英語で「持っていく」や「持ってくる」と言いたいとき、「Bring」と「Take」、どっちを使えばいいか迷うこと、本当に多いですよね!英語を学び始めたばかりの方も、中学生や高校生、大学生の皆さんも、そしてTOEICのスコアアップを目指している方も、「あれ、今の場面はBringだっけ?Takeだっけ?」と手が止まってしまう瞬間があるのではないでしょうか。日本語だとどちらも「持って行く」で済んでしまうことがあるので、余計に混乱しやすいのかもしれません。
でも、安心してください!この記事では、そんな悩ましい「Bring」と「Take」の使い分けを、一番大切なポイントである「方向性」という視点から、とことん分かりやすく解説していきます。具体的な例文をたくさん見ながら、ネイティブがどんな感覚でこの二つの動詞を選んでいるのか、そのコツを掴んでいきましょう。この記事を読み終える頃には、あなたもきっと自信を持ってBringとTakeを使いこなせるようになっているはずです。一緒にスッキリ解決しましょう!
BringとTakeの核心!「方向性」が全てのカギ
BringとTakeの使い分けで一番大切なのは、ズバリ「物の移動する方向」です!話し手や聞き手に対して、物が近づいてくるのか、それとも離れていくのか。この「方向性」をしっかり意識することが、二つの単語を正しく使い分けるための最大の秘訣なんですよ。
Bringのコアイメージ:「話し手・聞き手の方へ持ってくる/連れてくる」
Bringの基本的なイメージは、「話し手(自分)や聞き手(相手)がいる場所に向かって、何かを持ってきたり、誰かを連れてきたりする」というものです。つまり、会話の中心人物がいる地点への「接近」の動きを表します。
例えば、あなたがパーティーの主催者で、友達に「飲み物を持ってきてね」とお願いする場面を想像してみてください。この場合、飲み物は「あなた(話し手)のいるパーティー会場へ」と近づいてくる動きなので、Bringを使います。
- Please bring some drinks to the party. (パーティーに飲み物をいくつか持ってきてください。)
- She brought me a souvenir from her trip. (彼女は旅行のお土産を私に持ってきてくれた。)
- Can you bring your new game to my house? (君の新しいゲームを私の家に持ってきてくれる?)
これらの例文では、物が話し手や、話し手が指定する場所(my houseなど)に近づいてくるニュアンスが感じられますよね。これがBringの持つ「こちらへ」という方向感覚なんです。
Bringは「こっちへ持ってくる!」という、自分や相手の方へ物が近づいてくるイメージなんですね。
Takeのコアイメージ:「話し手・聞き手から離れた場所へ持っていく/連れていく」
一方、Takeの基本的なイメージは、「話し手(自分)や聞き手(相手)がいる場所から離れて、別の場所へ何かを持っていったり、誰かを連れていったりする」というものです。会話の中心人物がいる地点からの「離脱」や「他の場所への移動」を表します。
例えば、あなたが家を出るときに「お弁当を持っていく」と言う場面を想像してください。お弁当は「あなた(話し手)がいる家から、学校や職場など別の場所へ」と離れていく動きなので、Takeを使います。
- I’ll take my lunchbox to school. (私はお弁当を学校へ持っていきます。)
- Don’t forget to take your umbrella when you go out. (外出するときは傘を持っていくのを忘れないでね。)
- He took the documents to the client’s office. (彼はその書類を顧客のオフィスへ持っていった。)
これらの例文では、物が話し手や聞き手のいる場所から離れて、別の目的地へ移動していくニュアンスがありますよね。これがTakeの持つ「あちらへ」という方向感覚です。
Takeは「あっちへ持っていく!」という、自分や相手から物が離れていくイメージなんですね。
一目でわかる!BringとTakeの方向性の違い
BringとTakeの「方向性」の違いを、図と表で見てみましょう。視覚的に理解すると、より記憶に残りやすくなりますよ。
動詞 | 物の移動方向 | キーワード | 日本語のニュアンス |
---|---|---|---|
Bring | 話し手・聞き手の方へ | 接近、こちらへ、持ってくる、連れてくる | (話し手・聞き手の元へ)持ってくる、連れてくる |
Take | 話し手・聞き手から離れて別の場所へ | 離脱、あちらへ、持っていく、連れていく | (話し手・聞き手の元から離れた場所へ)持っていく、連れていく |
この図と表で、Bringが「こっちへ」、Takeが「あっちへ」という動きを基本としていることが、よりはっきりしたのではないでしょうか?この「方向性の違い」こそが、BringとTakeを使い分ける上で最も重要なポイントなんです!
