英語で「~すること」を表したいとき、不定詞(to do)と動名詞(doing)、どっちを使えばいいの?って迷うこと、本当によくありますよね! “I like to swim.” も “I like swimming.” もどっちも聞く気がするし…。でも、”I want to go.” は言うけど “I want going.” とは言わないし、”I finished cleaning.” は言うけど “I finished to clean.” とはあまり言わないような…? この違いって一体何なんでしょう?
不定詞と動名詞は、どちらも「~すること」という名詞のような働きができる便利な形ですが、特に動詞の目的語として使う場合に、どちらを選ぶべきか、あるいはどちらも使えるのか、はたまた意味が変わってしまうのか、というルールがあるんです!この記事では、そんな英語学習者を悩ませる「不定詞と動名詞の使い分け」について、基本的な違いから、動詞の目的語になる場合の使い分けルール、そして意味が変わる要注意な動詞まで、初心者の方にも「なるほど!」とスッキリ理解できるように徹底解説します!これを読めば、不定詞と動名詞の使い分けがクリアになり、自信を持って英語を使いこなせるようになりますよ!

不定詞と動名詞、どっちも「~すること」なのに、使い分けがあるなんて…ややこしいです!
不定詞と動名詞「~すること」の基本をおさらい!
まずは、今回の主役である「不定詞」と「動名詞」が、それぞれ「~すること」という意味で使われる場合にどんな特徴があるのか、基本のキホンからおさらいしておきましょう。それぞれの性質の違いが、使い分けのヒントになります。
不定詞の名詞的用法:「to + 動詞の原形」=「~すること」
不定詞 (Infinitive) の中でも、「to + 動詞の原形」の形が名詞のように働く用法を「名詞的用法」と呼びましたね。この用法での意味は基本的に「~すること」です。
不定詞は、元々動詞が持っている未来志向のニュアンスや、まだ実現していないこと、一時的なこと、特定の状況での行為を表す傾向があります。
【名詞的用法の働き】
- 主語(S):To learn English is fun. (英語を学ぶことは楽しい。)
- → これから学ぶこと、一般的な行為としての「学ぶこと」。
- 補語(C): My dream is to become a doctor. (私の夢は医者になることだ。)
- → 未来の目標としての「なること」。
- 目的語(O): I want to buy a new computer. (私は新しいコンピューターを買いたい。)
- → これから「買うこと」を望んでいる。まだ買っていない。
このように、不定詞の名詞的用法は、未来のことや、これからすること、特定の状況での一度きりの行為といったニュアンスと結びつきやすい、と頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
動名詞:「動詞の原形 + ing」=「~すること」
動名詞 (Gerund) は、「動詞の原形 + ing」の形で、これも名詞と同じ働きをします。意味はこちらも基本的に「~すること」です。
動名詞は、不定詞とは対照的に、過去志向のニュアンスや、すでに経験したこと、一般的な事実、反復的な習慣、あるいは現実に行われている行為そのものを表す傾向があります。
【動名詞の働き】
- 主語(S):Swimming is good exercise. (水泳をすることは良い運動だ。)
- → 一般的な事実としての「泳ぐこと」。
- 補語(C): My hobby is collecting stamps. (私の趣味は切手を集めることだ。)
- → 習慣的な行為としての「集めること」。
- 目的語(O): She enjoys listening to music. (彼女は音楽を聴くことを楽しむ。)
- → 一般的な、あるいは反復的な行為としての「聴くこと」。
- 前置詞の目的語: Thank you for helping me. (手伝ってくれてありがとう。)
- → 実際に「手伝ってくれたこと」(過去の行為)への感謝。
動名詞は、より現実的で、実際に行われた(あるいは行われている)行為、一般的な事実や習慣といったニュアンスと結びつきやすい、とイメージしておきましょう。
なぜ使い分けが必要?不定詞と動名詞の根本的なニュアンスの違い
