「hope」と「wish」の微妙な違い、英語で願いを伝えるならどっち?

英文法

「~だといいな」「~だったらなあ」と、未来のことや現在の状況に対して願いを込めて何かを言いたいとき、英語では「hope」と「wish」という二つの単語がよく使われますよね。でも、この二つ、どちらも日本語に訳すと「願う」とか「望む」になっちゃうから、どっちを使えばいいのか迷うこと、ありませんか?「なんとなくこっちかな?」で使ってみたものの、本当にニュアンスが伝わっているのか不安…そんな経験、英語学習者さんならきっとあるはずです。

実は、「hope」と「wish」には、実現の可能性や、願っている内容に対する話し手の気持ちに、はっきりとした違いがあるんです。この記事では、そんな「hope」と「wish」が持つそれぞれの意味合いや使い方、そしてネイティブスピーカーがどんな感覚でこれらを使い分けているのかを、たくさんの例文を交えながら、とことん分かりやすく解説していきます。これを読めば、あなたの「願い」にぴったりの英語表現が見つかり、自信を持って気持ちを伝えられるようになりますよ!

AYUMI
AYUMI

「hope」と「wish」、どっちも「願う」だから難しいですよね…!

「hope」と「wish」の基本的な意味と「実現可能性」の違い

まず最初に、「hope」と「wish」がそれぞれどんな基本的な意味を持っていて、そして最も重要なポイントである「実現の可能性」について、どんな違いがあるのかを見ていきましょう。この核心部分を理解することが、使い分けマスターへの大きな一歩になります!

「hope」は実現可能なことを願う:未来への前向きな期待

「hope」という単語の基本的な意味は、「(実現する可能性があると信じて)~を望む」「~だといいなと期待する」です。ポイントは、話者が「もしかしたらそうなるかもしれない」「そうなってほしい」と、未来の出来事や状況に対して前向きな期待感を抱いているという点です。完全に無理だと分かっていることには通常使いません。

「hope」は、主に以下のような形で使われます。

  1. hope + (that) + 主語 + 動詞の現在形・未来形 (または助動詞 can/may など)
    未来の出来事や状況が、望む通りになることを期待する表現です。thatは省略されることも多いです。
  2. hope + for + 名詞
    「~を望む」「~に期待する」という意味で、名詞を目的語に取ります。
  3. hope + to不定詞 (to do)
    「~することを望む」という意味で、自分自身が何かをしたい、あるいは何かが起こることを期待する場合に使います。

具体的な例文を見てみましょう。

  • I hope (that) you have a great time at the party. (パーティーで楽しい時間を過ごせるといいね。) ← そうなる可能性があると信じている
  • We hope (that) it doesn’t rain tomorrow. (明日雨が降らないといいな。) ← 降らない可能性に期待している
  • She hopes (that) she can pass the exam. (彼女は試験に合格できることを望んでいる。) ← 合格の可能性があると思っている
  • They are hoping for good weather for their trip. (彼らは旅行の良い天気を望んでいる。) ← 良い天気になることに期待している
  • I hope to see you again soon. (また近いうちにお会いできることを望んでいます。) ← 再会できる可能性に期待している

このように、「hope」は基本的にポジティブな気持ちで、未来に対する実現可能な願いや期待を表すときに使われます。

「wish」は実現困難または不可能なことを願う:現在の事実に反する願望

一方、「wish」という単語の基本的な意味は、「(実際にはそうではないと知りつつ、あるいは実現が非常に難しいと分かっていながら)~であればなあ」「~だったらよかったのに」と願うことです。「hope」が未来の実現可能なことへの期待だったのに対し、「wish」は現在の事実に反する願望や、過去の後悔、あるいは実現がほぼ不可能なことに対する強い願いを表します。そのため、しばしば現実とのギャップからくる「残念な気持ち」や「切望」といったニュアンスを伴います。

