推量だけじゃない!助動詞mayの多彩な用法を完全マスター

皆さん、こんにちは! 英語の助動詞「may」、どんな時に使うかパッと思い浮かびますか? きっと「~かもしれない」っていう推量の意味が一番有名ですよね。テレビのニュースなんかでも「明日は雨が降るかもしれません(It may rain tomorrow.)」って言ったりしますし。でも、実はmayにはそれだけじゃない、もっとたくさんの働きがあるんです!

「~してもよろしいでしょうか?」と丁寧に許可を求めたり、「〇〇でありますように!」と祈ったり、さらには「~するのももっともだ」なんていう慣用表現まで…! この記事では、そんな奥深い助動詞mayの様々な用法を、英語学習初心者の方から、中高生、大学生、TOEIC受験者の方まで、誰にでも分かりやすく、例文をたっぷり使って徹底解説していきます。mayの使い分けをマスターして、英語表現の幅をグッと広げましょう!

AYUMI
AYUMI

mayって「かもしれない」以外にもそんなに意味があるんですね! 許可とか祈願とか…気になります!

mayの基本:推量「~かもしれない」と許可「~してもよい」

まずは、mayの最も基本的でよく使われる2つの意味、「推量」と「許可」についてしっかり押さえていきましょう。この2つを理解するだけでも、mayの使い方の基礎はバッチリです!

不確かな推量「~かもしれない」を表すmay

これがmayの代表的な意味ですね。「(ひょっとしたら)~かもしれない」「~する可能性がある」のように、現在の事柄や未来の出来事について、五分五分の可能性、あるいはそれ以下くらいの不確かな推量を表します。

例文を見てみましょう。

  • It may rain this afternoon.
    (今日の午後は雨が降るかもしれない。)
  • He may be busy right now.
    (彼は今、忙しいかもしれない。)
  • She may not come to the party.
    (彼女はパーティーに来ないかもしれない。)※否定の推量
  • This may be the book you are looking for.
    (これがあなたが探している本かもしれない。)

これらのmayは、話し手が「たぶんそうだろうけど、確信はないな…」と思っているような状況で使われます。断定を避けて、可能性の一つとして述べるニュアンスですね。

mayとmightの比較:推量の確信度の違い

mayと非常によく似た意味で使われる助動詞に might があります。mightはmayの過去形ですが、現在の推量を表す場合、mayよりもさらに確信度が低く、「(もしかしたらひょっとすると)~かもしれない」という、より控えめで可能性の低い推量を表すことが多いです。

確信度のイメージ: may (50%くらい?) ≧ might (30%くらい?)

  • He may know the answer. (彼は答えを知っているかもしれない。)← 知っている可能性がまあまあある感じ
  • He might know the answer. (彼はひょっとしたら答えを知っているかもしれない。)← 知っている可能性はあまり高くない感じ

ただ、実際の会話では、mayとmightの確信度の差はそれほど明確に意識されず、mightの方がやや丁寧で控えめな響きを持つため、単に丁寧さを出したい場合にmightが好まれることもあります。特にアメリカ英語では、推量の意味では might の方がよく使われる傾向もあるようです。

推量を表す助動詞の確信度まとめ(一般的な目安)
1. must(~に違いない):ほぼ100%
2. will(~だろう):80-90%(客観的予測)
3. should(~のはずだ):80-90%(論理的帰結・期待)
4. can(~の可能性がある、~しうる):一般的な可能性
5. may(~かもしれない):50%前後
6. might((ひょっとしたら)~かもしれない):30%前後(mayより低い)
7. could(~の可能性もある):mightに近いか、それ以下の場合も

このように、助動詞を使い分けることで、話し手の確信度を細かく表現できるんですね。

否定の推量:may not と can’t / couldn’t の違い

「~でないかもしれない」という否定の推量を表す場合は、may not を使います。

  • He may not be at home now. (彼は今、家にいないかもしれない。)
  • The rumor may not be true. (その噂は本当ではないかもしれない。)

ここで注意したいのが、「~のはずがない」という強い否定の推量を表す場合です。この場合は may not ではなく、can’t や couldn’t を使います。

・He can’t be serious. (彼が本気のはずがない。)
× He may not be serious. とは普通言いません。(「本気じゃないかもしれない」という弱い推量になってしまう)

may not はあくまで「~でない可能性もある」という弱い否定の推量、can’t/couldn’t は「絶対に~ではない」という強い否定の推量、と覚えておきましょう。

