、予感など、目に見えないものまで「感じる」ことを表現できる便利な動詞ですね。

その他の知覚動詞 – notice, observe, perceive など

see, hear, feel 以外にも、SVOCの形をとれる知覚動詞があります。

  • notice:(ふとしたことから)~に気づく。see よりも少し意識的な「気づき」のニュアンス。
    • 例: I noticed him looking at me. (彼が私を見ているのに気づいた。)
  • observe:(科学的に、あるいは注意深く)~を観察する。watch よりもフォーマルで、分析的なニュアンス。
    • 例: The scientist observed the cells dividing. (科学者は細胞が分裂するのを観察した。)
  • perceive:(五感や直感を通して)~を知覚する、認識する。やや硬い言葉。
    • 例: We perceived someone moving in the dark. (私たちは暗闇で誰かが動いているのを感知した。)
  • smell: (SVOCで)Oが~する匂いがする
    • 例: I can smell something burning. (何かが焦げている匂いがする。)
  • taste: (SVOCで)Oが~する味がする ※まれな用法
    • 例: I can taste garlic lingering in my mouth. (ニンニクの味が口の中に残っている感じがする。)

これらの動詞も、基本的な構造は see や hear と同じで、SVOCの形で「OがCする/しているのに気づく、観察する」といった意味を表します。

それぞれの動詞が持つ微妙なニュアンス(自然に見えるのか、注意して見るのか、気づくのか、観察するのか…)を理解して使い分けることが、表現力アップの鍵ですね!

AYUMI
AYUMI

see と watch と look at、hear と listen to の違い、すっきりした! これからはちゃんと使い分けられそう! feel も色々な意味があるんだね~。


知覚動詞の文法ポイント – 原形?-ing形?過去分詞?受動態は?

さて、ここからは知覚動詞の文法的なポイント、特に多くの学習者が混乱しやすい、補語(C)の形(原形不定詞 vs 現在分詞 vs 過去分詞)の使い分けと、受動態の作り方について、詳しく見ていきましょう! ここがマスターできれば、知覚動詞はもう怖くありません!

補語Cが「原形不定詞」の場合 – 動作の始めから終わりまで(全体)

  • 形: S + 知覚動詞 + O + C (動詞の原形)
  • 意味: 目的語(O)が行う動作(C)の全体、つまり始まりから終わりまでを知覚した、というニュアンスを表します。動作が一通り完了した、あるいは完了するのを見た・聞いた、という感覚です。
  • 例文:
    • I saw the boy enter the building.
      (私はその少年が建物に入るのを見た。)
      → 入るという動作の全体(ドアを開けて中に入るまで)を見たニュアンス。
    • We heard the phone ring twice.
      (私たちは電話が2回鳴るのを聞いた。)
      → 2回鳴るという一連の動作を聞いた。
    • She felt the house shake during the earthquake.
      (彼女は地震の間、家が揺れるのを感じた。)
      → 家が揺れるという出来事全体を感じた。
    • I watched him get on the bus.
      (私は彼がバスに乗るのを見ていた。)
      → 乗るという一連の動作を見届けた。

原形不定詞を使う場合は、その動作が比較的短い時間で完結するものや、動作の一区切りとして捉えている場合が多いです。

補語Cが「現在分詞(-ing形)」の場合 – 動作の真っ最中(一部)

  • 形: S + 知覚動詞 + O + C (現在分詞 -ing)
  • 意味: 目的語(O)が行っている動作(C)の、まさにその瞬間、動作の途中を知覚した、というニュアンスを表します。動作が進行中であること、躍動感を強調したい場合に用います。
  • 例文:
    • I saw the boy entering the building.
      (私はその少年が建物に入っていくところを見た。)
      → 入っている最中の場面を見たニュアンス。ドアを開けているところかもしれないし、中を歩いているところかもしれない。
    • We heard the phone ringing continuously.
      (私たちは電話が鳴り続けているのを聞いた。)
      → 鳴っている最中の、継続している音を聞いた。
    • She felt her hands trembling.
      (彼女は手が震えているのを感じた。)
      → 震えが続いている状態を感じた。
    • I watched the children playing soccer.
      (私は子供たちがサッカーをしているのを見ていた。)
      → 遊んでいる動作が進行中の場面を見ていた。