「wish」の使い方は少し特殊で、特に仮定法と一緒に使われることが多いのが大きな特徴です。主な形は以下の通りです。

  1. wish + (that) + 主語 + 動詞の過去形: 「(現在の事実に反して)今~であればなあ」
    現在の状況が、願うものとは違う場合に使います。動詞がbe動詞の場合は、主語に関わらず「were」を使うのが伝統的な仮定法の形です(口語ではwasも使われます)。
  2. wish + (that) + 主語 + 過去完了形 (had + 過去分詞): 「(過去の事実に反して)あの時~だったらなあ/~していればなあ」
    過去の出来事や行動に対する後悔や、違う結果を望む気持ちを表します。
  3. wish + (that) + 主語 + would/could + 動詞の原形: 「(未来のことについて、実現が難しいと知りつつ)~してくれたらなあ/~できたらなあ」
    話し手の意志ではどうにもならないことや、実現の可能性が低い未来のことに対する願望を表します。特に主語が他人で「~してくれたらなあ」という不満や願望を表すときに「would」がよく使われます。
  4. wish + 人 + 物: 「(人)に(物事・幸運など)を祈る」
    これは仮定法とは異なり、”I wish you a Merry Christmas.” (メリークリスマス!) のように、相手の幸せや成功を願う挨拶やお祝いの言葉で使われます。
  5. wish + to不定詞 (to do): 「~したいと望む」(ややフォーマルな表現)
    「want to do」と似ていますが、より丁寧で改まった言い方です。実現可能性は問いません。

具体的な例文を見てみましょう。

  • I wish (that) I were taller. (もっと背が高ければなあ。) ← 現実は背が高くない
  • She wishes (that) she had more free time. (彼女はもっと自由な時間があればなあと思っている。) ← 現実は自由な時間があまりない
  • He wishes (that) he had studied harder for the exam. (彼は試験のためにもっと一生懸命勉強していればよかったなあと思っている。) ← 過去に一生懸命勉強しなかったことを後悔している
  • I wish (that) it would stop raining. (雨がやまないかなあ。) ← 雨がやんでほしいが、自分の力ではどうにもできない
  • They wish (that) they could travel around the world. (彼らは世界中を旅行できたらなあと思っている。) ← 実現は難しいかもしれないが、そうしたいと願っている
  • We wish you good luck in your new job. (新しいお仕事でのご幸運をお祈りします。) ← 相手の幸運を願う
  • I wish to speak to the manager. (支配人とお話ししたいのですが。) ← want to speak より丁寧

このように、「wish」は現実とは異なる状況を強く望む気持ちを表すため、仮定法の文型と密接に結びついているのが大きな特徴です。「hope」とは異なり、実現が難しい、あるいは不可能だと感じているニュアンスが強く出ます。

「wish」の仮定法では、動詞の時制が一つ過去にずれるのがポイントです。現在のことを願うなら過去形、過去のことを願うなら過去完了形、というルールをしっかり押さえましょう。

表でスッキリ比較!「hope」と「wish」の決定的な違い

ここまで「hope」と「wish」それぞれの基本的な意味と使い方を見てきましたが、ここで両者の違いを表にまとめて整理してみましょう。特に「実現可能性」と「使われる文法(特に時制)」に注目してください。

項目hopewish
主な意味(実現可能なことを)望む、期待する(実現困難・不可能なこと、事実に反することを)願う
実現可能性高い・あり得る低い・ない・事実に反する
感情・ニュアンス前向きな期待、楽観現実とのギャップ、残念な気持ち、切望、後悔
未来のことへの願いI hope it will be sunny tomorrow.
(明日晴れるといいな。)
I wish it would be sunny tomorrow.
(明日晴れてくれたらなあ。)
※実現が低い、自分の力ではどうにもならないと感じている場合
現在の状況への願い(通常使わないが、強いて言えば)
I hope he is okay.
(彼が無事だといいな。)
※無事である可能性を信じている
I wish he were here.
(彼がここにいればなあ。)
※実際にはいない
過去のことへの願い(通常使わない)
※過去は変えられないため
I wish I had known that.
(それを知っていたらなあ。)
※実際には知らなかった
典型的な文法構造hope (that) S + 現在形/未来形
hope for 名詞
hope to do
wish (that) S + 過去形 (現在の願望)
wish (that) S + 過去完了形 (過去の願望)
wish (that) S + would/could + 原形 (未来への願望)
wish 人 物 (幸運などを祈る)
wish to do (~したいと望む)

