関係代名詞 but / than 徹底解剖!意外な使い方と見分け方をマスター

英語の勉強で「関係代名詞」と聞くと、who, which, that, what, as… あたりはなんとかクリアしたぞ!と思いきや、「えっ、but や than も関係代名詞になるの?!」と驚いてしまうこと、ありませんか?「否定」や「比較」のイメージが強いこれらの単語が、まさか関係代名詞の仲間入りをしているなんて、最初はちょっと信じられないかもしれませんよね。でも、実は特定の状況下で、but や than も立派に関係代名詞として働くことがあるんです。

この記事では、そんな意外な伏兵、関係代名詞 but と than の正体と使い方を、英語初心者の方にも分かりやすく、例文を交えながら徹底的に解説していきます。どんな時に登場するのか、どう訳せばいいのか、そして他の用法との見分け方まで、これを読めばスッキリ解決!英語の奥深さを感じながら、表現の幅をさらに広げていきましょう!

AYUMI
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but と than が関係代名詞?!これは気になる!この記事で謎を解き明かしたい!

関係代名詞 but の意外な顔!「~でない」という意味を理解する

まずは、接続詞の「しかし」でおなじみの but が、関係代名詞としてどんな働きをするのか見ていきましょう。「否定」のニュアンスを持つ、ちょっと特殊な関係代名詞なんですよ。

関係代名詞 but の基本的な意味と形「否定 + 関係代名詞」

関係代名詞の but は、単独で使われるというよりは、「否定語 + but」の形で「~するような…はない」「~しない…はいない」といった強い否定を表す文脈で登場します。この but は、「that … not」「who … not」「which … not」のように、「関係代名詞 + 否定」の意味をギュッと一語に含んでいると考えることができます。

つまり、but の中にはすでに否定の意味が含まれているので、but 節の中ではさらに not を使う必要はありません。二重否定になってしまうからです。

関係代名詞 but ≒ that … not / who … not / which … not

この関係代名詞 but は、主に以下のような先行詞を伴うことが多いです。

  • 否定語を伴う先行詞: no, not, never など
  • 疑問の意味合いを持つ先行詞: Who …?, Is there …? など (反語的に否定の意味を表す)
  • all, every, any などの全体を表す語を否定する文脈

少し古い表現や、やや硬い文学的な表現で使われることが多いですが、意味を理解しておくと読解の際に役立ちますよ。

先行詞に否定語 (no, not など) がある場合の but の使い方

先行詞を含む主節に no や not などの明確な否定語がある場合、関係代名詞 but は「~でないところの…はない」といった意味合いで使われます。つまり、「全ての…が~する」という強い肯定を、二重否定のような形で表現するニュアンスです。

  • There is no rule but has some exceptions.
    • 訳:例外のない規則はない。 (=全ての規則には例外がある)
    • but has some exceptions = that does not have some exceptions
    • but の後には has の主語が欠けています (rule has)。
  • There is no one but knows it.
    • 訳:それを知らない人はいない。 (=誰もがそれを知っている)
    • but knows it = who does not know it
    • but の後には knows の主語が欠けています (one knows)。
  • There was not a man there but shed tears.
    • 訳:そこにいた人で涙を流さなかったはいなかった。 (=そこにいた人は皆涙を流した)
    • but shed tears = who did not shed tears

これらの文は、but を使わずに “There is no rule that does not have some exceptions.” のように書き換えることができます。but を使うと、より簡潔で文語的な響きになりますね。

疑問文 (反語) で使われる but の用法「~するような…があろうか (いや、ない)」

疑問文の形で、実際には強い否定(反語)を表す文脈でも関係代名詞 but が使われます。「~しないような…がいるだろうか(いや、いない)」といった意味になります。

  • Who is there but loves his own country?
    • 訳:自国を愛さないがいるだろうか。(いや、いない。=誰もが自国を愛する)
    • but loves his own country = who does not love his own country
  • Is there any mother but loves her children?
    • 訳:自分の子供を愛さない母親がいるだろうか。(いや、いない。=全ての母親は自分の子供を愛する)
    • but loves her children = that does not love her children

これらの文も、but の中には「~ない」という意味が含まれていると考えると分かりやすいですね。

関係代名詞 but を使った慣用表現

関係代名詞 but は、いくつかの慣用的な表現にも使われます。数は多くありませんが、知っておくと役立ちます。

  • not a day passes but …: ~しない日はない、毎日必ず~する
    • Not a day passes but I think of her. (彼女のことを思わない日はない。=毎日彼女のことを思う。)
  • There is no A but B: BしないAはない (Aは皆Bする)
    • これは上記の例文で見た形ですね。

注意! 接続詞の but との関係
この関係代名詞の but は、元々接続詞の but (しかし) が、前置詞の but (~を除いて) の意味合いを帯び、さらにそれが関係代名詞的に使われるようになった、と説明されることもあります。例えば、”No one but John knew it.” (ジョンを除いて誰もそれを知らなかった) の but は前置詞です。ここから派生して、節を導くようになったと考えると、少しイメージが掴みやすいかもしれません。

関係代名詞 but は、現代英語ではそれほど頻繁に使われるわけではありませんが、格言や文学作品、やや硬い文章などで見かけることがあります。意味を正確に捉えられるようにしておきましょう。

AYUMI
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but が関係代名詞になるなんて、本当に意外!「~ない…はない」って、二重否定みたいでちょっとややこしいけど、意味は分かる気がする!