現在分詞(-ing)を使うことで、その場面の「動き」や「継続性」がより鮮明に伝わります。

原形不定詞 vs 現在分詞(-ing) – ニュアンスの違いまとめ

補語Cに「原形不定詞」を使うか「現在分詞(-ing)」を使うかで、捉えている動作のニュアンスが変わる、ということが分かりましたね。ここで違いを整理しておきましょう。

補語(C)の形ニュアンス例文
原形不定詞動作の全体 (始めから終わりまで)
動作の完了
I saw him cross the street.
(彼が通りを渡るのを見た – 渡り終えたのを見た可能性も)
現在分詞 (-ing)動作の一部 (進行中の瞬間)
動作の継続・躍動感
I saw him crossing the street.
(彼が通りを渡っているところを見た – 渡っている最中)

多くの場合、どちらを使っても意味が大きく変わらないこともありますが、「動作全体か、一部か」「完了か、進行中か」という意識で使い分けることで、より正確な描写が可能になります。

例えば、

  • I saw him fall down the stairs. (彼が階段から落ちるのを見た。)
    → 落ちるという出来事全体
  • I saw him falling down the stairs. (彼が階段から落ちているところを見た。)
    → 落ちている最中の瞬間

微妙な違いですが、このニュアンスの違いを感じ取れるようになると、英語の理解が深まりますね!

【注意点】
一般的に、be動詞や状態を表す動詞(know, like, have など)は、知覚動詞の補語(C)として原形や-ing形で使われることはありません。
× I saw him be happy. → ○ I saw that he was happy. や I saw him happy. (C=形容詞) と言うことは可能。
× I heard her know the answer. → ×

補語Cが「過去分詞(-ed形)」の場合 – 「Oが~される」のを知覚

  • 形: S + 知覚動詞 + O + C (過去分詞 -ed)
  • 意味: 目的語(O)が(他の何かによって)~されるのを知覚した、という受動的な意味を表します。OとCの間には「O is/was + 過去分詞」という受動態の関係が隠れています。
  • 例文:
    • I heard my name called in the crowd.
      (人混みの中で自分の名前が呼ばれるのを聞いた。)
      → O=my name, C=called. 「私の名前が呼ばれる (My name was called)」のを聞いた。
    • She saw her car stolen from the parking lot.
      (彼女は自分の車が駐車場から盗まれるのを見た。)
      → O=her car, C=stolen. 「彼女の車が盗まれる (Her car was stolen)」のを見た。
    • He felt himself lifted up into the air.
      (彼は自分が空中に持ち上げられるのを感じた。)
      → O=himself, C=lifted. 「彼自身が持ち上げられる (He was lifted)」のを感じた。
    • We watched the old building demolished.
      (私たちは古い建物が取り壊されるのを見ていた。)
      → O=the old building, C=demolished. 「古い建物が取り壊される (The old building was demolished)」のを見ていた。

この形は、「Oが~される」という受動の関係を捉える場合に使い、知覚動詞だけでなく、使役動詞 have/get O C(過去分詞) と形も意味も似ていますね。

知覚動詞の受動態 – 「~するのが見られた/聞かれた」

知覚動詞を使ったSVOCの文は、目的語(O)を主語にして受動態にすることもできます。「OはSによってCするのが見られた/聞かれた/感じられた」という意味になります。

受動態を作る際の最大の注意点は、能動態で補語(C)が原形不定詞だった場合、受動態では to不定詞に変わることです!

【作り方】

能動態: S + 知覚動詞 + O + C (原形)
受動態: O + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + to C (to不定詞) (+ by S)

【例文】

  • 能動態: I saw him enter the room. (私は彼が部屋に入るのを見た。)
    → 受動態: He was seen to enter the room (by me). (彼は部屋に入るのを見られた。) ← enter が to enter に!
  • 能動態: We heard her sing a song. (私たちは彼女が歌を歌うのを聞いた。)
    → 受動態: She was heard to sing a song (by us). (彼女は歌を歌うのを聞かれた。) ← sing が to sing に!
  • 能動態: They felt the ground shake. (彼らは地面が揺れるのを感じた。)
    → 受動態: The ground was felt to shake (by them). (地面が揺れるのが感じられた。) ← shake が to shake に!