具体的なシーンで徹底比較!BringとTakeの使い分け実践ドリル
BringとTakeの基本的な「方向性」がわかったところで、次はもっと具体的なシーンを想定して、どちらの動詞を使うべきかを見ていきましょう。実際に使いながら覚えるのが一番ですからね!
場所を基準にしたBringとTakeの選択
会話の中で、物がどこからどこへ移動するのか、その「場所」を基準に考えると、BringとTakeの選択がスムーズになります。
話し手のいる場所へ「持ってくる」ならBring
話し手、つまり「私」がいる場所へ何かが運ばれてくる場合は、Bringを使います。
- 例1: (あなたが家にいて、友達に電話で)
Can you bring some snacks when you come over to my place tonight?
(今夜うちに遊びに来るとき、お菓子をいくつか持ってきてくれる?)
→ お菓子が「あなたの家(話し手の場所)」へ来るのでBring。 - 例2: (あなたがオフィスにいて、同僚に)
Could you bring me that file on your desk?
(あなたの机の上にあるあのファイルを、私に持ってきてくれませんか?)
→ ファイルが「あなた(話し手)の元」へ来るのでBring。
聞き手のいる場所へ「持っていく」ならBring (場合による)
これは少し注意が必要なポイントです! 聞き手、つまり「あなた」がいる場所へ物を運ぶ場合、話し手もその場に向かう、あるいは聞き手にとって「こちらへ」の動きになる場合はBringを使うことがあります。話し手から見て「相手のところへ持っていく」のでTakeではないか?と思いがちですが、聞き手の視点に立つと「こちらへ持ってきてくれる」となるからです。
- 例1: (あなたが電話で、友達の家に遊びに行く約束をしている)
I’ll bring my new board game when I come to your house.
(君の家に行くとき、僕の新しいボードゲームを持っていくよ。)
→ ボードゲームが「友達の家(聞き手の場所)」へ、話し手と共に移動するのでBring。聞き手にとっては「持ってきてくれる」になります。 - 例2: (あなたがお店の店員で、お客さんに商品を渡す)
I’ll bring it to your table right away.
(すぐにお席までお持ちします。)
→ 商品がお客さん(聞き手)のテーブルへ運ばれるのでBring。
聞き手の場所へ「持っていく」場合、話し手が聞き手と合流する予定だったり、聞き手にとって「物が近づいてくる」という感覚が強かったりするとBringが使われます。話し手が聞き手とは別の場所へ物を運ぶならTakeです。ここは文脈が重要ですね!
それ以外の場所へ「持っていく」ならTake
話し手や聞き手のいる場所「ではない」第三の場所へ物を運ぶ場合は、基本的にTakeを使います。つまり、会話の中心から物が離れていくイメージです。
- 例1: (あなたが家で、子供に)
Don’t forget to take your homework to school tomorrow.
(明日、宿題を学校に持っていくのを忘れないでね。)
→ 宿題が「家(話し手・聞き手のいる場所)」から「学校(別の場所)」へ行くのでTake。 - 例2: (あなたが友達と話していて)
I need to take these books back to the library.
(これらの本を図書館に返却しに行かないといけないんだ。)
→ 本が「今いる場所」から「図書館(別の場所)」へ行くのでTake。 - 例3: (あなたが同僚とオフィスで話していて)
Could you take this package to the post office for me?
(この小包を郵便局へ持っていってくれませんか?)
→ 小包が「オフィス」から「郵便局(別の場所)」へ行くのでTake。
時間軸で考えるBringとTake (やや応用)
実は、BringとTakeは時間的な視点、特に「未来の予定」や「過去の出来事」を語る際にも、その方向性が影響することがあります。これは少し応用的な使い方ですが、知っておくと便利ですよ。
未来の予定に「持ってくる」Bring
未来の特定の時点やイベント(パーティー、会議など)に、何かを持ってくる・連れてくることを示す場合、そのイベントが話し手や聞き手にとって「これから訪れるもの」として意識されるため、Bringが使われることがあります。
- What should I bring to the potluck party next week?
(来週の持ち寄りパーティーに何を持っていけばいいかな?)
→ パーティーという未来のイベント(=話し手や聞き手も参加する場所)に物を持っていくのでBring。 - Please bring your ideas to the next meeting.
(次の会議にはあなたのアイデアを持ってきてください。)
→ 次の会議(=話し手や聞き手が集まる場)にアイデアを持ってくるのでBring。
この場合、未来のその時点では、その物が話し手や聞き手の「近く」に存在することになる、というニュアンスですね。
過去の出来事から「持っていった」Take
過去のある時点から、何かを別の場所へ持っていった、あるいは誰かを連れて行ったことを示す場合は、Takeが自然です。その行為が完了し、物は話し手や聞き手の元から離れた状態になっていることが多いからです。
- She took her children to the zoo yesterday.
