英語の単語って、形が似ていると意味まで似ているように感じて、ついつい混同しちゃうことってありませんか?特に「remember」と「remind」なんて、アルファベットの並びも似ているし、どっちも「思い出す」系の意味でしょ?なんて思っていたら、実は全然違う使われ方をする単語なんです!「あれ、この場合どっちを使えばいいんだっけ…?」と手が止まってしまった経験、英語学習者さんなら一度はあるかもしれませんね。
でも大丈夫!この二つの単語は、意味も文の形もはっきりとした違いがあるんです。この記事では、そんな「remember」と「remind」がそれぞれどんな意味で、どんな時に使われるのか、そしてネイティブスピーカーはどんな感覚で使い分けているのかを、たくさんの例文と一緒に、とことん分かりやすく解説していきます。この記事を読み終わる頃には、あなたはもう「remember」と「remind」の違いに迷うことなく、自信を持って使い分けられるようになっているはずですよ!

「remember」と「remind」、確かにごっちゃになりがちですよね…!
「remember」と「remind」の基本的な意味と決定的な違い
まず最初に、「remember」と「remind」がそれぞれどんな意味を持っているのか、そして何が決定的に違うのか、という核心部分から見ていきましょう。この基本をしっかり押さえることが、使い分けマスターへの一番の近道です!
「remember」は「自分が思い出す」:記憶を呼び起こす能動的な行為
「remember」という単語の基本的な意味は、「(自分が主語となって)思い出す」「覚えている」「記憶している」です。自分の頭の中にある過去の記憶や情報を、自分自身の力で呼び起こす、というイメージですね。誰かに何かをしてもらうのではなく、あくまで自分が主体となって記憶に関連する行動をするのがポイントです。
「remember」は、主に2つの使い方があります。
- remember + 名詞 / 動名詞 (-ing): 「~を覚えている」「~したことを覚えている」
過去の出来事や経験、情報などを記憶している状態を表します。 - remember + to不定詞 (to do): 「~することを覚えている(忘れずに~する)」
未来に行うべきことや、義務などを忘れずに記憶している状態、または忘れずに行うことを表します。
具体的な例文を見てみましょう。
- I remember his name. (私は彼の名前を覚えています。) ← 彼の名前という情報を記憶している
- She remembers visiting Paris when she was a child. (彼女は子供の頃にパリを訪れたことを覚えています。) ← 過去にパリを訪れたという経験を記憶している
- Do you remember what happened yesterday? (昨日何が起こったか覚えていますか?) ← 昨日の出来事を記憶しているか
- Please remember to buy milk on your way home. (帰り道に牛乳を買うのを覚えておいてね(忘れずに買ってね)。) ← 未来に牛乳を買うという行動を記憶しておく
- I must remember to call my mother tonight. (今夜、母に電話するのを覚えていなければならない(忘れずに電話しなければ)。) ← 未来の行動を記憶しておく
このように、「remember」の主語は常に「記憶している人」自身です。誰かに何かを「させる」という意味合いは全く含まれません。
「remind」は「誰かに思い出させる」:他者に働きかける使役的な行為
一方、「remind」という単語の基本的な意味は、「(誰かに)思い出させる」「気づかせる」「念を押す」です。「remember」が自分の記憶に関する動詞だったのに対し、「remind」は他の人(または自分自身に対して間接的に)働きかけて、何かを思い出させたり、気づかせたりする、という使役的なニュアンスが強い動詞です。「remind」の主語は、「思い出させる」原因となる人や物事になります。
「remind」は、主に3つの使い方があります。そして、必ず「誰に」思い出させるのか、という「人」を表す目的語が必要になるのが大きな特徴です。
- remind + 人 + of + 物事: 「(人)に(物事)を思い出させる、連想させる」
ある人や物が、別の人にある特定の記憶や感情、あるいは似ている何かを呼び起こさせる場合に使います。 - remind + 人 + that節 (that S V …): 「(人)に(~ということ)を思い出させる、気づかせる」
人に、ある事実や予定、情報などを改めて気づかせたり、思い出させたりする場合に使います。 - remind + 人 + to不定詞 (to do): 「(人)に(~すること)を思い出させる(忘れずに~するよう促す)」
