皆さん、こんにちは! 英語の助動詞「can」と聞くと、真っ先に「~できる」という意味が思い浮かびますよね。もちろんそれが can の中心的な意味なんですが、「canの使い方はそれだけ!」と思ってしまうのは、ちょっともったいないかもしれません。実は、canを使った慣用表現の中には、日常会話や読み物で非常によく登場する、絶対に覚えておきたいフレーズがたくさんあるんです!
例えば、「~せずにはいられない」って英語でどう言うか知っていますか? 答えは `cannot help -ing` なんですが、似たような表現に `cannot but do` なんていうのもあって、使い分けに迷う人も多いんですよね。他にも、「いくら感謝してもしきれません!」のような気持ちを表す `cannot … too ~` など、can は慣用表現の世界で大活躍しているんです。この記事では、そんな can を使った重要な慣用表現をピックアップし、それぞれの意味と使い方、そして微妙なニュアンスの違いを、英語初心者の方にも分かりやすく徹底解説していきます! これを読めば、あなたの英語表現がもっと豊かになること間違いなしですよ!

cannot help -ing って聞いたことあるかも! 他にも色々あるんですね! 楽しみです!
まずは基本!助動詞canの意味をおさらい
慣用表現に入る前に、まずは助動詞 can の基本的な意味を軽くおさらいしておきましょう。「そんなの知ってるよ!」という方も、復習だと思ってお付き合いくださいね。
能力・可能性:「~できる」
これが can の最も基本的な意味ですね。何かをする能力があることや、何かが起こる可能性があることを示します。
- I can swim. (私は泳げます。)
- He can speak three languages. (彼は3ヶ国語を話せます。)
- Accidents can happen anytime. (事故はいつでも起こりうる。)
- It can be cold in winter here. (ここの冬は寒くなることがある。)
許可:「~してもよい」
相手に許可を与える、あるいは自分が何かをしてもよいか尋ねる際にも can は使われます。may よりもカジュアルな響きを持ち、日常会話で非常によく使われます。
- You can use my pen. (私のペンを使っていいですよ。)
- Can I ask you a question? (質問してもいいですか?)
依頼:「~してくれませんか?」
相手に何かをお願いする際にも使われます。これも比較的カジュアルな依頼の仕方です。
- Can you help me? (手伝ってくれませんか?)
- Can you pass me the salt? (塩を取ってくれませんか?)
より丁寧に依頼したい場合は、could を使うのが一般的ですね。
強い否定の推量・可能性:「~のはずがない」
否定形の can’t (cannot) は、「~できない」という意味だけでなく、「(常識的に考えて)~のはずがない」という強い否定の推量や可能性の否定を表します。
- It can’t be true! (それが本当のはずがない!)
- He can’t be over fifty. He looks much younger. (彼が50歳を超えているはずがない。もっと若く見える。)
さあ、can の基本的な働きを思い出したところで、いよいよ本題の慣用表現の世界に入っていきましょう!

can’t が「〜のはずがない」って意味になるのは重要ですよね! 基本はOKです!
最重要!canを含む頻出慣用表現をマスターしよう
ここからは、canを使った特に重要で、日常会話や読み物、試験などでも頻繁に目にする慣用表現を詳しく見ていきます。それぞれの意味と使い方、そして似た表現との違いをしっかり理解していきましょう!
cannot help -ing:「~せずにはいられない」
これは can を使った慣用表現の中でもトップクラスに重要な表現です! cannot help + 動名詞(-ing形) で、「~せずにはいられない」「思わず~してしまう」という意味を表します。自分の意志では抑えられない感情や行動を表す際に使われます。
例文を見てみましょう。
- I cannot help laughing whenever I see that comedy show.
(あのコメディ番組を見るといつも笑わずにはいられない。) - She couldn’t help crying when she heard the sad news.
(彼女はその悲しい知らせを聞いて、泣かずにはいられなかった。)← 過去形は couldn’t help -ing - He can’t help feeling sorry for her.
(彼は彼女のことを気の毒に思わずにはいられない。) - We couldn’t help noticing the change in his behavior.
(私たちは彼の態度の変化に気づかずにはいられなかった。)
感情が自然に湧き上がってきたり、無意識のうちに行動してしまったりする、そんな状況を描写するのにピッタリの表現ですね。`help` には「避ける (avoid)」という意味合いがあり、「~することを避けることができない」というのが元の意味だと考えると分かりやすいかもしれません。
cannot but + 原形 / cannot help but + 原形 との違い
`cannot help -ing` とほぼ同じ意味を表す表現として、以下の2つがあります。どちらもやや硬い、あるいは文語的な響きを持ちます。
1. cannot but + 動詞の原形:「~せずにはいられない」
but には「~を除いて (except)」という意味があり、「~することを除いてはできない」→「~せざるを得ない」という意味になります。`cannot help -ing` よりも硬い表現で、書き言葉で使われることが多いです。
- I cannot but admire his courage.