(彼女は昨日、子供たちを動物園に連れて行った。)
→ 子供たちは「彼女の元から動物園へ」と移動したのでTake。 - I took some photos during my trip to Kyoto.
(京都旅行中に写真をいくつか撮りました(そして持ち帰りました)。)
→ この場合の「take photos」は「写真を撮る」というイディオムですが、「撮った写真を持って帰る」というニュアンスを含めば、物(写真)をその場から持ち去るイメージにもつながりますね。
間違いやすい!こんな時どっち?BringとTakeのQ&A
ここでは、特に学習者の方が混乱しやすい場面をピックアップして、Q&A形式で解説します!
Q1: 学校に教科書を「持っていく」は、Bring to school? Take to school?
A1: 基本的には Take to school です。
自宅(話し手のいる場所)から学校(別の場所)へ教科書を運ぶので、離れていく動きのTakeが適切です。
例: I always forget to take my math textbook to school. (いつも数学の教科書を学校に持っていくのを忘れるんだ。)
Q2: 友達の誕生日パーティーにプレゼントを「持っていく」のは?
A2: これは状況によりますが、多くの場合 Bring a present to the party です。
あなたがそのパーティーに参加し、プレゼントを「パーティー会場(聞き手や他の参加者がいる場所)」へ持っていくのであれば、Bringを使います。聞き手(友達)の視点から見れば「持ってきてくれる」になりますし、あなた自身もその場へ向かうからです。
例: I’m going to bring a nice present to Sarah’s birthday party. (サラの誕生日パーティーに素敵なプレゼントを持っていくつもりだ。)
もし、あなたがパーティーには行かず、誰かにプレゼントを預けて持っていってもらうなら、その誰かにとっては「Take a present to the party」となるでしょう。
Q3: 「傘を持っていきなさい」と子供に言うときは?
A3: Take your umbrella. が一般的です。
子供が家から外へ出ていく際に、傘を「家から離れた場所へ」持っていくのでTakeを使います。
例: It looks like rain. Take your umbrella with you. (雨が降りそうだね。傘を持っていきなさい。)
もし、あなたが外出先で、誰かに「私のところまで傘を持ってきて」と頼むなら、「Can you bring my umbrella here?」となりますね。
これらのQ&Aで、具体的な場面での使い分けが少しクリアになったでしょうか?常に「話し手・聞き手との位置関係」と「物の移動方向」を意識することが大切です!
もっとネイティブに近づく!BringとTakeの応用とイディオム
基本的な使い分けをマスターしたら、次はBringとTakeを使ったさらに自然な表現や、便利なイディオムにも挑戦してみましょう!これらを使いこなせると、あなたの英語はもっと生き生きとしてきますよ。
「連れて行く」人にも使えるBringとTake
BringとTakeは、物だけでなく、「人」を連れてきたり、連れて行ったりする場合にも使えます。この場合の使い分けも、やはり「方向性」がカギになります。
- Bring 人: 話し手や聞き手のいる場所へ人を連れてくる。
- 例: Can I bring my friend to your party? (君のパーティーに私の友達を連れて行ってもいい?) → 友達が「あなたのパーティー(聞き手の場所)」へ来る。
- 例: My parents are bringing my little sister with them. (両親が妹を連れてくるよ。) → 妹が「私たち(話し手・聞き手)のいる場所」へ来る。
- Take 人: 話し手や聞き手のいる場所から離れた別の場所へ人を連れていく。
- 例: I’ll take you to the airport tomorrow morning. (明日の朝、君を空港まで送っていくよ。) → あなたを「今いる場所から空港へ」連れていく。
- 例: She took her dog for a walk in the park. (彼女は犬を公園へ散歩に連れて行った。) → 犬を「家から公園へ」連れて行った。
人を対象にする場合も、物の時と同じように、「こちらへ来るのか(Bring)」「あちらへ行くのか(Take)」で判断すればOKです!
料理やお土産はBring?Take?シチュエーションで判断!
ホームパーティーや誰かの家を訪問するとき、料理やお土産を持っていくことはよくありますよね。この場合の動詞の選択も、状況によって変わってきます。
あなたがパーティーのゲストで、料理や飲み物、お土産を「主催者(聞き手)の家へ持っていく」場合:
- I’ll bring a bottle of wine to dinner. (夕食にワインを1本持っていきます。)
- What should I bring to the potluck? (持ち寄りパーティーに何を持っていけばいい?)
- I brought you a small gift from Hawaii. (ハワイからささやかなお土産を持ってきたよ。)
この場合、あなたは主催者の元へ向かい、物も一緒に「主催者の場所へ」と近づくので、Bring を使うのが自然です。
あなたが誰かの家を訪問した後、残り物を「自分の家へ持って帰る」場合:
- Thank you for the delicious meal! Can I take some of these cookies home? (美味しい食事をありがとう!このクッキーをいくつか家に持って帰ってもいいですか?)