<「hope」と「wish」の比較表>

この表からもわかるように、「hope」と「wish」の最大の分かれ道は、願っていることの「実現可能性」と、それに伴う「文法(特に動詞の時制)」です。「hope」は未来志向で、通常の時制を使いますが、「wish」は現在の事実に反したり、過去を後悔したりするため、仮定法の特別な時制(過去形や過去完了形)を使うのが基本です。この違いをしっかりマスターすることが、使い分けの鍵となります。

日本語の「~といいな」は、実現可能性の度合いによって「hope」と「wish」を使い分ける必要があるんですね。英語のニュアンスを掴むのが大切です!

AYUMI
AYUMI

実現可能性で使い分けるんですね!仮定法とも関係が深いなんて、奥が深い…!

シーン別!「hope」と「wish」の具体的な使い方をマスターしよう

「hope」と「wish」の基本的な意味と、「実現可能性」という大きな違いがわかったところで、次はもっと具体的に、どんな場面でどちらの単語が使われるのか、ネイティブスピーカーの感覚に近づけるように見ていきましょう。具体的なシチュエーションを思い浮かべながら読むと、より実践的な使い方が身につきますよ!

未来の出来事に対する願い:「hope」が基本、でも「wish」も使える?

未来に起こってほしいこと、あるいは起こってほしくないことについて願う場合、基本的には実現の可能性があると信じているなら「hope」を使います。

  • I hope you get the job. (あなたがその仕事に就けるといいな。) ← 就ける可能性があると思っている
  • We hope our flight isn’t delayed. (私たちのフライトが遅れないといいな。) ← 遅れない可能性があると期待している
  • She hopes to travel to Europe next year. (彼女は来年ヨーロッパに旅行したいと望んでいる。) ← 旅行できる可能性がある

では、未来のことに対して「wish」を使うのはどんな時でしょうか? それは、その出来事が起こる可能性が非常に低いと感じている場合や、話し手の力ではどうにもならないことに対して、それでも「そうなってくれたらなあ」と願う場合です。このとき、「wish + 主語 + would + 動詞の原形」の形がよく使われます。

  • I wish it would stop raining. (雨がやまないかなあ。) ← 雨がやむかどうかは自分の意志ではコントロールできない、そしてなかなかやまない状況へのいらだちや願望
  • I wish he would call me. (彼が電話してくれたらなあ。) ← 彼が電話してくる可能性が低いと感じている、またはそうしてほしいという強い願望
  • They wish they could afford a new car. (彼らは新しい車を買う余裕があればなあと思っている。) ← 現状では買うのが難しいが、できれば買いたいという願望

「I hope he will call me.」と「I wish he would call me.」を比べてみましょう。「hope」を使うと、彼が電話してくる可能性を信じている、前向きな期待が感じられます。一方、「wish」を使うと、彼がなかなか電話してくれなくてやきもきしていたり、電話してくる可能性は低いかもしれないけど、それでも強く願っている、というニュアンスが出ます。

未来のことでも、実現性が低い、あるいは自分のコントロール外だと感じるときは「wish」が使われる、と覚えておきましょう。

現在の状況に対する願い:「もし今~だったらなあ」は「wish + 過去形」

現在の状況が、自分の理想とは違っていて、「本当はこうだったらいいのに…」と願う場合は、「wish」を使って仮定法過去の文を作ります。つまり、「wish + (that) + 主語 + 動詞の過去形」の形です。動詞の形は過去形ですが、意味しているのは「現在の」事実に反する願望です。

