be to不定詞とは?予定・義務・可能・運命・意図の5つの意味を徹底解説

英語の勉強をしていると、be動詞 (is, am, are, was, were) の後ろに「to + 動詞の原形」が続く形に出会うこと、結構ありますよね。「My dream is to be a doctor.」みたいに「~すること」って訳せるなら分かりやすいんだけど、「He is to arrive tomorrow.」みたいになると、「え?これってどういう意味?」「未来のこと?それとも他の意味?」って、途端に分からなくなっちゃいませんか?

この「be動詞 + to不定詞」の形、実は不定詞の中でもちょっと特別な使い方で、色々な意味合いを持つ、知っているとすごく便利な表現なんです!でも、意味が複数あるせいで、逆に混乱してしまう人も多いかもしれません。この記事では、そんな謎めいた「be to不定詞」の正体と、それが持つ代表的な5つの意味(予定・義務・可能・運命・意図)を、初心者の方にも「なるほど!」とスッキリ理解してもらえるように、例文をたっぷり使って徹底的に解説していきます。これを読めば、be to不定詞の使い分けがしっかり身につき、英文読解や表現の幅がぐっと広がりますよ!

AYUMI
AYUMI

be to不定詞…聞いたことあるような、ないような…。意味がいっぱいあるなんて、難しそうですね…。

be to不定詞の基本:不定詞の特別な用法を理解しよう

まずは、「be動詞 + to不定詞」という形が、不定詞の他の用法とどう違うのか、そしてどんな特別なニュアンスを持っているのか、基本的な考え方から押さえていきましょう。ここが理解の土台となります。

be動詞の後ろの to不定詞:名詞的用法(補語)との違い

「be動詞の後ろに to不定詞が来る」と聞いて、まず思い浮かべるのは、不定詞の名詞的用法で「~すること」という意味を表すパターンかもしれませんね。

  • My hobby is to collect stamps. (私の趣味は切手を集めることです。)
    • この場合、[My hobby (S)] = [to collect stamps (C)] という関係が成り立ち、「主語は~することだ」という意味を表しています。これは純粋な名詞的用法です。

しかし、今回注目する「be to不定詞」は、これとは少し違います。単に「主語 = ~すること」という関係を表すのではなく、もっと別の、助動詞に近いような特別な意味合いを持つんです。

例:

  • He is to arrive tomorrow.
    • もしこれを名詞的用法と考えると、「彼 = 明日到着すること」?となり、意味がよく分かりませんよね。
    • 実はこれは、「彼は明日到着する予定だ」という意味を表しているんです。

このように、be to不定詞は、「~すること」と訳すだけでは意味が通らず、文脈に応じて「予定」「義務」「可能」「運命」「意図」といった特別なニュアンスを付け加えて解釈する必要がある、不定詞のちょっと特殊な用法(形容詞的用法の一部、あるいは独自の用法と分類されることもあります)なのです。

be to不定詞が持つ特別なニュアンス:助動詞 (will, should, can…) に近い働き

では、be to不定詞はなぜこのような特別な意味を持つのでしょうか?

be to不定詞は、単に動作を表すだけでなく、その動作に対する「予定されている」「義務付けられている」「可能である」「運命づけられている」「意図されている」といった、何らかの拘束力や必然性、あるいは話し手の判断や期待のようなニュアンスを含むことが多いと考えられます。

そのため、意味合いとしては、

  • 予定 → will / be going to / be scheduled to (~するだろう、~する予定だ)
  • 義務・命令 → should / must / have to / be supposed to (~すべきだ、~しなければならない)
  • 可能 → can / be able to (~できる)
  • 運命 → be destined to (~する運命にある)
  • 意図 → intend to / want to (~するつもりだ、~したい)

といった助動詞やそれに類する表現で言い換えられることが多いんです。be to不定詞は、これらの助動詞が持つ意味合いを、より客観的に、あるいはフォーマルに表現する方法、と捉えることもできますね。

be to不定詞は、文脈によって様々な意味に解釈できる多義的な表現です。どの意味になるかは、前後の文脈や状況から判断する必要があります。

be to不定詞はどんな時に使われる?:書き言葉・フォーマルな場面

be to不定詞は、助動詞で言い換えられることが多いことからも分かるように、日常会話で頻繁に使われるというよりは、ニュース報道、公的な発表、指示、規則、文学作品など、やや硬い書き言葉や、フォーマルなスピーチなどで使われることが多い傾向があります。

例えば、ニュースで「大統領は来週~を訪問する予定です」と伝える場合、”The President will visit…” や “The President is going to visit…” と言うこともできますが、”The President is to visit…” と言うと、より公的で確定的な響きが出ます。

また、規則や指示で「~すること」「~してはならない」と伝える場合も、”You should…” や “You must not…” よりも、”You are to…” や “You are not to…” の方が、客観的で強い指示・命令のニュアンスが出ることがあります。

もちろん、会話で全く使われないわけではありませんが、まずは書き言葉などで目にする機会が多い表現だと知っておくと良いでしょう。

さあ、be to不定詞の基本的な性格が分かったところで、いよいよ5つの具体的な意味と使い方を詳しく見ていきましょう!

