助動詞shouldの使い方を完全マスター!「すべき」だけじゃない用法を解説

皆さん、英語の助動詞「should」、どんなイメージをお持ちですか? きっと多くの方が「『~すべきだ』って学校で習った!」と思い浮かべるかもしれませんね。もちろん、それはshouldの大事な意味の一つです。でも、実はshouldにはそれ以外にも「きっと~のはずだ」という推量や、「~するなんて!」という驚き、「~すべきだったなぁ」という後悔など、もっとたくさんの意味と使い方があるって知っていましたか?

この記事では、そんな多才な助動詞shouldの様々な顔を、英語学習を始めたばかりの方や、基本をしっかり固めたい中高生、大学生、そしてTOEIC対策をしている方にも「なるほど!」と納得してもらえるように、例文をたっぷり交えながら徹底的に解説していきます。shouldの持つ微妙なニュアンスを理解して、皆さんの英語表現をもっと豊かにするお手伝いができれば嬉しいです!一緒にshouldマスターを目指しましょう!

AYUMI
AYUMI

shouldって「すべき」以外にも意味があるんですね! どんな使い方があるのか気になります!

shouldの基本的な用法:「~すべき」という義務・当然・助言

まずは、皆さんが一番よく知っているであろうshouldの基本的な意味、「~すべきだ」について見ていきましょう。これは、道徳的な義務や社会的な常識として「そうするのが当然だ」という場合や、相手に対して「こうした方がいいよ」と助言・提案する場合に使われます。

道徳的な義務や社会的な当然を表すshould

法律で決められているような強制力のある義務(must)ほど強くはないけれど、「人として、社会の一員として、そうするのが望ましい」「そうするのが当たり前だ」というニュアンスを表す時にshouldを使います。

例文を見てみましょう。

  • You should respect your elders.
    (年上の人を敬うべきです。)
  • We should protect the environment.
    (私たちは環境を守るべきです。)
  • Children should obey their parents.
    (子供は親の言うことを聞くべきです。)
  • Promises should be kept.
    (約束は守られるべきです。)

これらは、「~しなければならない」という強い強制ではなく、「そうすることが正しいことだ」「そうするのが望ましい」という、道徳観や良識に基づいた義務・当然を表していますね。

相手への助言や提案を表すshould

もう一つの基本的な使い方は、相手に対して「~した方がいいよ」「~するのがおすすめだよ」と助言や提案をする場合です。命令ほど強くなく、相手の状況を考えてアドバイスするような、柔らかいニュアンスになります。

例文です。

  • You look pale. You should see a doctor.
    (顔色が悪いよ。医者に診てもらうべきだよ。)
  • It’s a great movie. You should watch it.
    (素晴らしい映画だよ。観るべきだよ。)
  • If you’re tired, you should take a break.
    (疲れているなら、休憩すべきだよ。)
  • You should try this cake. It’s delicious!
    (このケーキを試してみるべきだよ。美味しいよ!)

これらのshouldは、「~しなさい!」という強制ではなく、「~するのがあなたのためになるよ」「~することをお勧めするよ」という、相手への配慮が感じられる表現になっています。

ought to との比較:shouldとのニュアンスの違い

「~すべきだ」という意味を表すもう一つの表現に ought to があります。should と ought to は非常によく似ていて、多くの場合入れ替えて使うことも可能です。しかし、微妙なニュアンスの違いもあるんですよ。

  • should個人的な判断や主観的な意見に基づく「~すべきだ」というニュアンスがやや強い。助言や提案でよく使われる。
  • ought to道徳的・社会的な観点から見て「当然~すべきだ」という、より客観的で当然の義務感を表すニュアンスがやや強い。shouldよりも少し硬い響きがある。
助動詞ニュアンス使われやすい場面例文
should主観的な判断・助言
個人的な義務感
助言、提案、個人的な意見You should apologize.
(謝るべきだよ – 個人的な助言)
ought to客観的な正しさ・当然の義務
道徳的な義務感
道徳、社会規範、当然のことYou ought to respect the law.
(法を尊重すべきだ – 当然の義務)

ただ、この違いは絶対的なものではなく、ネイティブスピーカーの間でも感覚的な差があるようです。現代英語、特に会話では、should の方が圧倒的によく使われます。ought to は少しフォーマルな場面や、道徳的な正しさを強調したい時に使われる傾向があります。

ought to の否定形は `ought not to` (短縮形: oughtn’t to) ですが、これも現代ではあまり使われず、`shouldn’t` を使うのが一般的です。

否定形 shouldn’t:「~すべきでない」という禁止・不賛成

shouldの否定形は shouldn’t (should not) で、「~すべきではない」という意味になります。軽い禁止や、相手の行動に対する不賛成、あるいは「~しない方がいいよ」という助言を表します。

