助動詞 used to の用法を徹底解説!過去の習慣・状態、wouldとの違いもマスター

皆さん、こんにちは! 英語の勉強をしていると、「used to」という表現によく出会いますよね。「昔はよく~したものだ」とか「以前は~だった」という意味で覚えている方も多いと思います。でも、「あれ? 似たような意味で would も使うんじゃなかったっけ?」「used to の否定文や疑問文って、どうやって作るんだっけ…?」なんて、ちょっと混乱してしまうことはありませんか?

そうなんです、used to は過去を表す便利な表現ですが、使い方にはいくつか注意点がありますし、似た表現との使い分けも大切です。この記事では、そんな used to の基本的な意味である「過去の習慣」と「過去の状態」から、否定文・疑問文の正しい作り方、そして多くの学習者が悩む would との使い分け、さらには全く意味の違う be used to / get used to との区別まで、英語学習初心者の方にも分かりやすく、例文をたくさん交えながら徹底的に解説していきます! used to のモヤモヤを解消して、自信を持って使えるようになりましょう!

AYUMI
AYUMI

used to と would の違い、確かに気になります! 否定文とか疑問文もあやふやかも…。

助動詞 used to の基本的な用法:「過去の習慣」と「過去の状態」

まずは、used to の基本的な意味と使い方から見ていきましょう。used to は、「過去にはそうだったけれど、現在は違う」というニュアンスを込めて、過去の習慣的な行動や、過去の継続的な状態を表すのに使われます。

「used to って助動詞なの?」という疑問を持つ方もいるかもしれませんね。厳密に言うと、used to は can や will のような純粋な助動詞とは少し異なり、「半(準)助動詞」や「慣用表現」として分類されることもあります。なぜなら、後ろに `to + 動詞の原形` が続くという特徴があるからです。しかし、否定文や疑問文の作り方など、助動詞に似た振る舞いをすることもあるため、ここでは便宜上「助動詞 used to」として解説していきますね。

「昔はよく~したものだ」過去の習慣的な行動を表す used to

used to の一つ目の大きな役割は、過去に繰り返し行っていた習慣的な行動を表すことです。「(今はしていないけれど)昔はよく~したものだなぁ」と、過去を振り返るような場面でよく使われます。

例文を見てみましょう。

  • I used to play soccer with my friends after school.
    (私は放課後、友達とよくサッカーをしたものだ。)
    → 今はもうしていない、というニュアンスが含まれます。
  • My grandfather used to tell me interesting stories.
    (祖父は私によく面白い話をしてくれたものだ。)
    → 過去の習慣。
  • She used to go jogging every morning, but she doesn’t anymore.
    (彼女は毎朝ジョギングに行っていたものだが、今はもうしていない。)
    → 過去の習慣と現在の対比が明確な例。
  • We used to live in a small town.
    (私たちは以前、小さな町に住んでいた。)
    → これは次の「状態」にも関連しますが、住むという行為の習慣とも捉えられます。

これらの used to は、過去のある期間に定期的、あるいは頻繁に行われていた行動を示しています。

「以前は~だった」過去の継続的な状態を表す used to

used to のもう一つの重要な役割は、過去のある期間、継続していた状態を表すことです。「(今はそうではないけれど)以前は~という状態だった」という意味になります。

こちらは、be動詞や、live (住んでいる)、have (持っている)、like (好きである)、know (知っている) といった状態を表す動詞と一緒によく使われます。

例文です。

  • This building used to be a library.
    (この建物は以前は図書館だった。)
    → 過去の状態。今は図書館ではない。
  • He used to have long hair when he was young.
    (彼は若い頃、髪が長かった。)
    → 過去の状態。今は長くない。
  • I used to like broccoli, but now I hate it.
    (私は以前はブロッコリーが好きだったが、今は嫌いだ。)
    → 過去の嗜好(状態)。
  • There used to be a big tree in front of my house.
    (私の家の前には以前、大きな木があった。)
    → 過去の存在(状態)。今はもうない。

このように、used to は過去の「行動」だけでなく、「状態」についても「今は違う」という含みを持たせて表現できるのが大きな特徴です。この点が、後で比較する would との決定的な違いになります。

used to の発音と文法的な注意点:to を忘れずに!

used to の使い方で注意したい点がいくつかあります。

1. 発音:

used to の発音は、「ユーズド トゥー」ではなく、/ˈjuːstə/ (ユーストゥ)のように、d の音がほとんど消えて、続く to とくっつくような感じで発音されるのが普通です。特に否定文や疑問文で use to /juːstə/ となる場合も同じような発音になります。

2. 形:常に to が必要!