不定詞(to do)も動名詞(doing)も「~すること」と訳せるのに、なぜ使い分けが必要なのでしょうか? それは、先ほど触れたように、それぞれが持つ根本的なニュアンスが異なるからです。
【ニュアンスの違い(ざっくりイメージ)】
- 不定詞 (to do):未来志向、未実現、一時的、具体的・特定の行為
- これからすること、まだしていないこと、その場限りのこと、目標など。
- 例: I decided to quit. (辞めることに決めた → これから辞める)
- 動名詞 (doing):過去志向、既実現、一般的、反復的、現実の行為
- したこと、していること、一般的な事実、習慣など。
- 例: I stopped smoking. (タバコを吸うのをやめた → これまで吸っていたのをやめた)
このニュアンスの違いが、特に動詞の目的語としてどちらを使うか、という選択に大きく影響してくるんです。動詞によっては、その動詞自体が持つ意味合い(未来のことを言いたいのか、過去のことを言いたいのかなど)と相性の良い方(不定詞か動名詞か)が決まっていることが多いんですね。
もちろん、これはあくまで一般的な傾向であり、全てのケースに当てはまるわけではありません。しかし、この基本的なニュアンスの違いを理解しておくことが、使い分けをマスターするための重要な第一歩になります!
では、いよいよ本題である、動詞の目的語になる場合の使い分けについて、詳しく見ていきましょう!

不定詞は未来っぽい、動名詞は過去・現実っぽい…なるほど!そういうニュアンスの違いがあったんですね!
【最重要】動詞の目的語になる場合の使い分けルール
不定詞と動名詞の使い分けで、最も重要で、かつ学習者が一番苦労するのが、動詞の目的語(O)になる場合です。「~することを…する」と言いたいときに、動詞(V)の後ろに to do を置くべきか、doing を置くべきか、という問題ですね。
これは、基本的にその「動詞(V)」がどちらの形を好むか、あるいはどちらの形しか取らないかによって決まります。動詞との相性がカギなんです! ここでは、3つのパターンに分けて見ていきましょう。
① 不定詞 (to do) だけを目的語にとる動詞
まず、目的語として不定詞 (to do) しか取らない動詞のグループです。これらの動詞の後ろには、動名詞 (doing) を置くことはできません(文法的に間違いになります)。
これらの動詞には、未来のこと、まだ実現していないこと、意志や意図、決断などを表すものが多い傾向があります。不定詞の持つ「未来志向」のニュアンスと相性が良いんですね。
【不定詞だけを目的語にとる主な動詞リスト】
- want to do (~したい)
- hope to do (~することを望む)
- wish to do (~したいと願う)
- expect to do (~するつもりだ、~することを予期する)
- decide to do (~することを決める)
- plan to do (~することを計画する)
- promise to do (~することを約束する)
- offer to do (~することを申し出る)
- refuse to do (~することを拒む)
- agree to do (~することに同意する)
- manage to do (なんとか~する)
- pretend to do (~するふりをする)
- mean to do (~するつもりである) (※ doing をとると意味が変わる)
- choose to do (~することを選ぶ)
- learn to do (~できるようになる)
- fail to do (~しそこなう、~できない)
- hesitate to do (~するのをためらう)
- prepare to do (~する準備をする)
- afford to do (~する(金銭的・時間的)余裕がある)
- seek to do (~しようと努める)
- threaten to do (~すると脅す)
【例文】
- I hope to see you again soon. (近いうちにまたあなたに会えることを望んでいます。)
- (× hope seeing)
- They decided to postpone the meeting. (彼らは会議を延期することを決めた。)
- (× decided postponing)