(彼の勇気には感嘆せずにはいられない。)
(= I cannot help admiring his courage.) - We cannot but conclude that he is guilty.
(我々は彼が有罪であると結論せざるを得ない。)
(= We cannot help concluding that he is guilty.)
2. cannot help but + 動詞の原形:「~せずにはいられない」
これは `cannot help -ing` とほぼ同じ意味、同じニュアンスで使われ、口語でも比較的聞かれる表現です。`cannot help -ing` とどちらを使うかは、個人の好みや言いやすさによるところも大きいようです。
- I cannot help but feel sympathy for them.
(彼らに同情せずにはいられない。)
(= I cannot help feeling sympathy for them.) - He couldn’t help but laugh at the joke.
(彼はその冗談に笑わずにはいられなかった。)
(= He couldn’t help laughing at the joke.)
使い分けのまとめ:
表現 | 形 | ニュアンス・使用場面 |
---|---|---|
cannot help -ing | cannot help + 動名詞(-ing) | 最も一般的。会話でも書き言葉でも使われる。 |
cannot help but do | cannot help but + 動詞の原形 | cannot help -ing とほぼ同じ。口語でも使われる。 |
cannot but do | cannot but + 動詞の原形 | 硬い表現。主に書き言葉。 |
基本的には、まず cannot help -ing をしっかり使えるようになるのがおすすめです!
cannot … too ~:「いくら~してもしすぎることはない」
これも非常に重要で、独特な意味を持つ慣用表現です。cannot + 動詞 + too + 形容詞/副詞 の形で、「いくら~してもしすぎることはない」「どんなに~しても十分ではない」という意味を表します。最大限の程度を強調する表現ですね。
特に、感謝、注意、称賛などを表す際によく使われます。
例文を見てみましょう。
- I cannot thank you too much for your help.
(ご親切にはいくら感謝してもしきれません。) - You cannot be too careful when driving at night.
(夜に運転する際は、いくら注意してもしすぎることはない。) - We cannot emphasize too strongly the importance of education.
(教育の重要性は、いくら強く強調してもしすぎることはない。) - This point cannot be stressed too much.
(この点はいくら強調してもしすぎることはない。) - He cannot be praised too highly for his achievement.
(彼の業績は、どんなに高く称賛しても十分ではない。)
構造を理解するのが少し難しいかもしれませんが、「~しすぎる (too much/too + 形容詞/副詞) ことはできない (cannot)」→「だから、いくら~しても大丈夫だ、むしろもっとすべきだ」という理屈で考えると分かりやすいでしょうか。
この表現は、肯定的な意味合い(「もっと~すべきだ」)を強調するために使われます。「~しすぎることはできない」という文字通りの否定の意味ではない点に注意してくださいね。感謝や注意喚起の決まり文句として覚えてしまうのが早道です!
can do nothing but + 原形:「~するしかない」「ただ~するだけだ」
これもよく使われる表現です。can do nothing but + 動詞の原形 で、「ただ~するだけである」「~するよりほかに仕方がない」「~するしかない」という意味を表します。他に選択肢がなく、ある行動をとるしかない、という状況を示します。
`nothing but …` は「ただ~だけ (= only …)」という意味の熟語なので、「~することしかできない」というのが直訳的な意味になります。
例文です。
- There was nothing we could do. We could do nothing but wait.
(私たちにできることは何もなかった。ただ待つしかなかった。)← 過去形は could do nothing but - He was so shocked that he could do nothing but stare.
(彼はあまりにショックで、ただ見つめることしかできなかった。) - Since I lost my wallet, I can do nothing but walk home.
(財布をなくしたので、歩いて家に帰るしかない。) - The baby can do nothing but cry when she is hungry.
(その赤ちゃんはお腹が空くと、ただ泣くことしかできない。)
`cannot help -ing` が感情や無意識の行動を表すのに対し、`can do nothing but do` は、状況的に他の選択肢がないことを表す、という違いがあります。
have no choice but to do との比較
「~するしかない」という意味では、have no choice but to + 動詞の原形 という表現もよく使われます。これも「~する以外に選択肢がない」という意味です。
- We had no choice but to accept their offer.
(私たちは彼らの申し出を受け入れる以外に選択肢がなかった。)
(= We could do nothing but accept their offer.)