人に、これからすべきことや忘れてはいけない行動を、念のために伝えたり、促したりする場合に使います。
具体的な例文を見てみましょう。
- This song reminds me of my high school days. (この歌は私に高校時代を思い出させます。) ← この歌が、私に高校時代を連想させる
- Her smile reminds me of her mother. (彼女の笑顔は私に彼女の母親を思い出させます。) ← 彼女の笑顔が、私に母親を連想させる
- Could you remind me that I have a meeting at 3 PM? (午後3時に会議があることを私に思い出させてくれませんか?) ← あなたが、私に会議のことを気づかせる
- The manager reminded the staff that the deadline was approaching. (マネージャーはスタッフに、締め切りが近づいていることを気づかせた。) ← マネージャーが、スタッフに締め切りを気づかせる
- Please remind him to bring the documents. (彼に書類を持ってくるよう思い出させてください(念を押してください)。) ← あなたが、彼に書類持参を促す
- My alarm reminds me to wake up every morning. (私のアラームは毎朝私に起きることを思い出させます。) ← アラームが、私に起きることを促す
「remind」は、このように「主語が、人に、何かを思い出させる/気づかせる」という構造を取ります。主語が「人」であることもあれば、「物事」(歌、笑顔、アラームなど)であることもあります。そして、必ず「誰に」の部分が入るのがポイントです。
表でスッキリ比較!「remember」と「remind」の違いが一目瞭然
ここまで「remember」と「remind」それぞれの基本的な意味と使い方を見てきましたが、ここで両者の違いを表にまとめて整理してみましょう。こうして並べてみると、その違いがよりクリアになるはずです。
項目 | remember | remind |
---|---|---|
主な意味 | (自分が)思い出す、覚えている | (人に)思い出させる、気づかせる |
誰の行動か | 主語自身の記憶に関する行動 | 主語が他人(または自分自身)に働きかける行動 |
ニュアンス | 能動的(自発的に記憶する) | 使役的(他者に記憶を促す) |
目的語の基本形 | remember + 内容 (名詞, 動名詞, to不定詞, that節, wh節) | remind + 人 + 内容 (of 物事, that節, to不定詞) |
「人」の扱い | 主語が「記憶する人」 | 目的語として「思い出させられる人」が必須 |
例文 (彼の名前) | I remember his name. (私は彼の名前を覚えている。) | Please remind me of his name. (私に彼の名前を思い出させてください。) |
例文 (会議のこと) | I must remember the meeting. (私は会議のことを覚えていなければならない。) | He reminded me of the meeting. He reminded me that we have a meeting. (彼は私に会議のことを思い出させた。) |
この表からもわかるように、「remember」と「remind」の最も大きな違いは、「誰が記憶に関する行動をするのか」という点と、「文の構造(特に目的語の取り方)」です。「remember」は主語自身が記憶すること、「remind」は主語が「人」に働きかけて思い出させること。そして、「remind」は「remind 人 …」という形を取るのが基本です。この2点をしっかり押さえておけば、使い分けに迷うことは格段に減るはずですよ!
日本語ではどちらも「思い出す」という言葉で表現できてしまうことがあるので、英語にするときに混乱しやすいんですよね。でも、英語では主語と目的語の関係が全く違う、と理解するのが大切です。

なるほど!「remind」には必ず「誰に」っていうのが入るんですね!これは大きな違い!
シーン別!「remember」と「remind」の具体的な使い方をマスターしよう
「remember」と「remind」の基本的な意味と、その決定的な違いがわかったところで、次はもっと具体的に、どんな場面でどちらの単語が使われるのか、ネイティブスピーカーの感覚に近づけるように見ていきましょう。具体的なシチュエーションを思い浮かべながら読むと、より理解が深まりますよ!