  • You shouldn’t talk loudly in the library.
    (図書館では大声で話すべきではありません。)
  • Children shouldn’t stay up late.
    (子供は夜更かしすべきではありません。)
  • You shouldn’t believe everything you read online.
    (ネットで読んだことすべてを信じるべきではありません。)
  • I think you shouldn’t worry so much.
    (そんなに心配すべきではないと思いますよ。)

`must not` (~してはいけない) ほどの強い禁止ではありませんが、「そうするのは良くないことだ」「しない方が賢明だ」というニュアンスを伝えることができます。

AYUMI
AYUMI

ought to との違い、なるほど! なんとなく should の方が使いやすそうですね! shouldn’t もセットで覚えます!

意外と知らない?shouldの推量・可能性・感情表現の用法

さて、ここからは「~すべきだ」という基本的な意味から少し離れて、shouldが持つ別の顔を見ていきましょう。「え、shouldにそんな意味もあったの?」と驚くような使い方もあるんですよ!

確信度の高い推量:「(当然)~のはずだ」を表すshould

shouldは、現在の状況や未来の出来事について、「(これまでの経験や状況から考えて)当然~のはずだ」「きっと~だろう」と、かなり確信度の高い推量を表すためにも使われます。

例文を見てみましょう。

  • He left home an hour ago, so he should be here soon.
    (彼は1時間前に家を出たから、もうすぐここに着くはずだ。)
  • The package was sent yesterday, so it should arrive tomorrow.
    (荷物は昨日送られたから、明日届くはずだ。)
  • She studied very hard, so she should pass the exam.
    (彼女は一生懸命勉強したから、試験に合格するはずだ。)
  • This key should fit the lock.
    (この鍵はこの錠に合うはずだ。)

これらのshouldは、「~すべきだ」という意味ではなく、「状況から考えて、そうなるのが自然だ」「そうなる可能性が非常に高い」という話し手の期待や予測を表しています。

推量を表す助動詞には `must` (~に違いない), `will` (~だろう), `may` (~かもしれない) などもありますね。should の推量の確信度は、一般的に以下のような順序で考えられます。

must (ほぼ100%) > will / should (80-90%) > may / might / could (50%以下)

`will` と `should` の確信度は近いですが、`will` が客観的な予測であるのに対し、`should` は「(状況から見て)そうなるのが当然だ」という論理的な帰結や期待感を含むことが多い、というニュアンスの違いがあります。

提案や控えめな主張:「~してはどうですか?」を表すshould

少し応用的な使い方ですが、shouldを使って控えめに提案したり、自分の意見を述べたりすることもあります。特に `I should think…` や `I should imagine…` のような形で使われ、「(私としては)~ではないかと思うのですが」といった婉曲的なニュアンスになります。

  • I should think we need to reconsider the plan.
    (計画を再考する必要があるのではないかと思いますが。)
  • I should imagine it will be quite expensive.
    (それはかなり高価になるのではないかと思いますが。)
  • “Is he reliable?” “I should hope so.”
    (「彼は信頼できますか?」「そうであってほしいですね。(そうだと信じたいですが)」)

これは少しイギリス英語的で、ややフォーマルな響きを持つことがあります。日常会話では、もっと直接的な言い方や、`Maybe we should…` のような表現の方が一般的かもしれません。

驚き・意外・非難などの感情を表すshould(that節内で)

これは少し特殊な用法ですが、感情を表す形容詞や動詞に続く that節の中で should を使うことで、「~するなんて!」という驚き、意外、残念、怒り、当然といった話し手の感情を表現することができます。

この構文でよく使われる形容詞には、`surprising` (驚くべき), `strange` (奇妙な), `odd` (奇妙な), `amazing` (驚くべき), `interesting` (興味深い), `natural` (当然な), `annoying` (腹立たしい), `sad` (悲しい), `unfortunate` (残念な), `pity` (残念なこと) などがあります。

例文を見てみましょう。

  • It is surprising that he should resign.
    (彼が辞職するなんて驚きだ。)
  • It is strange that she should be so late.
    (彼女がそんなに遅れるなんて変だ。)
  • It’s a pity that you should have to leave so early.
    (君がそんなに早く帰らなければならないなんて残念だ。)
  • It is only natural that parents should worry about their children.
    (親が子供のことを心配するのは当然のことだ。)
  • Why should he apologize? It wasn’t his fault.
    (どうして彼が謝らなきゃいけないんだ? 彼のせいじゃなかったのに。)← 疑問詞 `Why` と一緒に使われ、不満や反発を表す。