  • I wish I had more money. (もっとお金があればなあ。) ← 現実:お金があまりない
  • She wishes she lived closer to the beach. (彼女はもっと海の近くに住んでいればなあと思っている。) ← 現実:海の近くには住んでいない
  • We wish it weren’t so cold today. (今日こんなに寒くなければなあ。) ← 現実:今日はとても寒い (be動詞はwereを使うのが正式。口語ではwasも可)
  • He wishes he knew the answer. (彼がその答えを知っていればなあ。) ← 現実:彼は答えを知らない

「hope」は、現在の状況が「こうであってほしい」という期待を表すこともありますが、その場合は、まだ事実が確定していない状況(例:I hope he is safe. 彼が無事だといいな。無事かどうかまだわからない状況)で使われることが多いです。すでに事実が分かっていて、それとは違う状況を願う場合は「wish」の出番です。

過去の出来事に対する後悔や願望:「あの時~だったらなあ」は「wish + 過去完了形」

過去にしてしまったことや、しなかったことに対して後悔の念を抱き、「あの時こうだったらよかったのに…」「ああすればよかったなあ…」と願う場合は、「wish」を使って仮定法過去完了の文を作ります。つまり、「wish + (that) + 主語 + 過去完了形 (had + 過去分詞)」の形です。

  • I wish I had studied harder for the test. (テストのためにもっと一生懸命勉強しておけばよかったなあ。) ← 現実:あまり勉強しなかった
  • She wishes she hadn’t said that to him. (彼女は彼にあんなことを言わなければよかったなあと思っている。) ← 現実:あんなことを言ってしまった
  • They wish they had bought the house when it was cheaper. (彼らはもっと安かった時にその家を買っておけばよかったなあと思っている。) ← 現実:安い時には買わなかった
  • He wishes he had listened to my advice. (彼は私のアドバイスを聞いていればよかったなあと思っている。) ← 現実:私のアドバイスを聞かなかった

過去のことは変えられないので、ここでの「wish」は、後悔や叶わなかった願望を表す非常に強い表現になります。「hope」は未来のことに対する期待なので、過去の後悔を表すのには使えません。

過去の願望「wish + 過去完了形」は、日本語の「~すればよかった」という後悔の表現と非常に近いため、日本人にも比較的理解しやすいかもしれませんね。

相手の幸運や成功を祈る「wish 人 物」

「wish」には、仮定法とは全く異なる使い方もあります。それが、「wish + 人 + 物」の形で、「(人)に(物事・幸運など)を祈る」という意味を表す場合です。これは、お祝いのメッセージや挨拶などで非常によく使われます。

  • I wish you a Merry Christmas and a Happy New Year! (メリークリスマス、そして明けましておめでとうございます!)
  • We wish you all the best in your future endeavors. (あなたの今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。)
  • She wished him good luck on his exam. (彼女は彼の試験の幸運を祈った。)
  • They wished us a safe journey. (彼らは私たちの道中の安全を祈ってくれた。)

この場合の「wish」は、実現可能性を問うものではなく、純粋に相手の幸せや成功を願う気持ちを表しています。「hope」も似たような場面で使えますが(例:I hope you have a Merry Christmas.)、「wish 人 物」の形は、より定型的でフォーマルな響きを持つことが多いです。

丁寧な依頼「wish to do」

もう一つ、「wish」の特別な使い方として、「wish to do」の形があります。これは「~したいと望む」という意味で、「want to do」とほぼ同じですが、よりフォーマルで丁寧な響きがあります。ビジネスシーンや公的な場面などで、自分の希望を控えめに伝えたいときに使われます。