- She refused to answer my question. (彼女は私の質問に答えることを拒んだ。)
- (× refused answering)
- He managed to arrive on time despite the traffic. (交通渋滞にもかかわらず、彼はなんとか時間通りに到着した。)
- (× managed arriving)
- We can’t afford to buy a new car right now. (私たちは今すぐ新しい車を買う余裕がない。)
- (× afford buying)
これらの動詞が出てきたら、後ろには to do が来る!と覚えてしまいましょう。
② 動名詞 (doing) だけを目的語にとる動詞
次に、目的語として動名詞 (doing) しか取らない動詞のグループです。これらの動詞の後ろには、不定詞 (to do) を置くことはできません。
これらの動詞には、過去の行為、反復的な行為、中断・延期、思考・想像などを表すものが多い傾向があります。動名詞の持つ「過去志向・現実・反復」のニュアンスと相性が良いんですね。
【動名詞だけを目的語にとる主な動詞リスト】
- enjoy doing (~することを楽しむ)
- finish doing (~し終える)
- stop doing (~するのをやめる) (※ to do をとると意味が変わる)
- quit doing (~するのをやめる)
- give up doing (~するのをあきらめる)
- avoid doing (~するのを避ける)
- mind doing (~するのを気にする、嫌がる ※主に疑問文・否定文)
- escape doing (~するのを免れる)
- postpone doing (~するのを延期する)
- put off doing (~するのを延期する)
- delay doing (~するのを遅らせる)
- admit doing (~したことを認める)
- deny doing (~したことを否定する)
- consider doing (~することを(選択肢として)考える)
- imagine doing (~することを想像する)
- suggest doing (~することを提案する)
- recommend doing (~することを勧める)
- practice doing (~する練習をする)
- miss doing (~しそこなう、~できなくて寂しく思う)
- appreciate doing (~することに感謝する)
- risk doing (~する危険を冒す)
- involve doing (~することを含む)
- keep (on) doing (~し続ける)
- fancy doing (~したい気がする ※英略式)
【例文】
- Do you enjoy watching sports? (あなたはスポーツを見ることを楽しみますか?)
- (× enjoy to watch)
- Have you finished writing the report? (レポートを書き終えましたか?)
- (× finished to write)
- You should avoid making the same mistake. (あなたは同じ間違いを犯すのを避けるべきだ。)
- (× avoid to make)
- Would you mind closing the window? (窓を閉めていただけますでしょうか?[閉めることを気にしますか?])
- (× mind to close)
- He denied stealing the wallet. (彼はお金を盗んだことを否定した。)
- (× denied to steal)
これらの動詞も、後ろには doing が来る!とセットで覚えましょう。特に enjoy, finish, stop, mind, avoid は基本中の基本です。
③ 不定詞 (to do) と 動名詞 (doing) の両方を目的語にとる動詞
最後に、目的語として不定詞 (to do) と動名詞 (doing) の両方をとることができる動詞のグループです。これはさらに2つのパターンに分かれます。
- どちらを使っても意味が「ほとんど変わらない」場合
- どちらを使うかで意味が「大きく変わる」場合
ここが使い分けで一番注意が必要なところですね!