このthat節の中のshouldは、「~すべき」という意味ではなく、出来事に対する話し手の感情的な反応を示しています。省略することはできず、動詞も原形になります。少し硬い、あるいは文語的な表現ですが、覚えておくと読解などで役立ちます。

目的を表す so that / in order that S should V

「Sが~するために」という目的を表す接続詞 `so that` や `in order that` に続く節の中で、should が使われることがあります。特に、目的を達成しようとする意志や意図を強調したい場合に見られます。

  • He studied hard so that he should pass the exam.
    (彼は試験に合格するために一生懸命勉強した。)
  • Speak clearly in order that everyone should understand you.
    (皆が理解できるように、はっきりと話しなさい。)

ただし、この用法は現代英語では少し古風に聞こえることが多く、通常は `can`, `may`, `will` などを使う方が一般的です。(例: so that he could pass / so that everyone can understand)

AYUMI
AYUMI

えっ、shouldに感情表現の意味もあるんですか!? It’s surprising that he should resign… なんて、言えたらカッコいいかも! 推量の should も便利そうですね!

仮定法や要求・提案のthat節で使うshouldの用法

最後に、文法的に少し複雑ですが非常に重要な、仮定法や特定の動詞・形容詞の後で使われるshouldの用法を見ていきましょう。特に `should have + 過去分詞` の形は、後悔を表す定番表現として絶対にマスターしたいところです!

仮定法:If節での万一の仮定 / 帰結節での控えめな表現

shouldは仮定法でも使われますが、少し特殊な役割を果たします。

1. If節の中の should:「万一~ならば」

If節の中で `should` を使うと、「まず起こらないと思うけれど、万一~するようなことがあれば」という、可能性が低い未来の仮定を表します。帰結節(主節)は、未来形、現在形、命令形など様々な形をとります。

  • If you should change your mind, please let me know.
    (万一気が変わるようなことがあれば、私に知らせてください。)
  • If anyone should call, tell them I’m out.
    (万一誰かから電話があったら、私は外出中だと伝えてください。)
  • Should you need further assistance, please do not hesitate to contact us.
    (万一さらなる援助が必要な場合は、ご遠慮なくご連絡ください。)
    ※Ifを省略してShouldを文頭に出す倒置形もよく使われます(フォーマル)。

2. 帰結節の中の should:「(もし~なら)…するだろう」(主にイギリス英語)

仮定法過去の帰結節(もし今~なら、…だろうに)や、仮定法過去完了の帰結節(もしあの時~だったら、…しただろうに)で、主語が一人称(I, we)の場合に、`would` の代わりに `should` が使われることがあります。これは主にイギリス英語の用法で、やや古風またはフォーマルな響きがあります。

  • If I were you, I should apologize. (イギリス英語的)
    (もし私があなたなら、謝罪するでしょう。)
    → アメリカ英語では通常 `I would apologize.` となります。
  • If he had asked me, I should have told him the truth. (イギリス英語的)
    (もし彼が私に尋ねていたら、本当のことを話したでしょうに。)
    → アメリカ英語では通常 `I would have told him.` となります。

現代のアメリカ英語では、仮定法の帰結節では人称に関わらず `would` を使うのが一般的です。

要求・提案・必要などを表す動詞・形容詞に続くthat節内のshould

これは非常に重要な用法です! `suggest` (提案する), `recommend` (推薦する), `insist` (主張する), `demand` (要求する), `request` (要請する), `order` (命令する) といった要求・提案系統の動詞や、`important` (重要な), `necessary` (必要な), `essential` (不可欠な), `vital` (極めて重要な), `advisable` (賢明な) といった必要性・重要性を表す形容詞がくる場合、それに続くthat節の中では、動詞の前に `should` を置くか、あるいは `should` を省略して動詞の原形を使う、というルールがあります。これは「仮定法現在」と呼ばれることもあります。

例文を見てみましょう。

  • The doctor suggested that I (should) take a few days off.
    (医者は私が数日休暇を取るべきだと提案した。)
  • She insisted that he (should) apologize.
    (彼女は彼が謝罪すべきだと主張した。)
  • It is important that everyone (should) understand the rules.
    (全員がルールを理解することが重要だ。)
  • It is necessary that we (should) finish this work by tomorrow.
    (私たちは明日までにこの仕事を終える必要がある。)

ポイント:

  • that節の中の動詞は、主語が三人称単数(he, she, it など)であっても、-s をつけずに原形になります。(例: … that he go at once.)
  • 過去の話であっても、that節の中は (should +) 動詞の原形になります。(例: He suggested that I go…)
  • `should` は省略されることが多い(特にアメリカ英語)。省略しても動詞は原形のままです。
種類主な単語
要求・提案・命令などの動詞suggest, propose, recommend, advise, move (提案する)
insist, demand, require, request, urge, order, command
重要性・必要性などの形容詞
(It is … that S (should) V)
important, necessary, essential, vital, crucial, imperative
advisable, desirable, appropriate, fitting, proper
提案・要求などの名詞
(suggestion, proposal, recommendation, request, order など)
His suggestion was that we (should) postpone the meeting.