AYUMI
AYUMI

be to不定詞って、ただの「~すること」じゃないんですね!助動詞みたいな意味があるんだ!だから難しく感じてたのかも!

be to不定詞の5つの意味と使い方を徹底解説!例文でマスター

ここからは、be to不定詞が持つ代表的な5つの意味、「予定」「義務・命令」「可能」「運命」「意図」について、それぞれのニュアンスと具体的な使い方を、例文を交えながら詳しく見ていきましょう。文脈の中でどの意味が当てはまるか、考えながら読み進めてみてくださいね。

① 予定:「~することになっている」「~する予定だ」 (will, be going to)

be to不定詞の最もよく使われる意味の一つが、未来の「予定」です。公的なスケジュールや、すでに決まっている計画、手はずが整っている未来の出来事などを表します。「~することになっている」「~する予定だ」と訳せます。

助動詞 willbe going to、あるいは be scheduled to などで言い換え可能です。

【例文】

  • The Queen is to open the new hospital next month. (女王は来月、新しい病院を開院する予定です。)
    • = The Queen will open / is scheduled to open…
    • 公的な予定、確定的なニュアンス。
  • We are to meet at the station at 7 p.m. (私たちは午後7時に駅で会うことになっている。)
    • = We will meet / are going to meet…
    • すでに決まっている待ち合わせの予定。
  • The final match is to be played on Sunday. (決勝戦は日曜日に行われる予定だ。)
    • = The final match will be played…
    • 不定詞が受動態 (to be played) になっていますね。「行われる予定」
  • He was to leave for Paris the next day. (彼は翌日パリへ出発する予定だった。)
    • = He was going to leave…
    • 過去の時点での未来の予定 (was to do)。

未来の予定を表す be to不定詞は、ニュースや公式発表などで特によく使われます。単なる推測ではなく、ある程度確定的な、あるいは公的な予定であるというニュアンスを含むことが多いです。

② 義務・命令:「~すべきである」「~しなければならない」 (should, must)

次に、規則、指示、命令、あるいは道徳的な観点などから、「~すべきである」「~しなければならない」という「義務」や「当然すべきこと」を表す意味です。時には強い命令のニュアンスも持ちます。

助動詞 should, must, have to, ought to, be supposed to などで言い換えられます。

【例文】

  • You are to obey the rules. (あなたは規則に従わなければならない。)
    • = You should / must obey…
    • 規則としての義務。
  • Children are to be seen and not heard. (子供は見られるべきで、聞かれるべきではない。→ 子供は黙っているべきだ。)
    • 古いことわざ。道徳的な教え。不定詞が受動態 (to be seen, (to be) heard)。
  • The documents are to be submitted by Friday. (書類は金曜日までに提出されなければならない。)
    • = The documents must be submitted…
    • 指示・義務。不定詞が受動態。
  • What am I to do? (私は何をすべきでしょうか?)
    • = What should I do?
    • 疑問文での使用例。

【否定形:not to do「~してはならない」】
否定形 “be not to do” は、「~してはならない」という強い「禁止」を表します。

  • You are not to enter this room without permission. (許可なくこの部屋に入ってはならない。)
    • = You must not enter…
  • Employees are not to smoke inside the building. (従業員は建物内で喫煙してはならない。)
    • = Employees must not smoke…

義務・命令の be to不定詞は、規則や指示、標識などで目にすることがありますね。should や must よりも客観的で硬い響きを持つことがあります。

③ 可能:「~できる」「~されうる」 (can, be able to)

be to不定詞は、「~できる」「~されうる」という「可能」の意味を表すこともあります。ただし、この用法には特徴があり、主に否定文や疑問文で、かつ不定詞が受動態 (to be + 過去分詞) の形で使われることが多いです。