過去の出来事や情報を「思い出す」「覚えている」なら「remember」
自分の頭の中にある、過去の出来事、経験、学んだ情報などを「思い出す」または「覚えている」と言いたいときは、「remember」を使います。主語は常に「記憶している人」です。
この場合、「remember」の後ろには、思い出したり覚えていたりする「内容」が名詞、動名詞 (-ing形)、that節、wh節などの形で続きます。
- I still remember my first day of elementary school clearly. (私は小学校の初日のことを今でもはっきりと覚えています。) ← 過去の特定の出来事
- Do you remember meeting Mr. Tanaka at the conference last year? (去年、会議で田中さんに会ったことを覚えていますか?) ← 過去にした行為 (meeting)
- She couldn’t remember where she put her keys. (彼女はどこに鍵を置いたか思い出せなかった。) ← 過去の行動や場所 (where she put her keys)
- I remember that he was wearing a blue shirt. (彼が青いシャツを着ていたことを覚えています。) ← 過去の状況 (that he was wearing…)
- He suddenly remembered her phone number. (彼は突然彼女の電話番号を思い出した。) ← 忘れていた情報を思い出した
過去の「~したこと」を覚えている、と言う場合は「remember + 動名詞 (-ing)」の形になります。「remember to do」と混同しないように注意しましょう。これは次の項目で説明しますね。
未来の予定ややるべきことを「覚えておく(忘れずに~する)」なら「remember to do」
未来に何かをする予定がある、あるいは何かをしなければならない、といった場合に、「そのことを覚えておく」「忘れずに~する」という意味で「remember」を使うことがあります。このときは、「remember + to不定詞 (to do)」の形になります。
ここでの「remember」は、単に記憶しているだけでなく、「忘れずに行動に移す」というニュアンスが含まれます。
- Please remember to lock the door when you leave. (出かけるときはドアに鍵をかけるのを覚えておいてください(忘れずに鍵をかけてください)。)
- I must remember to send that email by tomorrow morning. (明日の朝までにあのメールを送るのを覚えていなければならない(忘れずに送らなければ)。)
- Did you remember to buy bread? (パンを買うのを覚えていましたか(忘れずに買いましたか)?)
- He always remembers to bring a gift when he visits. (彼は訪問するとき、いつも忘れずにお土産を持ってきます。)
この「remember to do」は、未来の行動に対する心構えや注意喚起として非常によく使われる表現です。「Don’t forget to do… (~するのを忘れないで)」と近い意味合いになりますね。
「remember -ing(~したことを覚えている)」と「remember to do(~することを覚えている/忘れずに~する)」は、意味が大きく異なるので、しっかり区別して使いましょう! -ingは過去、to doは未来、と覚えるといいですよ。
誰かに何かを「思い出させる」「連想させる」なら「remind 人 of 物事 / that節」
誰かに対して、過去の出来事や情報、あるいは何かに似ているものを「思い出させる」「気づかせる」「連想させる」と言いたいときは、「remind」を使います。この場合、主語は「思い出させる原因となる人や物事」になります。
「remind + 人 + of + 物事」の形は、ある人や物が、別の人に何か特定の記憶や感情、あるいは似ている人や物を連想させるときによく使われます。「of」の後には名詞や動名詞が来ます。
- This old photograph reminds me of my grandmother. (この古い写真は私におばあちゃんのことを思い出させます。) ← 写真が、私に、おばあちゃんを
- His way of talking reminds her of her father. (彼の話し方は彼女に彼女の父親を思い出させます。) ← 彼の話し方が、彼女に、父親を
- The smell of cinnamon reminds me of Christmas. (シナモンの香りは私にクリスマスを思い出させます。) ← シナモンの香りが、私に、クリスマスを
