皆さん、こんにちは! 英語の助動詞「will」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか? きっと多くの方が「未来のことを表すんでしょ?」って思いますよね。確かに、willは未来を表す代表的な助動詞です。でも、それだけだと思ったらもったいない! 実はwillには、未来の予測以外にも、「~するつもり!」という強い意志や、「きっと~だろう」という推量、「どうしても~するものだ」という習性、さらには丁寧な依頼まで、本当にたくさんの意味と使い方があるんですよ。
この記事では、そんな奥が深~い助動詞willの様々な用法を、英語学習を始めたばかりの方や、中学・高校・大学で英語を学んでいる方、そしてTOEICのスコアアップを目指している方にも「なるほど!」と思っていただけるように、一つひとつ丁寧に解説していきます。たくさんの例文と一緒に、willの持つ色々な顔を知って、皆さんの英語表現をもっと豊かにするお手伝いができたら嬉しいです!

willって未来だけじゃないんですね! どんな使い方があるのか楽しみです!
willの基本的な意味:未来の予測と現在の意志
まずは、皆さんが一番よく知っているwillの基本的な使い方からおさらいしましょう。willの基本は、大きく分けて「未来の予測」と「主語の意志」の2つです。
単純未来:自然な成り行きとしての未来予測
これは、「(これから)~だろう」「~するだろう」と、未来に起こるであろう出来事を客観的に予測する使い方です。特別な根拠があるわけではなく、自然な成り行きとしてそうなるだろう、と考える時に使われます。
例文を見てみましょう。
- It will rain tomorrow.
(明日は雨が降るだろう。) - The sun will rise in the east tomorrow morning as always.
(明日の朝も、太陽はいつものように東から昇るだろう。) - He will be 20 years old next month.
(彼は来月20歳になる。) - She will probably pass the exam.
(彼女はおそらく試験に合格するだろう。)
天気予報や自然現象、年齢など、人の意志とは関係なく起こることや、現時点での単純な予測を表すのがこの用法です。「単純未来」と呼ばれることもありますね。
未来を表す表現としては `be going to` もよく使われますよね。will と `be going to` の違い、気になりませんか?
すごく簡単に言うと、will はその場で決めた未来の行動や、根拠の薄い予測に使われることが多いのに対して、`be going to` は事前に計画していたことや、何か明確な根拠があって「~しそうだ」と予測する場合によく使われます。
例:
A: The phone is ringing! (電話が鳴ってる!)
B: OK, I‘ll get it. (わかった、私が出るよ。)→ その場の判断
Look at those dark clouds! It‘s going to rain soon. (見て、あの黒い雲!もうすぐ雨が降りそうだ。)→ 根拠のある予測
ただ、実際には明確に区別できない場面も多いですし、特に単純な未来予測の場合は、どちらを使ってもOKなことも多いんですよ。
意志未来:主語の「~するつもりだ」という意志
willのもう一つの基本的な意味は、主語の「~するつもりだ!」「~しよう!」という強い意志を表すことです。「意志未来」とも呼ばれます。特に、主語が一人称(I, we)の場合に、この意味合いが強くなります。
例文です。
- I will definitely achieve my goal!
(私は絶対に目標を達成するぞ!) - We will overcome this difficulty together.
(私たちはこの困難を一緒に乗り越えよう。) - “Someone needs to clean this room.” “Okay, I will do it.”
(「誰かこの部屋を掃除する必要があるね。」「わかった、私がやるよ。」)← その場で決めた意志 - I will not give up on my dream.