助動詞 canbe able to で言い換えられます。

【例文】

  • Not a cloud was to be seen in the sky. (空には雲一つ見えなかった。[見られることができなかった])
    • = Not a cloud could be seen…
    • 否定文+受動態不定詞。
  • The lost treasure was nowhere to be found. (失われた宝物はどこにも見つけられなかった。)
    • = The lost treasure could not be found anywhere.
    • 否定語 nowhere と共に+受動態不定詞。
  • No one was to be heard complaining. (不平を言うのは誰一人として聞かれなかった。[誰も不平を言っているのを聞くことはできなかった])
    • = No one could be heard complaining.
    • 否定主語+受動態不定詞。
  • How are we to achieve such a difficult goal? (私たちはどうすればそのような困難な目標を達成できるだろうか?)
    • = How can we achieve…?
    • 疑問文。能動態不定詞でも使われることがある例。

肯定文で「可能」の意味を表すことは比較的少なく、主に「~できるものは何もなかった」といった否定的な文脈や、「どうすれば~できるか」という疑問の文脈で使われることが多い、と覚えておくと良いでしょう。

「可能」の意味の be to不定詞は、他の意味(特に「予定」や「義務」)と混同しやすい場合があるので、文脈をよく見て判断する必要があります。

④ 運命:「~する運命にある」「~することになっていた」 (be destined to)

変えることのできない未来、つまり「~する運命にある」という、やや文学的・運命論的なニュアンスを表すことがあります。過去形 (was/were to do) で使われることが多く、「(結局)~する運命だった」という意味合いになります。

be destined to do で言い換えられます。

【例文】

  • He was never to see his homeland again. (彼は二度と故郷を見ることはない運命だった。)
    • = He was destined never to see…
    • “never to do” の形で「二度と~しない運命」を表すのは典型的なパターン。
  • She was to become a great artist later in life. (彼女は後年、偉大な芸術家になる運命にあった。)
    • = She was destined to become…
  • They didn’t know at that time that they were to part forever. (その時、彼らは永遠に別れる運命にあるとは知らなかった。)
    • = …that they were destined to part…

運命の be to不定詞は、物語や伝記などで、後から振り返って「あの時は~する運命だったのだ」と語るような場面で使われることが多いです。日常会話で頻繁に使う表現ではありません。

⑤ 意図・目的:「もし~するつもりなら」 (intend to, want to ※主にIf節内)

最後に、主に If で始まる条件節の中で使われ、「もし~するつもりなら」「~したいのであれば」という話し手や主語の「意図」や「目的」を表す用法です。

intend to dowant to do で言い換えられます。

【構文の形】
If + 主語 + are/am/is + to do … , (主節)

【例文】

  • If you are to pass the exam, you must study much harder. (もし試験に合格するつもりなら、もっとずっと一生懸命勉強しなければならない。)
    • = If you intend to pass… / If you want to pass…
  • If we are to arrive on time, we should leave now. (もし時間通りに到着するつもりなら、私たちは今出発すべきだ。)
    • = If we intend to arrive… / If we want to arrive…
  • If he is to win her heart, he needs to be more romantic. (もし彼が彼女の心をつかむつもりなら、彼はもっとロマンチックになる必要がある。)
    • = If he intends to win… / If he wants to win…

この用法は、If節の中で「~するためには」「~という目標を達成するためには」というニュアンスで使われるのが特徴です。If節以外の文で「意図」を表すことは稀です。

このように、be to不定詞は文脈によって様々な助動詞的な意味合いを持ちます。5つの意味をしっかり整理して、文脈から的確に判断できるようになりましょう!

AYUMI
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5つも意味があるなんて!覚えるのが大変そうです…。でも、助動詞で言い換えられるって考えると、少しイメージしやすいかも!特に「予定」と「義務」はよく使いそうですね。

be to不定詞の使い分けと注意点:文脈判断のヒント

be to不定詞の5つの意味を見てきましたが、「じゃあ、実際に文中で出てきたときに、どうやって意味を見分ければいいの?」という疑問が残りますよね。ここでは、意味を見分けるためのヒントと、使う上での注意点について確認しましょう。

意味の見分け方は「文脈判断」が全て!

残念ながら、be to不定詞の意味を100%確実に見分けるための簡単なルールはありません。どの意味(予定、義務、可能、運命、意図)で使われているかは、前後の文脈や状況、そして常識的な判断によって決まります

しかし、判断の手がかりとなるヒントはいくつかあります。

  • 主語の種類:
    • 公的な機関や人物 (The President, The Queen など) が主語なら → 「予定」の可能性が高い?
    • You や一般的な人々が主語で、規則や指示に関わる内容なら → 「義務」の可能性が高い?
    • 物が主語で、否定文や疑問文なら → 「可能」の可能性が高い?
  • 一緒に使われる語句:
    • 未来を示す語句 (tomorrow, next week など) があれば → 「予定」の可能性が高い?
    • If節の中にあれば → 「意図」の可能性が高い?
    • never があれば → 「運命」の可能性が高い?
  • 文脈・状況:
    • ニュース記事や公式発表なら → 「予定」や「義務」?
    • 物語や過去の回想なら → 「運命」や「過去の予定」?
    • 規則やマニュアルの説明なら → 「義務」?
  • 自然な解釈: いくつかの意味を当てはめてみて、その文脈で最も自然に意味が通るものはどれかを考える。