関係代名詞 than の意外な顔!比較級とのコンビネーションを理解する

次に、比較の表現でおなじみの than が、関係代名詞としてどんな顔を見せるのかを探っていきましょう。こちらも特定のパターンで登場する、少し特殊な関係代名詞です。

関係代名詞 than の基本的な意味と形「~以上に…なものはない」

関係代名詞の than は、先行詞に比較級 (more … や -er の形) が伴う場合に使われ、「~する以上に」「~である以上に」といった意味で、比較の対象となるものを導きます。この than も、単独で使われるというよりは、特定の構文の中で関係代名詞的な働きをします。

関係代名詞 than の後ろも、主語や目的語などが欠けた不完全な文になることが多いです。than がその欠けた部分の代わりをしていると考えることができます。

関係代名詞 than は、比較級とセットで使われるのがポイント!

この than は、主に以下のような文脈で関係代名詞として機能します。

  • more + 名詞 + than …
  • 比較級 (-er / more 形容詞・副詞) + than …

先行詞に比較級 (more など) がある場合の than の使い方

先行詞に「more + 名詞」や形容詞・副詞の比較級がある場合、それに続く than が関係代名詞の役割を果たすことがあります。than 以下で、比較の基準となる「もの」や「こと」を説明します。

  • He has more money than is needed for the trip.
    • 訳:彼はその旅行に必要な以上のお金を持っている。
    • than の後には is needed の主語が欠けています (money is needed)。than は which のような働きで、「そのお金というのは旅行に必要とされる」というニュアンス。
  • She bought more books than she could read in a month.
    • 訳:彼女は1ヶ月で読みきれる以上の本を買った。
    • than の後には could read の目的語が欠けています (she could read books)。
  • Don’t use more words than are necessary.
    • 訳:必要以上の言葉を使うな。
    • than の後には are necessary の主語が欠けています (words are necessary)。
  • This is a better car than I expected.
    • 訳:これは私が期待していたよりも良い車だ。
    • than の後には expected の目的語が欠けています (I expected a car / it)。

これらの文で、than が導く節は、先行詞(more money, more books, more words, a better car)を修飾していると考えることができます。than の代わりに which や that を使うと不自然になるか、意味が変わってしまう場合が多いです。

関係代名詞 than を使った慣用表現

関係代名詞 than も、いくつかの慣用的な表現で使われます。これらは決まり文句として覚えてしまうと良いでしょう。

  • more … than is usual/common/necessary: いつも/普通/必要以上に~
    • He was more talkative than was usual with him. (彼はいつもの彼以上におしゃべりだった。)
    • It was hotter than is common for this time of year. (この時期としては普通以上に暑かった。)
  • It is more than S can V: SがVできる以上だ → SにはVできないほどだ
    • The beauty of the scenery was more than I could describe. (その風景の美しさは私が描写できる以上だった。→ 言葉では言い表せないほどだった。)
    • This task is more than he can manage. (この仕事は彼が処理できる以上だ。→ 彼には荷が重すぎる。)

接続詞の than と関係代名詞の than の見分け方

than といえば、通常は比較を表す接続詞として使われますよね。「A is taller than B (AはBより背が高い)」のような文です。では、接続詞の than と関係代名詞の than はどうやって見分ければいいのでしょうか?

ポイントは、than の後ろに続く節の形です。

  • 接続詞の than: than の後ろは、比較の対象となる語句や節が来ます。省略が起こることも多いですが、補えば完全な文になることが多いです。
    • He is richer than I (am rich). (彼は私よりお金持ちだ。)
    • She runs faster than he does (run fast). (彼女は彼より速く走る。)
    • I like apples better than oranges (I like oranges). (私はオレンジよりリンゴが好きだ。)
  • 関係代名詞の than: than の後ろは、主語や目的語などが欠けた不完全な文になることが多いです。than 自身がその欠けた部分の役割を担っています。そして、先行詞には比較級が伴います。
    • He has more money than is needed. (than の後に主語が欠けている)

文脈と形で判断!
実際には、接続詞の than の後ろでも省略によって不完全な文に見えることがあるため、単純に後ろが不完全かどうかだけで判断するのは難しい場合もあります。重要なのは、先行詞に比較級があり、than 以下がその比較級で示される「量」や「程度」の基準となる内容を説明しているかどうか、という点です。そして、than が節の中で代名詞的な役割(主語や目的語など)を果たしているように見える場合に、関係代名詞の than と考えられます。