この場合、あなたは「訪問先の家(話し手・聞き手が今いる場所)から自分の家(別の場所)へ」物を運ぶので、Take を使います。
パーティーのホストに「何か持ってきましょうか?」と尋ねるときは “Should I bring anything?” や “What can I bring?” が定番ですね!
覚えておきたいBring/Takeを使った頻出イディオム
BringとTakeは、たくさんのイディオム(慣用句)にも登場します。これらは文字通りの意味とは異なることが多いので、フレーズごと覚えてしまうのがおすすめです。ここでは、日常会話やビジネスシーンでも役立つものをいくつか紹介しますね。
Bringを使った主なイディオム
- Bring about ~: ~を引き起こす、もたらす
例: The new policy brought about significant changes. (新しい方針は大きな変化をもたらした。) - Bring up ~: (話題など)を持ち出す、(子供)を育てる
例: Don’t bring up that topic again. (その話題をまた持ち出さないで。)
例: She was brought up by her grandparents. (彼女は祖父母に育てられた。) - Bring back ~: ~を思い出させる、~を持ち帰る
例: This song brings back happy memories. (この歌は楽しい思い出を思い出させてくれる。)
例: Can you bring back some souvenirs? (お土産をいくつか買ってきてくれる?) - Bring down ~: ~を倒す、(価格など)を下げる
例: The scandal could bring down the government. (そのスキャンダルは政府を倒しかねない。)
例: We need to bring down the cost. (コストを下げる必要がある。) - Bring in ~: ~を導入する、(利益など)をもたらす
例: The company decided to bring in new technology. (会社は新しい技術を導入することを決定した。)
Takeを使った主なイディオム
- Take place: (催しなどが)行われる、起こる
例: The meeting will take place next Monday. (会議は来週の月曜日に行われます。) - Take part in ~: ~に参加する
例: Are you going to take part in the marathon? (あなたはマラソンに参加しますか?) - Take care of ~: ~の世話をする、~を引き受ける、処理する
例: Could you take care of my dog while I’m away? (留守中、私の犬の世話をしてもらえますか?) - Take off: 離陸する、(服など)を脱ぐ、急に人気が出る
例: The plane took off on time. (飛行機は定刻に離陸した。)
例: Please take off your shoes here. (ここで靴を脱いでください。) - Take over ~: ~を引き継ぐ、~を乗っ取る
例: She will take over his duties next month. (彼女は来月、彼の職務を引き継ぐ予定だ。)
イディオムは、最初は難しく感じるかもしれませんが、一つ一つ例文と一緒に声に出して練習すると、自然と身についてきますよ。映画やドラマで使われているのを見つけるのも楽しいです!
まとめ:BringとTakeの使い分け完全マスターへの道
さて、今回はBringとTakeの使い分けについて、その核心である「方向性」を中心に、具体的なシーンでの使い方や応用表現、イディオムまで詳しく見てきました。最後に、今日学んだ大切なポイントをまとめて復習しましょう!
- BringとTakeの最大のカギは「方向性」!
- Bring: 話し手・聞き手の「方へ」物が移動する(接近)。日本語の「持ってくる」「連れてくる」に近い。
- Take: 話し手・聞き手「から離れて」別の場所へ物が移動する(離脱)。日本語の「持っていく」「連れていく」に近い。
- 場所を基準に選ぶ:
- 話し手の場所へ持ってくる → Bring
- 聞き手の場所へ持っていく (話し手も行く、聞き手にとって接近) → Bring
- それ以外の場所へ持っていく → Take
- 時間軸でのヒント (応用):
- 未来の予定 (話し手・聞き手が関わる場所) へ持ってくる → Bring
- 過去に別の場所へ持っていった → Take
- 人も対象になる:
- 人を話し手・聞き手の元へ連れてくる → Bring
- 人を別の場所へ連れていく → Take
- 料理やお土産の場面:
- 主催者の家へ持っていく (ゲストとして) → Bring
- 訪問先から自分の家へ持ち帰る → Take
- 頻出イディオムも覚えよう:
- Bring about, Bring up, Bring back など。
- Take place, Take part in, Take care of など。
BringとTakeの使い分けは、慣れるまでは少し意識が必要かもしれませんが、常に「誰の視点から見て、物はどっちへ動いているのかな?」と考える癖をつけると、だんだん感覚的に判断できるようになります。間違えても大丈夫!たくさん使って、たくさん経験することで、ネイティブのような自然な使い分けが身についていきますよ。今回の記事が、皆さんの英語学習の助けになれば、これ以上嬉しいことはありません。これからも応援しています!
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