受動態の基本、「be動詞 + 過去分詞」の形はなんとなく掴めてきたけど、今度は「時制」が気になってきませんか?「この受動態の文って、いつの話をしてるんだろう?」「『~される』だけじゃなくて、『~されているところだ』とか『~されたことがある』って言いたい時はどうすればいいの?」って、be動詞の形が変わると、途端に難しく感じてしまいますよね。
特に、完了形 (have been done) や進行形 (being done) の受動態が出てくると、「もうお手上げ!」なんて思ってしまう方もいるかもしれません。でも大丈夫!受動態の時制変化には、ちゃんとしたパターンがあるんです。この記事では、受動態を様々な時制(現在、過去、未来、現在完了、過去完了、未来完了、進行形)で使うためのルールを、一つひとつ丁寧に解説していきます。この記事を読めば、どんな時制の受動態も怖くない!自信を持って読み書きできるようになりますよ!

be動詞の形がいっぱいあって、時制と受動態が組み合わさるとパニックです…!
- 受動態の時制の基本:be動詞の変化がポイント!
- 時制別!受動態の作り方と意味を徹底解説
- 現在形の受動態:「~される」(is/am/are + 過去分詞)
- 過去形の受動態:「~された」(was/were + 過去分詞)
- 未来形の受動態:「~されるだろう」(will be + 過去分詞)
- 現在完了形の受動態:「~されたところだ」「~されたことがある」「ずっと~されている」(have/has been + 過去分詞)
- 過去完了形の受動態:「(過去のある時点までに)~されていた」(had been + 過去分詞)
- 未来完了形の受動態:「(未来のある時点までに)~されているだろう」(will have been + 過去分詞)
- 進行形の受動態:「~されているところだ」(be being + 過去分詞)
- まとめ:受動態の時制マスターへの道
受動態の時制の基本:be動詞の変化がポイント!
まずは、受動態の時制がどのように決まるのか、その基本的な考え方を確認しましょう。ここをしっかり押さえておけば、各時制への応用もスムーズに進みますよ。
受動態のおさらい:「be動詞 + 過去分詞」がコア
受動態の基本構造は、「主語 (動作を受ける側) + be動詞 + 過去分詞 (+ by 動作主)」でしたね。この「be動詞 + 過去分詞」の部分が、受動態の心臓部です。
- The song is loved by many people. (その歌は多くの人々に愛されている。)
- This temple was built centuries ago. (この寺は何世紀も前に建てられた。)
この構造を頭に置いた上で、時制の話に進みましょう。
時制はbe動詞で決まる!能動態との比較で理解しよう
受動態の文が「いつ」の話をしているか、つまり時制を表しているのは、ズバリ「be動詞」の部分なんです!後ろにくっついている過去分詞は、時制によって形が変わることはありません。
これは、能動態の文の時制が動詞そのものの形(例: write, wrote, will write)で決まるのと対応しています。能動態の文を受動態に書き換えるとき、元の動詞の時制を、受動態のbe動詞の時制に反映させる、と考えればOKです。
【能動態と受動態の時制対応】
時制 | 能動態の動詞の形 | 受動態のbe動詞の形 | 受動態の形 |
---|---|---|---|
現在形 | write / writes | is / am / are | is/am/are written |
過去形 | wrote | was / were | was/were written |
未来形 | will write | will be | will be written |
現在完了形 | have/has written | have/has been | have/has been written |
過去完了形 | had written | had been | had been written |
未来完了形 | will have written | will have been | will have been written |
現在進行形 | is/am/are writing | is/am/are being | is/am/are being written |
過去進行形 | was/were writing | was/were being | was/were being written |
(※write/writtenの部分は、他の動詞の過去分詞に置き換えられます)
このように、能動態の文で使われている動詞の時制に合わせて、受動態では be動詞の形を変化させることで、同じ時制を表すことができるんです。「受動態の時制コントロールはbe動詞が担当!」と覚えてくださいね。
過去分詞は時制に関わらず不変!変化するのはbe動詞だけ
上の表からも分かるように、受動態を作る上で重要なポイントがもう一つあります。それは、「be動詞 + 過去分詞」の「過去分詞」の部分は、時制によって形が変わらないということです。
現在形でも過去形でも未来形でも完了形でも、使われる過去分詞は常に同じ形(例: written, broken, loved など)です。
- 現在形受動態: is written
- 過去形受動態: was written
- 未来形受動態: will be written
- 現在完了形受動態: has been written
時制に合わせて変化するのは、あくまでbe動詞の部分だけ。これは、受動態の形を覚える上でとても大切なルールです。過去分詞の形さえしっかり覚えておけば、あとはbe動詞を時制に合わせて変化させる練習をすればいい、ということになりますね!