(私は夢を諦めないぞ。) ※否定形 `will not` = `won’t`
これらのwillは、単なる未来の予測ではなく、「そうするんだ!」という話し手の強い気持ちが込められていますよね。
主語が二人称(you)や三人称(he, she, they, it など)の場合、基本的には「単純未来(予測)」の意味になることが多いですが、文脈によっては意志を表すこともあります。例えば、親が子供に「You will finish your homework before watching TV!(テレビを見る前に宿題を終わらせなさい!)」と言う場合、これは親の強い意志(子供に対する要求)を表しています。
用法 | 意味 | 主語 | 例文 |
---|---|---|---|
単純未来 | 未来の予測(~だろう) | すべての人称 | It will be sunny tomorrow. (明日は晴れるだろう) |
意志未来 | 主語の意志(~するつもりだ) | 主に一人称 (I, we) (文脈により二人称・三人称も) | I will study English harder. (もっと一生懸命英語を勉強するぞ) |
willの短縮形 ‘ll と否定形 won’t
会話やインフォーマルな文章では、willはよく短縮形 `’ll`(アポストロフィ エルエル)が使われます。主語とくっついて、`I’ll` (I will), `you’ll` (you will), `he’ll` (he will), `she’ll` (she will), `it’ll` (it will), `we’ll` (we will), `they’ll` (they will) のようになります。
- I’ll call you back later. (後でかけ直すね。)
- He’ll probably be late. (彼はおそらく遅刻するだろう。)
否定形は `will not` ですが、これも短縮されて `won’t`(ウォウント)となるのが一般的です。`willn’t` にはならないので注意してくださいね!
- I won’t forget your kindness. (あなたの親切は忘れません。)
- It won’t be easy, but let’s try. (簡単ではないだろうけど、やってみよう。)
発音も少し特徴的なので、しっかり覚えておきましょう!

‘ll とか won’t はよく見るけど、will の意志を表す使い方って、意識してなかったかも! I will do it! って力強い感じなんですね!
意外と知らない?willの持つ推量・習性・依頼の用法
さて、ここからは「未来」や「意志」といった基本的な意味から少し離れて、willが持つ他の興味深い用法を見ていきましょう。「え、willにそんな意味もあったの?」と驚くかもしれませんよ!
現在の推量:「きっと~だろう」という確信度の高い推量
willは、未来のことだけでなく、現在の事柄について「きっと~だろう」「~のはずだ」と推量するためにも使われます。この場合のwillは、かなり確信度が高い推量を表します。根拠はなくても、「常識的に考えてそうだろう」「普通はそうなるはずだ」というニュアンスです。
例文を見てみましょう。
- (Knock, knock) That will be the delivery person.
((コンコン)きっと配達の人だろう。) - He left an hour ago, so he will be home by now.
(彼は1時間前に出たから、今頃はもう家に着いているだろう。) - “Where is my key?” “It will be in your bag, as usual.”
(「私の鍵はどこ?」「いつものように、バッグの中にあるでしょ。」) - This will be the book you’re looking for.
(これが君が探している本だろう。)
これらのwillは、未来を予測しているのではなく、「現在の状況はきっとこうなっているはずだ」と推測しているんですね。
「推量」というと、`must`(~に違いない)や `may`(~かもしれない)、`should`(~のはずだ)など、他の助動詞も思い浮かびますよね。willの推量は、`must` ほど断定的ではないけれど、`may` よりは確信度が高い、という位置づけです。`should` は「当然そうあるべきだ」という期待感を含むことが多いのに対し、willはもう少し客観的な推量という違いがあります。文脈によって使い分けが必要です。
現在の習性・習慣:「(どうしても)~するものだ」
willには、「(主語は本来そういう性質なので)~するものだ」「(どうしても)~しがちだ」という、現在の習性や習慣、あるいは物事の性質を表す用法もあります。これはちょっと面白い使い方ですよね。
有名なことわざにも使われています。
- Accidents will happen.
(事故は(起こるべくして)起こるものだ。→ 避けられないものだ) - Boys will be boys.
(男の子は(やんちゃをするもので)男の子だ。→ 男の子らしさは仕方ない)
人だけでなく、モノの性質を表すこともできます。
- Oil will float on water.
(油は水に浮くものだ。) - A magnet will attract iron.
(磁石は鉄を引きつけるものだ。) - Some dogs will bark at strangers.