例えば、”He has more money than I have.” (彼は私が持っている以上のお金を持っている) の場合、than I have の have の目的語が省略されていますが、この have は「お金を持っている」という意味なので、than は I have (money) と補って接続詞と考えるのが一般的です。しかし、”He has more money than is needed.” の is needed の主語は than が指す money であり、than が代名詞的な働きをしていると考えられます。

この区別は少し微妙なところもあり、文法学者の間でも見解が分かれることがあるほどですが、まずは「先行詞に比較級があり、than の後ろが不完全な文で、than がその不足を補う代名詞のように働いている」場合に、関係代名詞の than の可能性がある、と捉えておくと良いでしょう。

関係代名詞 than も、but ほどではありませんが、やや文語的で、日常会話で頻繁に出てくるものではありません。しかし、読解問題などで出会ったときに戸惑わないように、このような用法があることを知っておくのは大切です。

AYUMI
AYUMI

than まで関係代名詞になるなんて、英語って奥が深い…。比較級とセットで、後ろが不完全な文になるのがポイントなんですね。ちょっと難しいけど、慣用表現は覚えやすそう!

but と than 以外の意外な関係代名詞はある? (補足)

関係代名詞の but と than は、その特殊性から「疑似関係代名詞」と呼ばれることもあります。これらは典型的な関係代名詞 (who, which, that, what, as) とは少し性質が異なるためです。

さて、but や than のように、普段あまり関係代名詞として意識しないけれど、実は関係代名詞的な働きをすることがある単語は他にもあるのでしょうか?

厳密な意味での「関係代名詞」として分類されるものは、主要なものとしてはここまでで紹介したものがほとんどです。しかし、英語の表現は非常に柔軟なので、文脈によっては他の単語が関係代名詞に似たような機能を果たすように見えることがあります。

例えば、where, when, why, how といった関係副詞は、関係代名詞と働きが似ていて、先行詞を修飾する節を導きますよね。これらは「関係詞」という大きな括りでは仲間です。

また、ごくまれに、特定の文脈で like (~のような) が関係代名詞のように使われる例が口語で見られることもありますが、これは標準的な用法とは言えません。

今回のテーマである but と than は、数ある英単語の中でも特に「え、これも?」と驚かれることが多い、いわば「隠れキャラ」的な関係代名詞です。まずはこの2つの特殊な用法をしっかり押さえておけば、関係代名詞の知識としてはかなりカバーできると言えるでしょう。

英語学習を進めていくと、時には文法書に載っているルールだけでは割り切れないような、柔軟でトリッキーな表現に出会うこともあります。そんな時も、「こういう言い方もあるんだな」と面白がれるようになると、英語の世界がもっと広がりますよ!

AYUMI
AYUMI

but と than をマスターすれば、関係代名詞の隠れキャラはだいたいOKなんですね!ちょっと安心しました。でも、英語って本当に面白い!

まとめ

今回は、英語学習者を驚かせることの多い「関係代名詞 but」と「関係代名詞 than」について、その意味、使い方、そして見分け方のポイントを詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントを整理しておきましょう。

  • 関係代名詞 but
    • 主に否定語を伴う先行詞疑問文(反語)の文脈で使われ、「~しない…はない」「~するような…があろうか(いや、ない)」といった強い否定を表します。
    • but の中には「that … not」「who … not」のような否定の意味が含まれています。
    • 例: There is no rule but has exceptions. (例外のない規則はない)
  • 関係代名詞 than
    • 主に先行詞に比較級 (more … や -er) が伴う場合に使われ、「~する以上に」「~である以上に」といった意味で、比較の対象となるものを導きます。
    • than の後ろは、主語や目的語などが欠けた不完全な文になることが多いです。
    • 例: He has more money than is needed. (彼は必要以上のお金を持っている)
  • 見分け方のポイント
    • but: 先行詞に否定語があるか、文全体が反語的な疑問文になっていないか。but 節が否定の意味合いを補っているか。
    • than: 先行詞に比較級があるか。than 節が比較の基準となる内容を不完全な形で説明しているか。
  • これらの用法は、やや文語的で、日常会話で頻繁に使われるものではありませんが、読解などで出会う可能性があります。

関係代名詞の but と than は、確かに少し特殊で、最初は戸惑うかもしれません。しかし、それぞれの単語が持つ元々の意味(but の否定的なニュアンス、than の比較のニュアンス)と関連付けて考えると、少し理解しやすくなるのではないでしょうか。これらの「隠れキャラ」的な関係代名詞を知っておくことで、英文読解の精度が上がり、より深く英語のニュアンスを味わうことができるようになるはずです。ぜひ、今回の内容を参考に、英語の奥深い世界を楽しんでくださいね!

AYUMI
AYUMI

but と than の関係代名詞、スッキリ理解できました!これで英文を読むのがもっと楽しくなりそうです!ありがとうございました!

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