「remind + 人 + that節 (that S V …)」の形は、人に何か特定の事実や情報、予定などを改めて気づかせたり、思い出させたりするときに使います。
- Could you remind me that the report is due on Friday? (報告書の締め切りが金曜日だということを私に思い出させてくれませんか?) ← あなたが、私に、報告書の締め切り日を
- The notice reminded students that the library would be closed next week. (その掲示は学生たちに来週図書館が閉館することを気づかせた。) ← 掲示が、学生たちに、閉館の事実を
- He reminded her that they had a dinner reservation at 7 PM. (彼は彼女に午後7時に夕食の予約があることを思い出させた。) ← 彼が、彼女に、予約の時間を
「remind 人 of 物事」は「AがBを連想させる」というニュアンスが強く、「remind 人 that節」は「AがBという事実を気づかせる」という情報伝達のニュアンスが強いと言えるでしょう。
誰かに何かをするよう「念を押す」「気づかせる」なら「remind 人 to do」
誰かに対して、これからすべきことや忘れてはいけない行動について、「忘れずに~するように言う」「念のために気づかせる」「促す」という意味で「remind」を使う場合は、「remind + 人 + to不定詞 (to do)」の形になります。
これは、相手が忘れないように、あるいは確実にその行動を取るように、親切心から、あるいは指示として伝える場合に使われます。
- Please remind John to call Mr. Smith. (ジョンにスミスさんに電話するように伝えてください(念を押してください)。) ← あなたが、ジョンに、電話することを促す
- My mother always reminds me to wear a coat when it’s cold. (寒いときは母がいつもコートを着るように私に言います(気づかせます)。) ← 母が、私に、コート着用を促す
- The teacher reminded the students to study for the exam. (先生は生徒たちに試験勉強をするよう念を押した。) ← 先生が、生徒たちに、勉強を促す
- Can you remind me to pick up the dry cleaning on my way home? (帰り道にクリーニングを受け取るのを私に思い出させてくれる?) ← あなたが、私に、クリーニング受け取りを促す
この「remind 人 to do」は、相手のうっかり忘れを防いだり、確実に何かをしてもらいたいときに非常に便利な表現です。「remember to do」が自分自身で「忘れずに~する」のに対し、「remind 人 to do」は他人に「忘れずに~するよう促す」という違いがあります。
「remember」と「remind」の混同しやすいポイントと回避策
「私に思い出させて」って英語で言いたいとき、どっちを使えばいいんですか?
これは非常によくある質問で、まさに「remember」と「remind」の使い分けが試される場面ですね!
もし「(私が忘れないように)私に思い出させてね」と誰かにお願いしたいのであれば、それは「誰かに思い出させる」行為を依頼しているので、正解は 「Remind me.」 です。例えば、「Remind me to buy milk. (牛乳を買うのを私に思い出させてね。)」のように使います。
ここで「Remember me to buy milk.」と言ってしまうと、文法的に不自然ですし、意味も通じません。「Remember me.」だけだと「私のことを覚えていてね」という意味になってしまいます(これは後ほど詳しく説明します)。
混同を避けるための最大のポイントは、常に「誰が」行動の主体なのか、そして「誰に」働きかけているのかを意識することです。
- 自分が何かを思い出す・覚えている → remember (主語は自分)
- 誰かが誰かに何かを思い出させる・気づかせる → remind (主語は思い出させる原因、目的語に思い出させられる人)
この基本構造を頭に入れておけば、迷うことは少なくなるはずです。特に「remind」は「remind 人 …」の形が鉄則だと覚えておきましょう!

「Remind me!」ってこうやって使うんですね!すっきりしました!
さらに深く知る!「remember」と「remind」の応用と関連表現
「remember」と「remind」の基本的な使い分け方はもうバッチリですね!ここからは、もう少し深く掘り下げて、それぞれの動詞が持つ細かいニュアンスの違いや、便利な関連表現、そして日本人が特に間違えやすいフレーズについて詳しく見ていきましょう。ここまで理解できれば、あなたはもう「remember」と「remind」の達人です!