許可「~してもよい」を表すmay

mayのもう一つの重要な基本用法は、許可「~してもよい」を表すことです。これは比較的フォーマルな響きを持ち、相手に敬意を払って許可を与えたり、求めたりする際に使われます。

例文を見てみましょう。

  • You may leave the room now.
    (もう部屋を出てもよろしい。)
  • You may use this dictionary if you like.
    (もしよければ、この辞書を使ってもいいですよ。)
  • Students may borrow up to five books at a time.
    (学生は一度に5冊まで本を借りることができます。)← 規則などで許可を示す場合

この許可のmayは、目上の人が目下の人に許可を与える場面や、規則・案内などでよく見られます。

許可の can と may の比較:フォーマル度の違い

許可を表す助動詞としては can もよく使われますよね。「~できる」という意味でおなじみのcanですが、「~してもよい」という許可の意味も持っています。

can と may の違いは、主にフォーマルさの度合いにあります。

  • may比較的フォーマル。「~してもよろしい」という丁寧な許可。
  • can比較的インフォーマル。「~していいよ」というカジュアルな許可。友人同士や家族間など、親しい間柄でよく使われる。
助動詞フォーマル度ニュアンス例文
may高い(フォーマル)~してもよろしいYou may enter. (入ってよろしい)
can低い(インフォーマル)~していいよYou can come in. (入っていいよ)

昔は学校で「許可を求める時は May I…? を使いましょう」と厳しく教えられたかもしれませんが、現代の日常会話、特にアメリカ英語では、親しい間柄であれば Can I…? の方がむしろ自然でよく使われます。ただし、フォーマルな場面や目上の人に対しては、依然として May I…? を使う方が適切です。

疑問文 May I…? / May we…?:「~してもよろしいでしょうか?」

自分が何かをしてもよいか、相手に丁寧に許可を求める場合は、May I…?May we…? という形を使います。

  • May I come in?
    (入ってもよろしいでしょうか?)
  • May I ask you a question?
    (質問してもよろしいでしょうか?)
  • May I use your phone?
    (お電話をお借りしてもよろしいでしょうか?)
  • May we sit here?
    (ここに座ってもよろしいでしょうか?)

これらは非常に丁寧な許可の求め方です。Can I…? よりもフォーマルで、相手への敬意を示すことができます。

May I…? / May we…? と聞かれた時の返事はどうすればいいでしょう?
許可する場合:Yes, you may. / Of course. / Certainly. / Sure. / Go ahead. など。
許可しない場合:I’m sorry, but you may not. / I’m afraid not. / No, you can’t. など。理由を添えて丁寧に断るのが一般的です。

否定(不許可)You may not…:「~してはいけません」

許可のmayを否定形 may not にすると、「~してはいけません」という不許可の意味になります。これは must not (mustn’t) ほど強い禁止ではありませんが、比較的フォーマルな状況で使われることが多いです。

  • You may not enter this room without permission.
    (許可なくこの部屋に入ってはいけません。)
  • Visitors may not take photographs inside the museum.
    (見学者は博物館内で写真を撮ってはいけません。)
  • You may not smoke here.
    (ここでタバコを吸ってはいけません。)

「許可しない」ということを、丁寧かつ明確に伝える表現ですね。

AYUMI
AYUMI

なるほど! may と might の違い、can と may の違い、よく分かりました! May I…? は丁寧な言い方なんですね! may not が不許可の意味になるのもポイントですね!

意外と知らない?mayの応用的な用法を深掘り!

基本的な「推量」と「許可」の意味を押さえたところで、次はもう少し応用的なmayの使い方を見ていきましょう。「こんな使い方もあったんだ!」という発見があるかもしれませんよ。

祈願文 May + S + V ! の使い方:「~でありますように!」

mayは、May + 主語 + 動詞の原形 + ! の形で、祈りや願いを表す「祈願文」を作るのに使われます。「~でありますように!」「~しますように!」という意味になります。

これは少し古風で、フォーマルな場面や決まり文句として使われることが多いです。

  • May you both be happy!
    (お二人が幸せでありますように! – 結婚式などで)
  • May God bless you.
    (神のご加護がありますように。)
  • May the Force be with you.
    (フォースと共にあらんことを。- 映画『スター・ウォーズ』の有名なセリフ)
  • May all your dreams come true.
    (あなたの全ての夢が叶いますように。)
  • Long may she reign!
    (女王陛下の治世が長く続きますように!)