先ほども触れましたが、used to は必ず used to + 動詞の原形 の形をとります。助動詞のような働きをしますが、後ろに `to` が必須である点が異なります。

  • I used to play the piano.
    (私は以前ピアノを弾いていた。)(〇)
  • × I used play the piano. (to が抜けている!)

used と to をセットで覚えてしまいましょう!

3. 現在形はない!

used to は過去の習慣や状態を表す表現なので、現在形 (use to) は基本的にありません。「現在の習慣」を表したい場合は、現在形や、usually, often などの頻度を表す副詞を使います。

  • I usually play tennis on weekends. (私はたいてい週末にテニスをします。)
  • × I use to play tennis on weekends. (間違い!)

否定文や疑問文で Did … use to…? のように use to の形になることはありますが、肯定文で現在の習慣を表す use to は使わない、と覚えておきましょう。

AYUMI
AYUMI

used to は「行動」だけじゃなくて「状態」も表せるんですね! しかも「今は違う」っていうニュアンスがポイントなんだ! 発音も「ユーストゥ」って感じなんですね。

used to の否定文と疑問文の作り方をマスターしよう!

さて、肯定文での使い方が分かったところで、次は否定文と疑問文の作り方を見ていきましょう。used to の否定文・疑問文は、形が少しややこしいので、ここでしっかり整理しておきましょう!

否定文:「以前は~ではなかった」「昔は~しなかった」

used to の否定文には、主に2つの形がありますが、使われる頻度に差があります。

1. did not use to + 動詞の原形 (didn’t use to)

これが最も一般的で、現代英語では標準的な形です。普通の動詞の過去形の否定文を作るのと同じように、did not (didn’t) を使い、used は原形の use に戻します。

  • I didn’t use to like coffee, but now I do.
    (私は以前はコーヒーが好きではなかったが、今は好きだ。)
  • He didn’t use to exercise much, but he started going to the gym.
    (彼は以前はあまり運動しなかったが、ジムに通い始めた。)
  • There didn’t use to be so many tourists here.
    (以前はここにはそれほど多くの観光客はいなかった。)

2. used not to + 動詞の原形 (usedn’t to)

助動詞のように、used の直後に not を置く形です。短縮形は usedn’t to ですが、あまり一般的ではありません。この形は、やや古風またはフォーマルな響きがあり、特にイギリス英語で見られることがあります。現代のアメリカ英語の会話ではあまり使われません。

  • She used not to wear glasses. (やや古風/英)
    (彼女は以前はメガネをかけていなかった。)
  • We usedn’t to worry about such things. (まれ)
    (私たちは以前はそのようなことを心配しなかったものだ。)

否定文のポイント:
基本的には didn’t use to do の形を使うのが最も安全で一般的です。used not to は知識として知っておく程度で良いでしょう。
注意点として、didn’t used to (dが残る) というスペルミスも時々見られますが、didn’t の後は原形の use にするのが正しい形です。

疑問文:「以前は~でしたか?」「昔は~しましたか?」

used to の疑問文も、否定文と同様に did を使うのが一般的です。

Did + 主語 + use to + 動詞の原形…?

これが最も標準的な疑問文の形です。やはり did を使うため、used は原形の use になります。

  • Did you use to live in London?
    (あなたは以前ロンドンに住んでいましたか?)
  • Did he use to play the guitar?
    (彼は以前ギターを弾いていましたか?)
  • Did there use to be a park here?
    (以前ここに公園がありましたか?)

答え方:

Did で聞かれているので、Yes/No で答える場合は did/didn’t を使います。

  • Yes, I did.
  • No, I didn’t.