例えば、”He is to arrive tomorrow.” なら、「彼は明日到着するべきだ」や「彼は明日到着できる」と考えるよりも、「彼は明日到着する予定だ」と考えるのが最も自然ですよね。

このように、様々な手がかりを総合して、最も適切な意味を判断する練習が必要です。

時制の変化:「was to do / were to do」の形

be to不定詞は、過去の時点での予定、義務、運命などを表すこともできます。その場合は、be動詞を過去形の was または were にします。

  • 過去の予定: She was to meet him at the airport. (彼女は空港で彼に会う予定だった。)
  • 過去の義務: We were to finish the task by noon. (私たちは正午までにその仕事を終えなければならなかった。)
  • 過去の運命: He was never to know the truth. (彼は真実を知ることは決してない運命だった。)

過去形になっても、基本的な5つの意味の可能性は同じです。文脈から判断しましょう。

受動態の形:「be to be + 過去分詞」

be to不定詞の「to不定詞」の部分が受動態になることもあります。形は「be to be + 過去分詞」となります。「~される予定だ」「~されるべきだ」「~されうる」といった意味になります。

  • 予定: The new law is to be introduced next year. (新しい法律は来年導入される予定だ。)
  • 義務: This form is to be filled out in black ink. (この用紙は黒インクで記入されるべきだ[記入すること]。)
  • 可能: Such mistakes are not to be found in his work. (そのような間違いは彼の仕事には見られない。[見つけられえない])

形が少し複雑になりますが、「to不定詞が受動態になっただけ」と考えれば理解できますね。

主に書き言葉・フォーマルな表現であることを意識する

繰り返しになりますが、be to不定詞は日常会話で頻繁に使う表現ではありません。特に「可能」「運命」「意図」といった意味は、かなり限られた文脈で使われます。

会話で「予定」を言いたいなら will や be going to、「義務」を言いたいなら should や have to を使う方が一般的で自然です。

be to不定詞は、主にニュース、公式文書、文学、フォーマルなスピーチなどで使われる、やや硬い表現である、ということを念頭に置いておきましょう。無理に会話で使おうとするよりも、まずは読解で出てきたときに意味を正確に捉えられるようになることを目指すのが良いでしょう。

TOEICなどの試験では、読解問題で be to不定詞(特に予定・義務)が出てくる可能性があるので、意味をしっかり理解しておくことは重要です!

まとめ:be to不定詞を理解して英語の読解力を高めよう!

今回は、不定詞の中でも特別な使い方をする「be to不定詞」について、その基本的な考え方、5つの意味、見分け方のヒント、注意点などを詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめておきましょう。

  • be to不定詞とは:
    • 形: be動詞 + to不定詞
    • 働き: 助動詞のように、予定・義務・可能・運命・意図といった特別な意味合いを付け加える。
    • 注意: 名詞的用法(~すること)とは異なる。
  • 5つの意味:
    1. 予定: ~することになっている (will, be going to)
    2. 義務・命令: ~すべきである、~しなければならない (should, must)
    3. 可能: ~できる (can ※否定・疑問・受動態で多い)
    4. 運命: ~する運命にある (be destined to)
    5. 意図: もし~するつもりなら (intend to ※If節内)
  • 意味の見分け方: 文脈判断が最重要! 主語の種類、一緒に使われる語句、状況などを総合的に考える。
  • 時制・態:
    • 過去形: was/were to do
    • 受動態: be to be + 過去分詞
  • 使われる場面: 主に書き言葉やフォーマルな場面。日常会話では助動詞を使う方が一般的。

be to不定詞は、意味が多岐にわたり、文脈依存度も高いため、最初は少し難しく感じるかもしれません。しかし、その独特のニュアンスを理解できるようになると、英語のニュースや文学作品などの読解がより深く、面白くなるはずです。

まずは、代表的な意味である「予定」と「義務」を中心に、例文を通して使い方に慣れていきましょう。そして、読解などで出会った際には、「これはどの意味かな?」と文脈から考える練習をしてみてください。be to不定詞を理解することで、あなたの英語力は確実に一段階レベルアップしますよ!

AYUMI
AYUMI

be to不定詞、謎が解けました!5つの意味と、文脈で判断するっていうのがよく分かりました。読解で出てきても、これからは落ち着いて対応できそうです!

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