「remember -ing」と「remember to do」のニュアンスの違いを再確認
先ほども少し触れましたが、「remember」の後ろに動名詞(-ing形)が来るか、to不定詞 (to do) が来るかで意味が大きく変わります。これは非常に重要なポイントなので、もう一度しっかり確認しておきましょう。
- remember + 動名詞 (-ing): 過去に「~したこと」を覚えている
実際に過去に行った行為や経験した出来事を記憶している、という場合に用います。焦点は過去の事実です。
例: I remember meeting him somewhere before. (以前どこかで彼に会ったことを覚えています。) ← 過去に会ったという事実の記憶
例: She clearly remembered locking the door. (彼女はドアに鍵をかけたことをはっきりと覚えていた。) ← 過去に鍵をかけたという行為の記憶 - remember + to不定詞 (to do): 未来に「~すること」を覚えている(忘れずに~する)
これから行うべきこと、または行う予定のことを忘れずに記憶している、あるいは忘れずに行動に移す、という場合に用います。焦点は未来の行動や義務です。
例: Please remember to turn off the lights when you leave. (出かけるときは電気を消すのを覚えておいてください(忘れずに消してください)。) ← 未来に電気を消すという行動
例: He didn’t remember to bring his textbook. (彼は教科書を持ってくるのを覚えていなかった(持ってくるのを忘れた)。) ← 未来に持ってくるべきだった行動
この二つの使い分けは、TOEICなどの英語の試験でも頻出するポイントです。「-ingは過去、to doは未来」とシンプルに覚えておくと、混同しにくくなりますよ。
「forget -ing (~したことを忘れる)」と「forget to do (~するのを忘れる)」も同様の使い分けがあるので、セットで覚えておくと便利です。
「remind 人 of 物事」の「of」が持つイメージ
「remind 人 of 物事」という表現で使われる前置詞「of」には、どんなイメージがあるのでしょうか? この「of」は、「~に属する」「~に関連する」といった結びつきを表すのが基本的な役割です。
「A reminds me of B」という文では、「A(主語)が、私(me)の心の中から、B(物事)という記憶や連想を呼び起こす」というニュアンスがあります。つまり、Bは私の中に元々ある(あるいは関連付けられる)記憶の一部であり、Aがそれを刺激して表面化させる、という感じです。
「of」の後ろに来る「物事」は、具体的な人、場所、出来事、感情など、さまざまな名詞(または動名詞)になります。
- That song always reminds me of our trip to Italy. (あの歌はいつも私にイタリア旅行を思い出させます。) ← あの歌が、私の記憶の中の「イタリア旅行」を呼び起こす
- You remind me of my younger sister. (あなたは私の妹に似ているね。) ← あなたの姿や雰囲気が、私の記憶の中の「妹」を連想させる
- The taste of this cake reminds me of my childhood. (このケーキの味は私に子供時代を思い出させます。) ← ケーキの味が、私の記憶の中の「子供時代」を呼び起こす
このように、「of」は「思い出させる内容」と「思い出させられる人」の心の中にある記憶とを結びつける役割を果たしているんですね。
「remind 人 that節」で具体的な内容を伝える
「remind 人 that節」の形では、that以下に完全な文(主語+動詞…)が来て、思い出させる具体的な「内容」や「情報」を詳しく説明します。これは、相手に何か事実を再確認させたり、忘れているかもしれない予定を伝えたりするのに非常に便利です。
- My secretary reminded me that I had an appointment with Mr. Jones at 10 AM. (秘書は私に、午前10時にジョーンズさんとの約束があることを思い出させてくれた。) ← 約束があるという具体的な事実
- This email is to remind you that your payment is overdue. (このメールはあなたに支払いが期限切れであることをお知らせするものです。) ← 支払いが遅れているという情報
- She gently reminded him that he had promised to help. (彼女は彼が手伝うと約束したことを優しく彼に気づかせた。) ← 約束したという過去の事実
that節を使うことで、より詳細で具体的な情報を相手に伝えることができるのが特徴です。「of 物事」が比較的漠然とした連想や記憶を呼び起こすのに対し、「that節」は明確なメッセージを伝えるのに適しています。
「remind 人 to do」で未来の行動を促す
「remind 人 to do」の形は、to不定詞を使って、人に「これから~すること」を思い出させたり、忘れずに行うように促したりする場合に使います。これは、相手への親切な注意喚起や、指示、依頼など、さまざまな場面で活用できます。
- My wife always reminds me to take out the trash on Tuesday mornings. (妻はいつも火曜の朝にゴミを出すよう私に言いつけます。) ← ゴミ出しという未来の行動
- Could you remind him to charge his phone before he leaves? (彼が出かける前に携帯を充電するよう彼に伝えてもらえますか?) ← 充電するという未来の行動
- The app reminds users to drink water regularly. (そのアプリはユーザーに定期的に水を飲むよう促します。) ← 水を飲むという未来の習慣的行動
ここでも、「remember to do(自分が忘れずに~する)」と「remind 人 to do(人に忘れずに~するよう促す)」の主体の違いをしっかり意識することが大切です。
間違えやすい「Remember me」と「Remind me」の決定的な違い
最後に、多くの英語学習者が混同しがちな「Remember me.」と「Remind me.」の違いについて、改めて強調しておきたいと思います。この二つは、形は似ていますが、意味は全く異なります!