否定文と同様に、Used + 主語 + to + 動詞の原形…? という、used を文頭に出す疑問文の形も存在しますが、これは非常にまれで、古風です。現代英語ではほとんど使われません。
例:Used he to live here? (まれ)

疑問文も、基本的には Did … use to …? の形を使うと覚えておけばOKです。

AYUMI
AYUMI

否定文は didn’t use to、疑問文は Did … use to …? が普通なんですね! これなら普通の過去形と同じ感覚で使えそう! used not to とか Used … to? はあまり使わない、と。安心しました!

最重要!used to と would の使い分け、be/get used to との違い

さあ、ここが used to を学ぶ上での最大の山場かもしれません! 過去の習慣を表す would との使い分け、そして形が似ていて非常に紛らわしい be used to / get used to との違いを、ここで徹底的にクリアにしましょう!

過去の習慣:used to と would の明確な違いを比較

「昔はよく~したものだ」という意味で、used to と would の両方が使われることがあります。そのため、どちらを使えばいいのか迷ってしまうことが多いんですよね。両者の違いをしっかり理解しましょう。

共通点:

  • 過去に繰り返し行われた習慣的な「行動」を表すことができる。

例:

  • When I was a child, I used to play outside all day.
    (子供の頃、一日中外で遊んだものだ。)
  • When I was a child, I would often play outside all day.
    (子供の頃、よく一日中外で遊んだものだ。)
    → どちらも過去の習慣的な行動を表せる。would は often などの頻度副詞と相性が良い。

相違点:

ここが重要です!

1. 状態 vs 行動

  • used to:過去の習慣的な行動だけでなく、過去の継続的な状態(例: ~だった、~に住んでいた、~が好きだった)も表せる。【最重要ポイント!】
  • would:過去の習慣的な行動しか表せない。過去の状態を表すのには使えない

例文:

  • I used to live in Tokyo. (私は以前東京に住んでいた。)(〇 状態)
  • × I would live in Tokyo. (× 状態には使えない)
  • There used to be a cinema here. (以前ここに映画館があった。)(〇 状態)
  • × There would be a cinema here. (× 状態には使えない)
  • She used to be very shy. (彼女は以前とても内気だった。)(〇 状態)
  • × She would be very shy. (× 状態には使えない)

この「would は状態動詞には使えない」というルールが、used to との最も大きな違いです!

2. ニュアンスの違い:対比 vs 回想

  • used to:「今は違う」という過去と現在の対比を意識させるニュアンスが強い。
  • would:過去の場面を回想し、その中で繰り返し行われた行動を描写するニュアンスが強い。物語などで過去の情景を描く際によく使われる。

例:

  • My father used to read me stories every night. (今はもうしてくれない、という対比の含み)
  • Every summer, we would go to the beach and build sandcastles. (夏の情景を回想し、その中での習慣を描写)

3. 文脈の必要性

  • used to:文脈がなくても、「以前は~だった(今は違う)」という意味で単独で使いやすい。
  • would:通常、過去の特定の時期や状況を示す文脈 (例: When I was a child… / Every Sunday…) が必要。いきなり would で始めても、過去の習慣だと伝わりにくいことがある。

比較表:used to vs would (過去の習慣)

項目used to + 原形would + 原形
過去の習慣的「行動」
過去の継続的「状態」×
ニュアンス過去と現在の対比過去の回想、繰り返しの描写
文脈単独でも使いやすい過去の時期を示す文脈が必要なことが多い
使用頻度(習慣)高いused to よりやや低い/物語的

この使い分けをマスターすれば、過去の表現がより豊かになりますね!

混乱しやすい! be used to -ing / get used to -ing との違い

used to と形が似ているために、多くの学習者が混同してしまうのが、be used toget used to です。これらは、助動詞 used to とは意味も形も全く異なるので、ここで完全に区別しましょう!

1. be used to + 動名詞(-ing) / 名詞:「~すること/~に慣れている」

これは、「~という状況や行為に既に慣れている」という現在の状態を表す表現です。

  • ポイント:
    • be動詞 (am, is, are, was, were) が used の前につく。
    • used はここでは形容詞のような働き(「慣れた」)。
    • to は前置詞なので、後ろには動名詞(-ing形) または名詞が来る。(動詞の原形ではない!)