日常会話で頻繁に使う表現ではありませんが、手紙やスピーチ、特別な場面などで見聞きすることがあります。主語の前に May が来て、文末が感嘆符(!)になるのが特徴です。

譲歩構文「~かもしれないが…」を表すmay

mayは、「~かもしれないが、しかし…」という譲歩の構文で使われることがあります。前半で相手の意見や事実を一旦認めつつ(あるいは可能性として認めつつ)、後半で対照的な自分の意見や別の事実を述べる、という流れです。

よく使われる形は以下の通りです。

  • S + may + V …, but …
    • He may be rich, but he is not happy.
      (彼はお金持ちかもしれないが、幸せではない。)
    • You may be right, but I still disagree.
      (君は正しいのかもしれないが、それでも私は同意できない。)
    • This method may seem difficult, but it’s actually very effective.
      (この方法は難しく思えるかもしれないが、実際はとても効果的だ。)
  • It may be true that …, but …
    • It may be true that he is young, but he is very experienced.
      (彼が若いのは事実かもしれないが、とても経験豊富だ。)

この構文でのmayは、文字通り「~かもしれない」という推量の意味合いもありますが、相手の主張を部分的に認めることで、議論を円滑に進めたり、自分の主張をより際立たせたりする効果があります。少し硬い表現ですが、ライティングなどで使えると説得力が増しますね。

目的「~するために」を表す may (so that S may V)

「Sが~するために」という目的を表す接続詞 so thatin order that に続く節の中で、may が使われることがあります。特に、未来の目的や意図を表す場合に用いられます。

  • He is studying hard so that he may pass the entrance exam.
    (彼は入学試験に合格するために一生懸命勉強している。)
  • Please speak slowly in order that I may understand you.
    (私が理解できるように、ゆっくり話してください。)
  • We eat so that we may live.
    (我々は生きるために食べる。)

ただし、この用法は現代英語ではやや古風またはフォーマルな響きがあり、日常会話ではあまり使われません。通常は `can` や `will` (過去の場合は `could` や `would`) を使う方が一般的です。

  • He is studying hard so that he can pass the exam. (より一般的)
  • Please speak slowly so that I can understand you. (より一般的)
  • He studied hard so that he could pass the exam. (過去の場合)

書き言葉や、少し格式ばった場面ではまだ使われることがあるので、知識として知っておくと良いでしょう。

重要表現! may well と may as well の意味と使い方

mayを使った重要な慣用表現に may wellmay as well があります。これらは意味が全く異なるので、しっかり区別して覚えましょう!

may well:「~するのももっともだ」「たぶん~だろう」

may well + 動詞の原形 には、主に2つの意味があります。

1. ~するのももっともだ、~するのも無理はない

相手の行動や感情について、「(状況を考えれば)そうなるのも当然だね」と理由があって当然だと納得する気持ちを表します。

  • You may well be proud of your success.
    (君が自分の成功を誇りに思うのももっともだ。)
  • She may well get angry after what he said.
    (彼があんなことを言った後では、彼女が怒るのも無理はない。)
  • He looked exhausted, and he may well have been.
    (彼は疲れ切っているように見えたが、それも当然だったのだろう。)← 過去の事柄には `may well have + 過去分詞`

2. たぶん~だろう、おそらく~だろう

may単独の推量よりも確信度が高く、「かなりの確率で~だろう」「おそらくそうなるだろう」という可能性の高い推量を表します。`probably` に近い意味合いです。

  • The game may well be canceled due to the heavy rain.
    (大雨のため、試合はおそらく中止になるだろう。)
  • He may well win the election.
    (彼はおそらく選挙に勝つだろう。)
  • It may well take several hours to finish the work.
    (その仕事を終えるのには、おそらく数時間かかるだろう。)

文脈によってどちらの意味になるか判断する必要がありますが、どちらも「そうなる可能性が高い・当然だ」というニュアンスが共通しています。

may as well:「~した方がましだ」「~するようなものだ」

may as well + 動詞の原形 には、主に2つの意味があります。

1. (他に良い選択肢がないから)~した方がましだ、~でもするか

消極的な提案や、やむを得ず何かをするような状況で使われます。「積極的にやりたいわけではないけれど、他にすることもないし、それなら~でもした方がいいか」というニュアンスです。