このルールは、TOEICや大学入試などでも頻繁に問われる重要ポイントです! 特に should が省略された場合に、動詞が原形になっていることを見抜けるかが鍵になります。しっかりマスターしましょう!

後悔を表す should have + 過去分詞:「~すべきだったのに(しなかった)」

これも should の用法の中で最重要と言っても過言ではない表現です! should have + 過去分詞 の形で、「(過去に)~すべきだったのに、実際にはしなかった」という後悔や非難の気持ちを表します。

  • I should have studied harder for the test.
    (テストのためにもっと一生懸命勉強すべきだったなぁ。)
    → 実際はしなかった(後悔)
  • You should have told me the truth earlier.
    (もっと早く本当のことを話してくれればよかったのに。)
    → 実際は話してくれなかった(軽い非難)
  • He should have been more careful.
    (彼はもっと注意深くなるべきだったのに。)
    → 実際は注意深くなかった

否定形は shouldn’t have + 過去分詞 で、「~すべきではなかったのに(してしまった)」という意味になります。

  • I shouldn’t have eaten so much cake.
    (あんなにたくさんケーキを食べるべきではなかったなぁ。)
    → 食べてしまって後悔
  • You shouldn’t have said such a thing to her.
    (彼女にあんなことを言うべきではなかったよ。)
    → 言ってしまって良くなかった(非難)
  • We shouldn’t have left home so late.
    (あんなに遅く家を出るべきではなかった。)
    → 遅く出てしまって後悔

この表現は、日常会話でも本当によく使われます。自分の後悔を述べたり、相手の過去の行動について意見を言ったりする際に非常に便利です。

似た形に `could have + 過去分詞` がありますが、これは「~できたのに(しなかった)」という過去の可能性を表します。`should have + 過去分詞` は「すべきだった」という後悔・非難のニュアンスが強い点で異なります。
・I could have gone to the party. (パーティーに行けたのに(行かなかった) – 可能性)
・I should have gone to the party. (パーティーに行くべきだったのに(行かなかった) – 後悔)

AYUMI
AYUMI

should have + 過去分詞! これは本当に重要そうですね! 後悔の念がひしひしと…! 「〜すべきじゃなかったのに」の shouldn’t have もセットで覚えます! that節のshould省略も要注意ですね!

まとめ

いやはや、助動詞 should、本当に働き者でしたね! 「~すべきだ」という基本的な意味から、推量、感情表現、仮定法、そして後悔まで、実に様々な場面で活躍することがお分かりいただけたかと思います。

最後に、shouldの多彩な用法をもう一度まとめておきましょう。

  • 義務・当然・助言:「~すべきだ」「~した方がいい」
    • You should apologize. (謝るべきだ)
    • You shouldn’t worry. (心配すべきではない)
    • ought to との比較:shouldは主観的、ought to は客観的・道徳的
  • 推量:「(当然)~のはずだ」
    • He should be home by now. (彼は今頃家にいるはずだ)
  • 感情表現(that節内):「~するなんて!」
    • It’s surprising that he should say that. (彼がそんなことを言うなんて驚きだ)
  • 仮定法
    • If節で「万一~なら」:If you should need help…
    • 帰結節で「~だろう」(英・古風):If I were you, I should go.
  • 要求・提案・必要のthat節内:「(~すべきだと)~する」
    • I suggested that he (should) go. (彼が行くことを提案した)※should省略可、動詞は原形
  • 後悔・非難(過去分詞と)
    • 「~すべきだったのに」:I should have studied harder.
    • 「~すべきではなかったのに」:You shouldn’t have said that.

should の核心には、「(状況やルール、道徳、感情などから見て)そうなるのが自然・当然・望ましい」という感覚があるのかもしれません。それが文脈によって、「義務」「助言」「推量」「感情」「後悔」といった様々な意味合いとして現れるんですね。

特に、要求・提案のthat節での使い方や、`should have + 過去分詞` の後悔の表現は、文法問題でも会話でも頻出です。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、たくさんの例文に触れて、それぞれのニュアンスを掴んでいくことが大切です。ぜひ、この記事を参考に、should を自信を持って使いこなせるようになってくださいね!

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