(見知らぬ人に吠える犬もいるものだ。)
この用法のwillは、現在の事実として「そういう傾向がある」「そういう性質を持っている」ということを示しています。日本語の「~は~するものだ」という表現に近い感覚ですね。
丁寧な依頼:Will you…? の使い方
Willは、相手に何かをお願いする時にも使われます。「Will you…?」の形で、「~してくれませんか?」という依頼の表現になります。
- Will you close the door, please?
(ドアを閉めてくれませんか?) - Will you pass me the salt?
(塩を取ってくれませんか?) - Will you wait here for a moment?
(ここで少し待っていてくれませんか?)
これは比較的カジュアルな依頼の仕方ですが、please をつけると丁寧さが増します。命令形(Close the door.)よりも柔らかい響きになりますね。
もっと丁寧に依頼したい場合は、willの過去形である `Would you…?` を使うのが一般的です。`Would you close the door, please?` の方が、`Will you…?` よりも丁寧で控えめな印象になります。相手との関係性や状況に合わせて使い分けると良いでしょう。
強い拒絶を表す won’t
否定形の `won’t` (will not) には、「どうしても~しようとしない」という強い拒絶の意味を表す特別な使い方があります。特に、主語が無生物(モノ)の場合によく使われ、まるでモノに意志があるかのように表現するのが特徴です。
例文を見てみましょう。
- This door won’t open.
(このドアがどうしても開かないんだ。) - My computer won’t start.
(私のコンピューターがどうしても起動しない。) - The key won’t turn in the lock.
(鍵がどうしても錠の中で回らない。) - He listened, but he won’t change his mind.
(彼は話を聞いたが、どうしても考えを変えようとしない。)← 主語が人の場合も「頑固さ」を強調
「~できない (can’t)」というよりも、「まるで意志を持って拒否しているようだ」というニュアンスが含まれます。困っている状況を伝えるのに便利な表現ですね。

へぇ~! willに習性や拒絶の意味もあるなんて面白いですね! The car won’t start. って、車が「イヤだ!」って言ってるみたい(笑)
応用編:その他のwillの用法と注意点
最後に、もう少し応用的なwillの使い方と、注意しておきたいルールについて触れておきましょう。少し難しく感じるかもしれませんが、知っておくとより正確な英語を使えるようになりますよ。
時・条件を表す副詞節の中ではwillを使わない原則
これは非常に重要なルールです。when(~する時)、if(もし~なら)、as soon as(~するとすぐに)、before(~する前に)、after(~した後で)、until(~するまで)などが導く「時」や「条件」を表す副詞節の中では、未来のことでもwillを使わず、現在形を使うというのが原則です。
- If it rains tomorrow, I will stay home.
(もし明日雨が降るなら、私は家にいます。)
× If it will rain tomorrow… は間違い! - I will call you when I arrive at the station.
(駅に着いたら電話します。)
× … when I will arrive… は間違い! - Please finish your homework before you watch TV.
(テレビを見る前に宿題を終わらせてください。)
× … before you will watch… は間違い!
主節(コンマの後ろの部分や、when節などの前の部分)では未来のことなのでwillを使いますが、従属節である副詞節の中では現在形を使う、と覚えておきましょう。
例外もあるので注意が必要です!