時制によってbe動詞をどう変化させるか、そして使う動詞の過去分詞形は何か。この2つが分かれば、どんな時制の受動態も作れるようになりますよ!

なるほど!時制はbe動詞が担当で、過去分詞はずっと同じ形なんですね!それなら少し覚えるのが楽かも!
時制別!受動態の作り方と意味を徹底解説
それでは、ここからは各時制ごとに、受動態の具体的な作り方、意味、そして例文を見ていきましょう。能動態の文と比較しながら考えると、より理解が深まりますよ。
現在形の受動態:「~される」(is/am/are + 過去分詞)
【作り方】
主語に合わせて be動詞を is / am / are に変え、その後ろに過去分詞を置きます。
【意味】
現在の習慣的なこと、一般的な事実、現在の状態として「(普段から)~される」「~されている」という意味を表します。
【例文】
- 能動態: People speak English in Australia. (オーストラリアでは人々は英語を話す。)
→ 受動態: English is spoken in Australia. (オーストラリアでは英語が話されている。)- 一般的な事実を表しています。
- 能動態: My mother cleans this room every day. (母は毎日この部屋を掃除する。)
→ 受動態: This room is cleaned by my mother every day. (この部屋は毎日、母によって掃除される。)- 現在の習慣を表しています。
- 能動態: Many tourists visit Kyoto every year. (多くの観光客が毎年京都を訪れる。)
→ 受動態: Kyoto is visited by many tourists every year. (京都は毎年多くの観光客に訪れられる。)- 習慣的な事実を表しています。
- I am often asked about my job. (私は自分の仕事についてよく尋ねられる。)
- 普段から繰り返し起こることを示しています。
現在形の受動態は、日常的なことや普遍的な事実を表すときに非常によく使われます。
過去形の受動態:「~された」(was/were + 過去分詞)
【作り方】
主語に合わせて be動詞を was / were に変え、その後ろに過去分詞を置きます。(単数主語・I → was / 複数主語・you → were)
【意味】
過去のある時点で行われた行為や出来事について、「~された」という意味を表します。
【例文】
- 能動態: Someone broke the window last night. (誰かが昨夜、窓を割った。)
→ 受動態: The window was broken last night. (その窓は昨夜割られた。)- 過去の一回限りの出来事。動作主不明のため省略。
- 能動態: Shakespeare wrote “Romeo and Juliet”. (シェイクスピアは『ロミオとジュリエット』を書いた。)
→ 受動態: “Romeo and Juliet” was written by Shakespeare. (『ロミオとジュリエット』はシェイクスピアによって書かれた。)- 過去の事実。動作主が重要なので by Shakespeare を付ける。
- 能動態: They invited us to the party. (彼らは私たちをパーティーに招待した。)
→ 受動態: We were invited to the party (by them). (私たちはパーティーに招待された。)- 過去の出来事。by them は文脈により省略可能。
過去の出来事を客観的に述べたり、何が起こったかを伝えたりする際に頻繁に使われます。
未来形の受動態:「~されるだろう」(will be + 過去分詞)
【作り方】
助動詞 will の後ろに be動詞の原形 be を置き、その後ろに過去分詞を置きます。主語に関わらず形は同じです。
【意味】
未来の出来事について、「~されるだろう」「~される予定だ」という意味を表します。
【例文】
- 能動態: They will hold a meeting tomorrow. (彼らは明日会議を開くだろう。)
→ 受動態: A meeting will be held tomorrow. (会議は明日開かれるだろう。)- 未来の予定。
- 能動態: Someone will repair the bridge next month. (誰かが来月その橋を修理するだろう。)
→ 受動態: The bridge will be repaired next month. (その橋は来月修理されるだろう。)- 未来の予定。動作主は不明または重要でない。
- 能動態: We will ship your order within 24 hours. (私たちは24時間以内にあなたのご注文品を発送します。)
→ 受動態: Your order will be shipped within 24 hours. (あなたのご注文品は24時間以内に発送されます。)- 未来の行為についての約束や通知。
未来を表す “be going to” を使って、「~される予定だ」という受動態を作ることもできます。形は「is/am/are going to be + 過去分詞」となります。
例: A new library is going to be built next year. (新しい図書館が来年建てられる予定だ。)
現在完了形の受動態:「~されたところだ」「~されたことがある」「ずっと~されている」(have/has been + 過去分詞)
【作り方】