  • I wish to make a formal complaint. (正式に苦情を申し立てたいのですが。) ← want to よりも丁寧
  • The committee wishes to express its gratitude to all participants. (委員会はすべての参加者に感謝の意を表したいと存じます。) ← want to よりも改まった表現
  • If you wish to attend the seminar, please register by Friday. (セミナーへの参加をご希望の場合は、金曜日までにご登録ください。)

この「wish to do」は、仮定法の「wish」とは異なり、実現可能性を問題にしているわけではありません。単に「~したい」という希望を、より丁寧な形で表現しているだけです。

「wish」には色々な使い方があって混乱しそうですが、仮定法で使う場合と、そうでない場合(wish 人 物、wish to do)を区別して考えると整理しやすいですよ。

AYUMI
AYUMI

「I wish you a Merry Christmas!」はそういう意味だったんですね!納得です!

「hope」と「wish」を使いこなすためのポイントと注意点

「hope」と「wish」の使い分けについて、だいぶ理解が深まってきたのではないでしょうか。最後に、これらの単語をより上手に使いこなすためのポイントや、日本人が特に注意したい点などをまとめておきましょう。これを押さえれば、あなたの「願い」の表現はもっと自然になりますよ!

「hope」の後は基本的に普通の時制、「wish」の後は仮定法の時制

これが「hope」と「wish」を使い分ける上での最大の文法的なポイントです。

  • hope (that) S + V (現在形 / 未来形 / can, mayなど)
    例: I hope (that) she comes to the party. (彼女がパーティーに来るといいな。)
    例: I hope (that) it will be fine tomorrow. (明日晴れるといいな。)
  • wish (that) S + V (過去形 / 過去完了形 / would, couldなど)
    例: I wish (that) she came to the party. (彼女がパーティーに来ればなあ。)
    例: I wish (that) it were fine today. (今日晴れていればなあ。)

「hope」の後ろの動詞は、願っている内容が未来のことなら未来形 (will, canなど) や現在形 (未来の代用)、現在の状況に対する期待なら現在形が来ます。一方、「wish」の後ろは、現在の事実に反する願望なら過去形、過去の事実に反する後悔なら過去完了形、というように、仮定法特有の時制になるのが原則です。この時制の使い分けを間違えると、ニュアンスが大きく変わってしまうので注意しましょう。

「hope」の後に過去形が来ることもありますが、それは「~だったといいな(でも事実はまだ分からない)」という、過去の出来事に対する現在の期待を表す場合です。例えば、「I hope he passed the exam.(彼が試験に合格したといいな。結果はまだ知らないけど)」のような場合です。これは「wish + 過去完了形」の「後悔」とは全く異なります。

実現可能性を常に意識する

文法的な形だけでなく、話している内容が「実現する可能性があるのか、それとも現実離れしているのか」を常に意識することが大切です。

例えば、宝くじに当たることについて願う場合:

  • I hope I win the lottery. (宝くじに当たるといいな。) ← 当たる可能性は低いかもしれないけど、ゼロではないと信じている、前向きな期待。
  • I wish I won the lottery. (宝くじに当たればなあ。) ← 当たるなんてほとんど無理だろうけど、それでも強く願っている。現実とのギャップを感じている。

このように、同じ内容でも「hope」を使うか「wish」を使うかで、話し手の気持ちや状況の捉え方が変わってきます。

「I hope not.」と「I wish not.」の違い

「そうでないといいな」と否定的な願いを言う場合、「hope」と「wish」では表現の仕方が少し異なります。

  • I hope not. (そうでないことを望みます。/ そうでなければいいのですが。)
    これは「I hope (that) S + V (否定形)」の省略形です。例えば、「Is it going to rain? (雨が降りそうですか?)」に対して「I hope not. (降らないといいけど。)」のように使います。実現可能な否定的な未来を願っています。
  • I wish not. は通常使われません。
    「wish」を使って否定的な願望を表現する場合は、文の形を変える必要があります。例えば、「I wish it weren’t raining. (雨が降っていなければなあ。)」のように、肯定文の形で事実に反することを願うのが一般的です。直接的に「I wish it would not rain.」と言うことも可能ですが、「I hope not.」ほど頻繁には使われません。