パターンA:意味がほとんど変わらない動詞 (like, love, hate, start, begin, continue, prefer)
以下の動詞は、目的語に不定詞 (to do) と動名詞 (doing) のどちらを使っても、意味に大きな違いはありません。どちらを使ってもOKです。ただし、微妙なニュアンスの違いが指摘されることもあります。
- like to do / like doing (~するのが好きだ)
- to do: 特定の状況で「~したい」、一時的な好み
- doing: 一般的な好み、習慣
- 例: I like to swim / swimming in the sea. (私は海で泳ぐのが好きだ。) ※意味はほぼ同じ
- ※ Would like to do は「~したいのですが」(丁寧な want)の意味で、doing は使わない。
- love to do / love doing (~するのが大好きだ)
- like と同様のニュアンスの違いがあるが、通常どちらでもOK。
- 例: She loves to read / reading books. (彼女は本を読むのが大好きだ。)
- hate to do / hate doing (~するのが嫌いだ、~したくない)
- like と同様のニュアンスの違いがあるが、通常どちらでもOK。
- 例: I hate to get up / getting up early. (私は早起きするのが嫌いだ。)
- start to do / start doing (~し始める)
- 通常どちらでもOK。ただし、進行形 (be starting) の場合は to do が好まれる傾向あり。また、後ろに来る動詞が無意志的な知覚動詞 (see, understand など) の場合は to do が普通。
- 例: It started to rain / raining heavily. (雨が激しく降り始めた。)
- 例: I’m starting to understand the problem. (問題が分かり始めてきた。) (starting understanding は不自然)
- begin to do / begin doing (~し始める)
- start とほぼ同じ。どちらでもOK。進行形や知覚動詞の場合は to do が好まれる。
- 例: He began to study / studying harder. (彼はより熱心に勉強し始めた。)
- continue to do / continue doing (~し続ける)
- 通常どちらでもOK。意味の違いはほとんどない。
- 例: They continued to talk / talking for hours. (彼らは何時間も話し続けた。)
- prefer to do / prefer doing (~する方を好む)
- どちらでもOKだが、”prefer A to B” (BよりAを好む) の形では、”prefer doing to doing” または “prefer to do rather than do” となる。
- 例: I prefer to walk / walking rather than take a bus. (バスに乗るより歩く方が好きだ。)
- 例: I prefer walking to taking a bus.
- 例: I prefer to walk rather than take a bus.
これらの動詞は、意味がほとんど変わらないので、どちらを使うかあまり神経質になる必要はありません。ただし、微妙なニュアンスの違いや、特定の構文での好まれる形があることは頭に入れておくと良いでしょう。
パターンB:意味が大きく変わる要注意動詞! (try, remember, forget, stop, regret, mean, need/want/require)
ここが不定詞と動名詞の使い分けで最も重要かつテストでも頻出のポイントです!以下の動詞は、目的語に to do をとるか doing をとるかで、意味が全く異なってしまいます。
【意味が変わる動詞リストと意味の違い】
動詞 | + to do の意味 | + doing の意味 |
---|---|---|
try | ~しようと試みる、努力する (未来志向:これからする) | 試しに~してみる (過去・現実志向:実際にやる) |
remember | (忘れずに)~することを覚えている (未来志向:これからすること) | (過去に)~したことを覚えている (過去志向:すでに起こったこと) |
forget | (すべきことを)~し忘れる (未来志向:これからすべきこと) | (過去に)~したことを忘れる (過去志向:すでに起こったこと) |
stop | ~するために立ち止まる、作業を中断する (目的の副詞的用法) | ~するのをやめる (動名詞の目的語) |
regret | 残念ながら~しなければならない、~するのは残念だ (未来志向:これから伝えること) | (過去に)~したことを後悔する (過去志向:すでに起こったこと) |
mean | ~するつもりである (意図) | ~することを意味する、~ということになる (結果・必然) |
need / want / require (※主語が物の場合) | ~される必要がある (受動態の不定詞 to be done) | ~される必要がある (能動態の動名詞 doing で受動の意味) |
【例文で意味の違いを確認】
- try
- I tried to open the door, but it was locked. (ドアを開けようとしたが、鍵がかかっていた。) ← 努力したが開かなかったかも
- I tried opening the window to get some fresh air. (新鮮な空気を入れるために、試しに窓を開けてみた。) ← 実際に開けた
- remember
- Please remember to mail this letter. (忘れずにこの手紙を投函することを覚えておいてください。) ← これからすること
- I clearly remember mailing that letter yesterday. (昨日その手紙を投函したことをはっきり覚えている。) ← 過去にしたこと
- forget
- Don’t forget to turn off the lights when you leave. (出かけるときに忘れずに電気を消すことを。) ← これからすること
- I’ll never forget seeing the beautiful sunset in Hawaii. (ハワイで美しい夕日を見たことを決して忘れないだろう。) ← 過去にしたこと
- stop
- He stopped to smoke. (彼はタバコを吸うために立ち止まった。) ← 目的(不定詞の副詞的用法)
- He stopped smoking last year. (彼は去年タバコを吸うのをやめた。) ← 習慣をやめた(動名詞が目的語)
- regret
- We regret to inform you that your application was rejected. (残念ながら、あなたの申請が却下されたことをお知らせしなければなりません。) ← これから伝える残念なこと
- I deeply regret saying such cruel things to her. (彼女にあんな残酷なことを言ってしまったことを深く後悔している。) ← 過去にしたこと
- mean
- I didn’t mean to hurt your feelings. (あなたの気持ちを傷つけるつもりはなかった。) ← 意図
- Passing the exam means studying hard. (試験に合格することは、一生懸命勉強することを意味する。) ← 結果・必然
- need (主語が物)
- My shoes need to be polished. (私の靴は磨かれる必要がある。) ← 受動態不定詞
- My shoes need polishing. (私の靴は磨かれる必要がある。) ← 能動態動名詞で受動の意味 (この形もよく使われる!)