では、能動態の補語(C)が現在分詞(-ing)や過去分詞(-ed)だった場合はどうなるでしょうか? この場合は、受動態になってもそのままの形を使います。

【作り方】

能動態: S + 知覚動詞 + O + C (-ing / -ed)
受動態: O + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + C (-ing / -ed) (+ by S)

【例文】

  • 能動態: I saw him entering the room. (私は彼が部屋に入っていくところを見た。)
    → 受動態: He was seen entering the room (by me). (彼は部屋に入っていくところを見られた。) ← entering はそのまま!
  • 能動態: We heard our names called. (私たちは私たちの名前が呼ばれるのを聞いた。)
    → 受動態: Our names were heard called (by us). (私たちの名前が呼ばれるのが聞かれた。) ← called はそのまま!

【超重要ポイント】
知覚動詞の受動態では、元の文のCが原形不定詞だった場合のみ、to不定詞に変わる! Cが-ing形や-ed形だった場合は、そのままの形で使う! これはテストなどでも頻出のポイントなので、しっかり覚えてくださいね!

使役動詞 make の受動態 (be made to do) と同じルールだと考えると覚えやすいかもしれません。

AYUMI
AYUMI

うわっ! 受動態になると原形が to不定詞に変わるの!? これは知らなかったら絶対間違えちゃう…! でも、-ing とか -ed はそのままなんだね。ややこしいけど、すごく大事なルールだ!


まとめ:知覚動詞をマスターして英語の表現力を豊かに!

今回は、英語で五感による知覚を表す「知覚動詞」について、その基本的な使い方から文法的な注意点まで、詳しく解説してきました。最後に、今回の重要ポイントをまとめておきましょう。

  • 知覚動詞とは:
    • 五感(見る、聞く、感じるなど)を表す動詞 (see, hear, feel, watch など)。
    • 主に第5文型 (SVOC) をとり、「SがOがCする/している/されるのを知覚する」という意味を表す。
  • 代表的な知覚動詞のニュアンス:
    • see: 自然に目に入る、見える (瞬間/全体)
    • watch: 注意してじっと見る (動き/継続)
    • look at: 意識的に視線を向ける
    • hear: 自然に耳に入る、聞こえる
    • listen to: 意識的に耳を傾ける
    • feel: 触覚、気分、体調、雰囲気などを感じる
  • SVOCの補語(C)の形と意味:
    • 原形不定詞: 動作の全体 (始めから終わりまで) / 完了 を知覚。
      例: I saw him leave. (彼が出かけるのを見た)
    • 現在分詞 (-ing): 動作の一部 (進行中の瞬間) / 継続・躍動感を知覚。
      例: I saw him leaving. (彼が出かけているところを見た)
    • 過去分詞 (-ed): Oが~されるのを受動的に知覚。
      例: I heard my name called. (名前が呼ばれるのを聞いた)
  • 知覚動詞の受動態:
    • O + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + C (+ by S)
    • 能動態のCが原形不定詞だった場合、受動態では to不定詞 に変わる!
      例: He was seen to enter the room.
    • 能動態のCが現在分詞(-ing)過去分詞(-ed)だった場合は、そのままの形で使う。
      例: He was seen entering the room. / My name was heard called.

知覚動詞は、単に「見る」「聞く」という事実を伝えるだけでなく、その場の状況や動作の様子を生き生きと、臨場感たっぷりに描写するための強力なツールです。特に、補語(C)に原形不定詞と現在分詞(-ing)のどちらを使うかで、話し手がその動作をどのように捉えているか、微妙なニュアンスの違いを表現できるのが面白いところですよね。

受動態のルールなど、最初は少し複雑に感じる部分もあるかもしれませんが、基本的な構造(SVOCとO=Cの関係)と、Cの形のパターンをしっかり理解すれば、必ず使いこなせるようになります。たくさんの例文に触れたり、自分で文を作ってみたりしながら、ぜひ知覚動詞の感覚を身につけていってください。

知覚動詞をマスターすれば、あなたの英語表現はもっと豊かに、もっと生き生きとなるはずです! 頑張ってくださいね!

AYUMI
AYUMI

知覚動詞、すっきり理解できた! 原形と-ing形の違いとか、受動態のルールとか、難しいと思ってたけど、例文がたくさんあって分かりやすかった! これで英語の表現力がアップしそう!

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