否定の願いを簡潔に言いたいときは、「I hope not.」を覚えておくと便利です。

「wish」を使った慣用表現

「wish」は仮定法と結びつくことが多いため、いくつかの決まった慣用表現があります。これらも覚えておくと表現の幅が広がりますよ。

  • I wish I could (動詞の原形): ~できたらなあ
    例: I wish I could fly like a bird. (鳥のように飛べたらなあ。)
  • I wish I knew (名詞/wh節): ~を知っていればなあ
    例: I wish I knew her phone number. (彼女の電話番号を知っていればなあ。)
  • You’ll wish you had(n’t) …: (後で)~すればよかったと後悔するよ / ~しなければよかったと後悔するよ
    例: If you don’t study, you‘ll wish you had. (勉強しないと、後でしておけばよかったと後悔するよ。)

特に「I wish I could…」や「I wish I knew…」は、日常会話でもよく耳にする表現です。自分の叶わぬ願望を口にするときに便利ですね。

AYUMI
AYUMI

「I hope not.」ってそういう意味だったんですね!勉強になります!

まとめ:「hope」と「wish」を使い分けて、願いを的確に伝えよう!

今回は、英語で「願う」を表す二つの重要な動詞、「hope」と「wish」の違いと使い分けについて、基本的な意味から具体的な使い方、そして応用的なポイントまで、じっくりと解説してきました。これで、もうこの二つの単語のどちらを使えばいいか迷うことはなくなるはずです!最後に、この記事で学んだ最重要ポイントを簡潔にまとめておさらいしましょう。

  • hope は、実現する可能性があると信じて「~を望む」「~だといいなと期待する」という意味。未来のことに対する前向きな期待を表し、通常の時制(現在形・未来形)と共に使われます。
    例:I hope it will be sunny tomorrow. (明日晴れるといいな。)
  • wish は、実現困難または不可能なこと、現在の事実に反すること、過去の後悔などを「~であればなあ」「~だったらよかったのに」と願うという意味。現実とのギャップや残念な気持ちを伴い、仮定法の特別な時制(過去形・過去完了形・would/couldなど)と共に使われるのが基本です。
    例:I wish I were a bird. (私が鳥だったらなあ。)
    例:I wish I had studied harder. (もっと勉強しておけばよかったなあ。)
  • 実現可能性が、使い分けの最大の鍵です。「hope」は可能性があること、「wish」は可能性が低いか、事実に反すること。
  • wish 人 物」の形で「(人)に(幸運など)を祈る」という、お祝いや挨拶の定型表現もあります。
    例:I wish you happiness. (あなたの幸せを祈っています。)
  • wish to do」の形で「~したいと望む」という、ややフォーマルで丁寧な希望の表現もあります。
    例:I wish to see the manager. (支配人にお会いしたいのですが。)
  • 「hope」の後の時制は通常、「wish」の後の時制は仮定法、という文法的な違いをしっかり意識しましょう。

「hope」と「wish」は、どちらも私たちの「願い」を表す大切な言葉ですが、そのニュアンスは大きく異なります。その違いを正しく理解し、状況や自分の気持ちに合わせて使い分けることで、あなたの英語表現はより豊かで、相手に正確に伝わるものになります。

最初は少し難しく感じるかもしれませんが、この記事で紹介したポイントや例文を参考に、実際の会話や文章の中で積極的に使ってみてください。使えば使うほど、ネイティブスピーカーの感覚が身についてきますよ。これからも、楽しみながら英語の世界を広げていきましょうね!

AYUMI
AYUMI

「hope」と「wish」の使い分け、バッチリ理解できました!ありがとうございました!

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