  • There’s nothing else to do, so we may as well watch TV.
    (他にすることがないから、テレビでも見るか。)
  • We’ve missed the last train. We may as well take a taxi.
    (終電に乗り遅れた。タクシーに乗るしかないな / タクシーに乗った方がましだ。)
  • Since it’s raining, we may as well stay home.
    (雨が降っているから、家にいた方がよさそうだ。)

2. ~するようなものだ、~するのと同じだ

may as well … as … の形で、「(…するくらいなら)~する方がましだ」あるいは「…するのは~するようなものだ」という意味を表します。実現不可能なことや、ばかげたことと比較して、ある行為の無意味さや価値の低さを強調する表現です。

  • You may as well throw your money away as buy such a useless thing.
    (そんな役に立たないものを買うくらいなら、お金を捨てる方がましだ。)
  • Asking him for help may as well be talking to a wall.
    (彼に助けを求めるのは、壁に話しかけるようなものだ。)

`may well` と `may as well` は形が似ているだけに混同しやすいですが、意味は全く違います。例文ごと覚えてしまうのがおすすめです!

過去の推量 may have + 過去分詞:「~した(だった)かもしれない」

過去の出来事について「~したかもしれない」「~だったかもしれない」と推量する場合は、may have + 過去分詞 の形を使います。

  • He is late. He may have missed the train.
    (彼は遅れている。電車に乗り遅れたのかもしれない。)
  • I can’t find my keys. I may have left them at the office.
    (鍵が見つからない。オフィスに忘れてきたのかもしれない。)
  • She didn’t answer the phone. She may have been asleep.
    (彼女は電話に出なかった。寝ていたのかもしれない。)
  • He may not have received my email.
    (彼は私のメールを受け取っていないのかもしれない。)← 否定の過去推量

現在の推量と同様に、確信度はあまり高くありません。

過去の推量では、might have + 過去分詞 もよく使われます。may have と同様に「~した(だった)かもしれない」という意味ですが、might have の方がやや可能性が低い、あるいはより控えめなニュアンスを持つことがあります。ただ、これも現在の推量と同様、会話では明確な差なく使われることも多いです。

また、過去の強い否定の推量「~だったはずがない」は `can’t have + 過去分詞` や `couldn’t have + 過去分詞` を使います。`may not have + 過去分詞` はあくまで「~しなかった(でなかった)かもしれない」という弱い否定推量です。

AYUMI
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祈願文、かっこいいですね! May the Force be with you! 譲歩構文もライティングで使えそう! may well と may as well は全然意味が違うんですね! これはしっかり覚えないと! 過去の推量もマスターしたいです!

まとめ

今回は、助動詞「may」の様々な用法を、基本的なものから応用的なものまで詳しく見てきました。「~かもしれない」という推量のイメージが強かったmayに、これほど多様な働きがあったことに驚かれた方もいるかもしれませんね。

最後に、mayの主な用法を整理しておきましょう。

  • 推量:「~かもしれない」 (確信度50%程度)
    • It may rain.
    • might より確信度が高い (傾向)
    • 過去の推量:may have + 過去分詞 (~したかもしれない)
    • 否定推量:may not (~でないかもしれない) ※can’t/couldn’t (~のはずがない) と区別
  • 許可:「~してもよい」 (フォーマル)
    • You may enter.
    • can よりフォーマル
    • 疑問文 (丁寧な許可):May I…? / May we…?
    • 否定 (不許可):You may not enter.
  • 祈願文:「~でありますように!」
    • May you be happy!
  • 譲歩:「~かもしれないが、しかし…」
    • He may be right, but…
  • 目的:「~するために」 (やや古風・フォーマル)
    • so that he may pass. (can/willの方が一般的)
  • 慣用表現
    • may well: 「~するのももっともだ」「たぶん~だろう」
    • may as well: 「~した方がましだ」「~するようなものだ」

mayの核心には、「可能性(不確かさ)」や「許可(外部からの容認)」といったイメージがあると言えるかもしれません。それが文脈によって、推量、許可、祈願、譲歩といった様々な意味合いで使われるわけです。特に might や can とのニュアンスの違い、may well / may as well の意味の違い、そして may have + 過去分詞 の形は、しっかり理解しておきたいポイントです。

色々な用法があって混乱しそう…と思うかもしれませんが、一つひとつの意味と使い方を例文と一緒に確認していくことで、必ず使いこなせるようになりますよ。ぜひ、実際のコミュニケーションの中で積極的にmayを使ってみて、その豊かな表現力を実感してくださいね!

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