- ※ want, require も同様に、主語が物の場合は「doing = to be done」の意味になることがあります。
この意味が変わる動詞のグループは、不定詞と動名詞が持つ「未来志向 vs 過去・現実志向」というニュアンスの違いが、意味の違いに直結していることが分かりますね。特に stop to do と stop doing の違いは有名です。ここは絶対にマスターしておきたい最重要ポイントです!
動詞の目的語として不定詞か動名詞かを選ぶ際は、まず「① 不定詞のみ」「② 動名詞のみ」「③ 両方OK(意味ほぼ同じ)」「④ 両方OK(意味が変わる!)」のどのグループに属するかを判断することが大切です。これは動詞ごとに覚えていくしかありません。

意味が変わる動詞、ややこしすぎます…!特に stop とか remember とか、よく使いそうなのに…。これはしっかり区別して覚えないと大変なことになりそう!
目的語以外での使い分け:主語・補語・前置詞の後ろ
動詞の目的語になる場合が使い分けの中心でしたが、それ以外の文の要素(主語、補語、前置詞の目的語)になる場合についても、簡単に触れておきましょう。
主語(S)になる場合:不定詞(to do) vs 動名詞(doing)
文の主語として「~すること」を表す場合、不定詞と動名詞のどちらも使うことができます。
- To swim is good exercise. (泳ぐことは良い運動だ。)
- Swimming is good exercise. (泳ぐことは良い運動だ。)
一般的に、動名詞 (doing) を主語にする方が、より口語的で自然だとされています。不定詞 (to do) を主語にすると、少し硬い、あるいは一般的な真理を述べるような響きが出ることがあります。
また、不定詞が主語の場合は、形式主語 It を使った「It is ~ to do …」の形にする方がはるかに一般的でしたね。
- 〇 Swimming is fun. (泳ぐことは楽しい。) ← 自然
- △ To swim is fun. (泳ぐことは楽しい。) ← やや硬い
- ◎ It is fun to swim. (泳ぐことは楽しい。) ← 最も一般的で自然
主語にしたい場合は、基本的には動名詞を使うか、不定詞なら形式主語 It の構文を使う、と覚えておくと良いでしょう。
補語(C)になる場合:不定詞(to do) vs 動名詞(doing)
be動詞の後ろなどで補語(C)として「~すること」を表す場合も、不定詞と動名詞の両方が使えます。
- My hobby is to collect coins. (私の趣味はコインを集めることだ。)
- My hobby is collecting coins. (私の趣味はコインを集めることだ。)
多くの場合、どちらを使っても意味に大きな違いはありません。ただし、主語が「具体的な計画や意図」を表す場合は不定詞が好まれ、主語が「一般的な活動や経験」を表す場合は動名詞が好まれる、という微妙な傾向があるかもしれません。(例: Our plan is to leave tomorrow. / His job is selling cars.)
大きな違いはないことが多いので、どちらを使っても基本的には問題ありません。
【重要】前置詞の後ろは原則「動名詞 (doing)」!