`can do nothing but do` とほぼ同じ意味で使えますが、`have no choice but to do` の方がややフォーマルな響きを持つことがあります。
can but + 原形:「ただ~するだけだ」「~するほかない」
これは少しマイナーで、古風または文語的な表現</span >です。can but + 動詞の原形 で、「ただ~するだけだ」「せいぜい~するくらいしかできない」「~するほかない」という意味を表します。
`cannot but do`(~せずにはいられない)と形が似ていますが、意味は異なります。こちらは、「できることは限られていて、ただ~することしかできない」というニュアンスです。
例文を見てみましょう。
- We can but try our best.
(我々はただ最善を尽くすほかない。) - I can but wait and see what happens.
(私はただ何が起こるか待って見るしかない。) - One can but wonder why she did such a thing. (文語的)
(彼女がなぜそんなことをしたのか、ただ不思議に思うばかりだ。)
この `can but do` は、現代の日常会話ではほとんど使われません。文学作品や古い文章などで見かけることがある程度です。意味としては `can only do` (ただ~するだけだ) に近いです。知識として知っておく程度で十分でしょう。

cannot help -ing と cannot but do と cannot help but do… ややこしいけど、違いが分かりました! cannot … too ~ も面白い表現ですね! can do nothing but も使えそう! can but はあまり使わないんですね、了解です!
その他のcanを使った表現とまとめ
主要な慣用表現を見てきましたが、最後に少しだけ補足的な情報と、全体のまとめをして終わりたいと思います。
(おまけ) can well:「~するのももっともだ」
may well (~するのももっともだ / たぶん~だろう) という表現はお馴染みですが、実は can well + 動詞の原形 という形も存在します。意味は may well と同様に「~するのももっともだ」「十分に~しうる」となります。
- You can well imagine how happy she was.
(彼女がどれほど幸せだったか、十分に想像できるでしょう。) - He can well afford to buy a new car.
(彼には新車を買う余裕が十分にある。)
ただし、この `can well` は `may well` に比べて使用頻度はかなり低いです。特に「もっともだ」という意味では may well の方が圧倒的に一般的です。`can well afford to…` (十分に~する余裕がある) という形で使われるのが比較的多いかもしれません。
慣用表現を覚えるコツ:例文とセットで!
今回紹介した can を使った慣用表現は、どれも形が独特だったり、直訳では意味が分かりにくかったりしますよね。こうした表現をマスターするコツは、やはり例文ごと覚えてしまうことです!
`cannot help laughing` (笑わずにはいられない)、`cannot be too careful` (いくら注意してもしすぎることはない)、`can do nothing but wait` (待つしかない) のように、具体的な動詞とセットでフレーズとしてインプットし、実際に使ってみるのが効果的です。
最初は混乱するかもしれませんが、何度も口に出したり、書き写したりしているうちに、自然と意味と形が結びついてくるはずですよ。
まとめ:canを含む重要慣用表現を総復習!
今回は、助動詞 can を使った重要な慣用表現について、詳しく見てきました。「できる」だけじゃない can の奥深い世界を、少し覗くことができたでしょうか?
最後に、今回学んだ重要表現をまとめておさらいしましょう!
- cannot help -ing
- 形:cannot help + 動名詞(-ing)
- 意味:「~せずにはいられない」
- 最も一般的。感情や無意識の行動。
- cannot but + 原形
- 形:cannot but + 動詞の原形
- 意味:「~せずにはいられない」
- 硬い表現。主に書き言葉。
- cannot help but + 原形
- 形:cannot help but + 動詞の原形
- 意味:「~せずにはいられない」
- cannot help -ing とほぼ同じ。口語でも使われる。
- cannot … too ~
- 形:cannot + 動詞 + too + 形容詞/副詞
- 意味:「いくら~してもしすぎることはない」
- 感謝、注意、称賛の強調。
- can do nothing but + 原形
- 形:can do nothing but + 動詞の原形
- 意味:「ただ~するだけだ」「~するしかない」
- 他に選択肢がない状況。
- can but + 原形
- 形:can but + 動詞の原形
- 意味:「ただ~するだけだ」「~するほかない」
- 古風・文語的。使用頻度は低い。
これらの慣用表現は、単語一つ一つの意味を知っているだけでは理解できない、まさに「決まり文句」です。しかし、一度覚えてしまえば、あなたの英語表現を豊かにし、ネイティブスピーカーの英語をより深く理解するための強力な武器になります。
特に、`cannot help -ing` と `cannot … too ~` は非常に重要なので、確実にマスターしておきたいですね。ぜひ、この記事を何度も読み返して、例文を参考にしながら、これらの表現を自分のものにしていってください! 応援しています!

canの慣用表現、たくさん学べてよかったです! cannot help -ing と cannot … too ~ は絶対に覚えます! 例文と一緒に覚えるのがコツですね! 頑張ります!
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