例文:

  • I am used to getting up early.
    (私は早起きすることに慣れている。)
  • He is used to the cold weather.
    (彼は寒い天候に慣れている。)
  • They were used to working long hours.
    (彼らは長時間働くことに慣れていた。)

2. get used to + 動名詞(-ing) / 名詞:「~すること/~に慣れる」

これは、「~という状況や行為に慣れていく過程」や「慣れるという変化」を表す表現です。「だんだん慣れる」「慣れるようになる」というニュアンスです。

  • ポイント:
    • get が used の前につく。get は「~になる」という変化を表す動詞。
    • used は形容詞のような働き。
    • to は前置詞なので、後ろには動名詞(-ing形) または名詞が来る。

例文:

  • You will soon get used to living in Japan.
    (あなたはすぐに日本での生活に慣れるでしょう。)
  • It took me a while to get used to the new software.
    (私が新しいソフトウェアに慣れるのにはしばらく時間がかかった。)
  • I can’t get used to this noise.
    (私はこの騒音に慣れることができない。)

比較表:used to vs be used to vs get used to

表現意味used の品詞to の種類
used toused to + 動詞の原形以前は~だった・したものだ(過去の習慣・状態)(準)助動詞の一部不定詞の to
be used tobe used to + 動名詞(-ing) / 名詞~すること・~に慣れている(現在の状態)形容詞(慣れた)前置詞の to
get used toget used to + 動名詞(-ing) / 名詞~すること・~に慣れる(変化・過程)形容詞(慣れた)前置詞の to

この3つの区別は本当に重要です! 特に、be/get used to の to が前置詞であり、後ろに動名詞(-ing)か名詞が来るという点をしっかり覚えてください。助動詞 used to のように動詞の原形を置いてしまう間違いが非常に多いです!

× I am used to get up early.
I am used to getting up early.

× I can’t get used to use this computer.
I can’t get used to using this computer.

意味も形も全く違うので、混同しないように注意しましょう!

AYUMI
AYUMI

うわー! be used to と get used to、全然意味が違うんですね! しかも to の後ろが -ing か名詞!? これは絶対に間違えそう…! 表で比較すると分かりやすいです! これは何度も復習しないと! would との違いもこれでバッチリ!

まとめ:助動詞 used to の用法を総復習!

今回は、「used to」について、基本的な意味から否定文・疑問文の作り方、そして紛らわしい would や be/get used to との違いまで、詳しく解説してきました。これで、皆さんの used to に対する理解も深まり、自信を持って使えるようになったのではないでしょうか?

最後に、used to の重要ポイントをまとめておさらいしましょう!

  • 基本的な意味と形
    • 以前は~したものだ」(過去の習慣)
    • 以前は~だった」(過去の状態)※現在は違う、という含み
    • 形:used to + 動詞の原形 (to を忘れずに!)
    • 発音:/ˈjuːstə/ (ユーストゥ)
    • 現在形はない。
  • 否定文
    • 標準形:didn’t use to + 動詞の原形
    • 古風/フォーマル:used not to + 動詞の原形
  • 疑問文
    • 標準形:Did + 主語 + use to + 動詞の原形…?
    • 答え方:Yes, … did. / No, … didn’t.
    • 古風/まれ:Used + 主語 + to + 動詞の原形…?
  • would との使い分け(過去の習慣)
    • used to:行動・状態の両方を表せる。過去と現在の対比。
    • would:行動のみ。状態は表せない。過去の回想・描写。
  • be used to / get used to との違い【最重要注意点!】
    • be used to + 動名詞(-ing)/名詞:「~に慣れている
    • get used to + 動名詞(-ing)/名詞:「~に慣れる
    • 助動詞 used to とは意味も形(toの後ろ)も全く異なる

used to は、過去のことを話す上で非常に便利でよく使われる表現です。特に、would との使い分け、そして be/get used to との明確な区別は、正確な英語を使うために必ずマスターしておきたいポイントです。

この記事で学んだことをしっかり復習して、ぜひ実際の英会話やライティングで used to を活用してみてください。過去の自分について話したり、昔と今の変化を表現したりする際に、きっと役立つはずですよ! 頑張ってくださいね!

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