- Remember me.
文字通り「私のことを覚えていてください」という意味です。誰かに自己紹介した後や、別れ際に「私のことを忘れないでね」という気持ちを込めて使います。主語は省略されていますが、命令文なので相手(You)が主語となり、「あなたが私を記憶する」という構造です。
例: It was nice meeting you. Remember me! (お会いできてよかったです。私のこと、覚えていてくださいね!)
例: (映画のタイトルにもあるように) Remember Me (私のことを覚えていて) - Remind me.
「私に思い出させてください」「私に気づかせてください」という意味です。自分が何かを忘れてしまいそうなとき、他の人に「忘れていたら教えてね」とお願いする際に使います。これも命令文で、相手(You)が主語となり、「あなたが私に思い出させる」という構造です。
例: I might forget about the meeting. Please remind me. (会議のこと忘れちゃうかもしれないから、私に思い出させてね。)
例: What was his name again? Remind me. (彼の名前なんだっけ?教えて。)
「Remember me?」と疑問形にすると「私のこと覚えてる?」と相手に尋ねる表現になります。一方、「Remind me?」という疑問形は通常あまり使われません(「Remind me of what? (何を思い出させるの?)」のような形はあり得ます)。
この二つのフレーズの違いは、それぞれの動詞の核となる意味を理解していれば、決して難しくありません。「remember」は「記憶する」、「remind」は「思い出させる」。この基本に立ち返れば、もう間違うことはないはずです!

「Remember me」と「Remind me」、こんなに意味が違うんですね…危うく間違うところでした!
まとめ:「remember」と「remind」を正しく使い分けて英語力アップ!
さて、今回は英語学習者が混同しやすい代表的な動詞ペア、「remember」と「remind」の違いについて、基本的な意味から文型、具体的な使い方、そして応用表現まで、じっくりと解説してきました。これで、もうこの二つの単語の使い分けに悩むことはなくなるのではないでしょうか?最後に、この記事で学んだ最重要ポイントを簡潔にまとめておさらいしましょう!
- remember は、主語自身が「思い出す」「覚えている」「記憶している」という意味の動詞です。
- 過去の出来事や情報を記憶している場合:remember + 名詞 / 動名詞 (-ing) / that節 / wh節
- 未来の行動を忘れずに行う場合:remember + to不定詞 (to do)
- remind は、主語が「(人)に思い出させる」「気づかせる」「念を押す」という意味の動詞です。必ず「remind + 人 + 内容」という形を取ります。
- 人に何かを連想させる、思い出させる場合:remind + 人 + of + 物事
- 人に事実や情報を気づかせる場合:remind + 人 + that節
- 人に未来の行動を促す場合:remind + 人 + to不定詞 (to do)
- 決定的な違いは、行動の主体(誰が記憶するか、誰が思い出させるか)と文の構造(特に目的語の取り方)です。「remember」は自分が主体、「remind」は他者に働きかけ、「remind 人」の形が必須です。
- 「Remember me.」は「私のことを覚えていてね。」
- 「Remind me.」は「(私が忘れないように)私に思い出させてね。」
最初は少しややこしく感じるかもしれませんが、「remember」は自分の中の記憶、「remind」は外から働きかけて記憶を呼び起こす、というコアなイメージを掴んで、それぞれの文型を意識して練習すれば、必ず自然に使い分けられるようになります。
「remember」と「remind」を正しく使いこなせるようになると、あなたの英語表現はより正確で、ニュアンス豊かなものになります。ぜひ、実際の英会話や英作文の中で積極的に使ってみてくださいね。これからの英語学習も応援しています!

「remember」と「remind」、もうバッチリ使い分けられそうです!ありがとうございました!
コメント