1. 名詞節の場合: when や if が「いつ~するか」「~かどうか」という意味の名詞節を導く場合は、未来を表すwillを使うことができます。
・I don’t know when he will come. (彼がいつ来るか分かりません。)
・I wonder if it will rain tomorrow. (明日は雨が降るかどうかなぁ。)
2. 意志を表す場合: if節の中で「~する意志があるなら」という意味合いを強調したい場合、willを使うことがあります。
・If you will help me, I can finish this quickly. (もしあなたが手伝ってくれるなら、これを早く終えられます。)
3. 依頼の Will you…? の中のif節:
・I’ll be grateful if you will come to the party. (パーティーに来てくださるなら、ありがたいです。)
原則は「副詞節ではwillを使わない」ですが、これらの例外も頭の片隅に入れておくと良いでしょう。
Shall と will の使い分け(特に一人称)
昔の英語では、一人称(I, we)の単純未来には shall、二人称・三人称には will を使う、というルールがありました。また、意志を表す場合は逆で、一人称に will、二人称・三人称に shall を使う、とされていました。
しかし、現代の英語(特にアメリカ英語)では、単純未来・意志未来ともに、すべての人称で will を使うのが一般的になっています。Shall は少し古風な、あるいはフォーマルな響きを持つようになっています。
現在、shall がよく使われるのは、主に以下の2つのパターンです。
- 提案・申し出: 「Shall I…?(~しましょうか?)」「Shall we…?(~しませんか?)」
- Shall I open the window? (窓を開けましょうか?)
- Shall we dance? (踊りませんか?)
- 法律・規則などでの義務: (非常にフォーマル)
- The Tenant shall pay the rent on the first day of each month. (借家人は毎月1日に家賃を支払わなければならない。)
日常会話では、未来や意志を表す際には、基本的に will を使うと考えておけば大丈夫です。
would との違い(過去の意志・習慣、仮定法など)
will の過去形は would です。would も will と同様に非常に多様な意味を持つ助動詞で、以下のような場面で使われます。
- 過去の意志・拒絶: He wouldn’t listen to my advice. (彼はどうしても私のアドバイスを聞こうとしなかった。)
- 過去の習慣・習性: When I was a child, I would often play in the park. (子供の頃、よく公園で遊んだものだ。)
- 丁寧な依頼・提案: Would you mind closing the window? (窓を閉めていただけますでしょうか?)
- 現在の推量(willより控えめ): That would be Mr. Smith. (おそらくスミスさんでしょう。)
- 仮定法: If I were rich, I would travel the world. (もしお金持ちなら、世界を旅するだろうに。)
would の用法は非常に幅広いため、別の記事で詳しく解説したいと思いますが、will との関係で言うと、「過去」や「丁寧さ(距離感)」、「仮定」といったニュアンスが加わるのが would だとイメージしておくと良いでしょう。

時制の一致とか、副詞節のルールとか、ちょっと難しいですね…。でも、例外もあるって知れてよかったです! would も奥が深そう…。
まとめ
今回は、助動詞「will」が持つ様々な意味と用法について、基本的なところから少し応用的な内容まで、詳しく見てきました。「未来を表すだけじゃないんだ!」ということが、しっかり伝わったでしょうか?
最後に、willの主な働きをもう一度おさらいしましょう。
- 未来の予測(単純未来):自然な成り行きとして未来に起こるであろうことを予測する。「明日は雨だろう (It will rain tomorrow.)」
- 主語の意志(意志未来):主語の「~するつもりだ」という強い意志を表す(特に一人称)。「私がやります (I will do it.)」
- 現在の推量:「きっと~だろう」という確信度の高い現在の推量。「きっと配達の人だろう (That will be the delivery person.)」
- 現在の習性・習慣:「~するものだ」「~しがちだ」という性質や傾向を表す。「事故は起こるものだ (Accidents will happen.)」
- 丁寧な依頼:「Will you…?」の形で「~してくれませんか?」と相手にお願いする。「ドアを閉めてくれませんか? (Will you close the door?)」
- 強い拒絶(won’t):「どうしても~しようとしない」という拒絶を表す(特に無生物主語)。「このドアがどうしても開かない (This door won’t open.)」
willは本当に色々な場面で活躍する、とても便利な助動詞です。それぞれの意味のニュアンスを理解して、文脈に合わせて使い分けられるようになると、皆さんの英語はもっと自然で、表現豊かなものになるはずです。
難しく考えすぎず、まずは基本的な「未来」と「意志」のイメージをしっかり持ちながら、他の用法にも少しずつ慣れていってくださいね。例文を声に出して読んでみるのも、感覚を掴むのにとても効果的ですよ!
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