これは非常に重要なルールです! in, on, at, for, from, about, of, with, without など、前置詞の後ろに「~すること」という意味の目的語を置きたい場合、原則として動名詞 (doing) を使います。不定詞 (to do) を置くことはできません。
【形】
[前置詞] + [動名詞 (doing)]
【例文】
- Thank you for coming. (来てくれてありがとう。) (× for to come)
- She is interested in learning Japanese. (彼女は日本語を学ぶことに興味がある。) (× in to learn)
- He succeeded in solving the problem. (彼はその問題を解くことに成功した。) (× in to solve)
- How about having lunch together? (一緒にお昼を食べるのはどうですか?) (× about to have)
- I’m thinking of changing my email address. (メールアドレスを変えようかと考えている。) (× of to change)
- He left without saying goodbye. (彼はさよならも言わずに出て行った。) (× without to say)
前置詞の後ろには名詞(または名詞相当語句)が来る、という英語の基本ルールから考えても、名詞の働きをする動名詞が来るのは自然ですね。
【例外?:前置詞の “to” に注意!】
“look forward to doing”, “be used to doing”, “object to doing” などで見たように、”to” が不定詞を作る to ではなく、前置詞として使われている場合があります。この場合は、後ろには動名詞 (-ing) が来るのでしたね! これは例外ではなく、「前置詞の後ろは動名詞」というルールに従っているだけです。
まとめ:不定詞と動名詞の使い分けポイント総整理!
今回は、英語学習者がつまずきやすい「不定詞(to do)と動名詞(doing)の使い分け」について、基本的なニュアンスの違いから、特に重要な動詞の目的語になる場合のルール、そしてそれ以外のケースまで、詳しく解説してきました。最後に、使い分けマスターのための重要ポイントを整理しましょう!
- 基本ニュアンスの違い(傾向):
- 不定詞 (to do): 未来志向、未実現、一時的、具体的行為
- 動名詞 (doing): 過去志向、既実現、一般的、反復的行為
- 【最重要】動詞の目的語(O)になる場合:動詞との相性で決まる!
- 不定詞のみをとる動詞: want, hope, decide, plan, promise, refuse など(未来・意志・決断系が多い)
- 動名詞のみをとる動詞: enjoy, finish, stop, avoid, mind, postpone, admit, deny, suggest など(過去・反復・中断・思考系が多い)
- 両方とれる動詞:
- 意味ほぼ同じ: like, love, hate, start, begin, continue, prefer
- 意味が変わる!要注意!: try, remember, forget, stop, regret, mean, need/want/require (主語が物)
- → どの動詞がどのパターンかは、動詞ごとに覚えていく必要がある!
- 目的語以外での使い分け:
- 主語(S): どちらも可だが、動名詞か形式主語It+不定詞がより一般的。
- 補語(C): どちらも可。意味の違いは小さいことが多い。
- 前置詞の後ろ: 原則として動名詞 (doing) のみ!(”to”が前置詞の場合も含む)
- 学習のコツ: 基本的なニュアンスの違いを理解しつつ、特に目的語のパターンは動詞とセットで覚える。意味が変わる動詞は最優先でマスターする!
不定詞と動名詞の使い分けは、英語の正確さと自然さを左右する重要な要素です。特に、動詞の目的語としてどちらを選ぶか、そして意味が変わる動詞の区別は、避けては通れない学習ポイントです。
最初は覚えることが多くて大変に感じるかもしれませんが、それぞれの動詞が持つ意味のニュアンスと、不定詞・動名詞の基本的な性質を結びつけながら学習を進めると、徐々に理解が深まっていくはずです。焦らず、一つひとつの動詞と向き合い、例文を通して使い方に慣れていきましょう。この使い分けをマスターすれば、あなたの英語は確実にレベルアップしますよ!

不定詞と動名詞の使い分け、特に目的語のところがスッキリしました!意味が変わる動詞、しっかり覚えます!これで迷わずに済みそうです!
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