助動詞 have / has (主語に合わせて選択) の後ろに be動詞の過去分詞 been を置き、その後ろにさらに動詞の過去分詞を置きます。
【意味】
現在完了形の持つ3つの意味(完了・結果、経験、継続)を受け継ぎ、「(ちょうど)~されたところだ」「~されたことがある」「(過去から現在まで)ずっと~されている」といった意味を表します。
【例文】
- 完了・結果:「(ちょうど)~されたところだ」
- 能動態: I have just finished the work. (私はちょうどその仕事を終えたところだ。)
→ 受動態: The work has just been finished. (その仕事はちょうど終えられたところだ。) - The lost key has been found. (なくした鍵が見つかった。[見つけられた結果、今ここにある])
- 能動態: I have just finished the work. (私はちょうどその仕事を終えたところだ。)
- 経験:「~されたことがある」
- 能動態: I have never seen this movie. (私はこの映画を見たことがない。)
→ 受動態: This movie has never been seen by me (before). (この映画は(以前に)私に見られたことがない。) ※少し不自然な言い方かも。経験の受動態は能動態の方が自然なことが多いです。 - This song has often been played on the radio. (この歌はラジオでよくかけられたことがある。)
- 能動態: I have never seen this movie. (私はこの映画を見たことがない。)
- 継続:「(過去から現在まで)ずっと~されている」
- 能動態: People have used this method for a long time. (人々はこの方法を長い間使ってきた。)
→ 受動態: This method has been used for a long time. (この方法は長い間使われてきた。) - The issue has been discussed since last month. (その問題は先月からずっと議論されている。)
- 能動態: People have used this method for a long time. (人々はこの方法を長い間使ってきた。)
現在完了形の受動態は、現在の状況と過去の出来事のつながりを示す場合に重要になります。”been” を忘れがちなので注意しましょう!
過去完了形の受動態:「(過去のある時点までに)~されていた」(had been + 過去分詞)
【作り方】
助動詞 had の後ろに be動詞の過去分詞 been を置き、その後ろにさらに動詞の過去分詞を置きます。主語に関わらず形は同じです。
【意味】
過去のある時点を基準にして、それよりもさらに前の時点で「~されていた」「~され終えていた」という過去の過去における受動態を表します。
【例文】
- 能動態: Someone had stolen my bag before I noticed it. (私がそれに気づく前に、誰かが私のかばんを盗んでいた。)
→ 受動態: My bag had been stolen before I noticed it. (私のかばんは、私がそれに気づく前には盗まれていた。)- 「気づいた(noticed: 過去)」よりも「盗まれた」のが前。
- 能動態: They had already built the house when we moved there. (私たちがそこへ引っ越した時には、彼らはすでにその家を建ててしまっていた。)
→ 受動態: The house had already been built when we moved there. (その家は、私たちがそこへ引っ越した時には、すでに建てられていた。)- 「引っ越した(moved: 過去)」よりも「建てられた」のが前。
- He said that the work had been finished the day before. (彼は、その仕事は前日に終えられていたと言った。)
- 「言った(said: 過去)」よりも「終えられた」のが前。
過去完了形自体が少し難しいですが、受動態の形は have/has が had に変わるだけです。過去の出来事の前後関係を表す際に使われます。
未来完了形の受動態:「(未来のある時点までに)~されているだろう」(will have been + 過去分詞)
【作り方】
助動詞 will の後ろに have been を置き、その後ろにさらに動詞の過去分詞を置きます。主語に関わらず形は同じです。
【意味】
未来のある時点を基準にして、その時までに「~されているだろう」「~され終えているだろう」という未来における受動態の完了・結果・経験・継続の予測を表します。
【例文】
- 能動態: They will have finished the project by next Friday. (彼らは来週の金曜日までにはそのプロジェクトを終えているだろう。)
→ 受動態: The project will have been finished by next Friday. (そのプロジェクトは来週の金曜日までには終えられているだろう。)- 未来の完了。
- 能動態: We will have used up all the resources by the end of the year. (私たちは年末までにはすべての資源を使い果たしているだろう。)
→ 受動態: All the resources will have been used up by the end of the year. (すべての資源は年末までには使い果たされているだろう。)- 未来の完了・結果。
- This method will have been used for 50 years next year. (来年で、この方法が使われて50年になるだろう。)
- 未来の継続期間。
未来完了形の受動態は少し複雑に見えますが、形は “will + have + been + 過去分詞” と決まっているので、パターンとして覚えてしまいましょう。計画や長期的な予測などで使われることがあります。
進行形の受動態:「~されているところだ」(be being + 過去分詞)
【作り方】
be動詞 (時制に合わせて is/am/are/was/were) の後ろに being を置き、その後ろにさらに動詞の過去分詞を置きます。
【意味】
現在または過去のある時点で、動作が「(まさに)~されている最中だ」「~されているところだった」という意味を表します。
【例文】
- 現在進行形の受動態 (is/am/are being + 過去分詞)
- 能動態: They are building a new bridge over the river. (彼らはその川に新しい橋をかけているところだ。)
→ 受動態: A new bridge is being built over the river. (新しい橋がその川にかけられているところだ。) - Dinner is being prepared now. (夕食は今、準備されているところです。)
- My computer is being repaired at the moment. (私のコンピューターは現在修理中です。)
- 能動態: They are building a new bridge over the river. (彼らはその川に新しい橋をかけているところだ。)
- 過去進行形の受動態 (was/were being + 過去分詞)
- 能動態: Someone was following me last night. (昨夜、誰かが私をつけていた。)
→ 受動態: I was being followed last night. (私は昨夜、つけられていた。) - The issue was being discussed when I entered the room. (私が部屋に入った時、その問題が議論されているところだった。)
- The cake was being eaten by the children. (そのケーキは子供たちによって食べられているところだった。)
- 能動態: Someone was following me last night. (昨夜、誰かが私をつけていた。)
“being” が入ることで、「今まさに~されている」という臨場感が出ますね。
未来進行形 (will be doing) や完了進行形 (have been doing) の受動態は、形が非常に複雑になる (will be being done / have been being done) ため、通常は使われません。別の表現を使うのが一般的です。

完了形とか進行形とか、形がどんどん長くなっていく…!でも、be動詞の変化パターンが分かれば、なんとか追いつけそうです!
まとめ:受動態の時制マスターへの道
今回は、受動態を様々な時制で使いこなすための方法を詳しく見てきました。be動詞の形を変化させることで、受動態でも能動態と同じように多様な時間を表現できることが分かりましたね。最後に、各時制の受動態の形をまとめておさらいしましょう。
- 受動態の時制コントロール: be動詞の形で行う。過去分詞は変化しない。
- 各時制の受動態の形:
- 現在形: is / am / are + 過去分詞 (~される)
- 過去形: was / were + 過去分詞 (~された)
- 未来形: will be + 過去分詞 (~されるだろう)
(※ is/am/are going to be + 過去分詞 も可) - 現在完了形: have / has been + 過去分詞 (~されたところだ、~されたことがある、ずっと~されている)
- 過去完了形: had been + 過去分詞 ((過去のある時点までに)~されていた)
- 未来完了形: will have been + 過去分詞 ((未来のある時点までに)~されているだろう)
- 現在進行形: is / am / are being + 過去分詞 (~されているところだ)
- 過去進行形: was / were being + 過去分詞 (~されているところだった)
- ポイント:それぞれの時制が持つ本来の意味(現在なら習慣・事実、過去なら過去の出来事、完了なら完了・経験・継続など)を理解した上で、受動態の形と組み合わせることが大切。
受動態の時制は、一見すると複雑で覚えるのが大変そうに見えますが、基本となる「be動詞 + 過去分詞」と、各時制でのbe動詞の変化パターンさえ理解してしまえば、体系的に捉えることができます。
まずは、現在形・過去形・未来形といった基本的な時制の受動態から確実にマスターし、次に完了形、進行形へとステップアップしていくのがおすすめです。たくさんの例文に触れ、能動態と受動態を書き換える練習をすることで、自然と使いこなせるようになっていきますよ。受動態の時制をマスターして、より正確で豊かな英語表現を目指しましょう!

表でまとめてもらうと分かりやすいです!be動詞の変化、しっかり復習して練習します!
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