英語で「見る」と言いたいとき、「look」「see」「watch」のどれを使えばいいか、迷った経験はありませんか?日本語では全部「見る」なのに、英語では使い分けが必要なんて、ちょっとややこしいですよね。英語学習を始めたばかりの方や、TOEICなどで正確な表現を目指している方にとって、これらの動詞の使い分けは、意外と頭を悩ませるポイントかもしれません。「なんとなくこれかな?」で選んでしまって、後で「あれ、ちょっとニュアンスが違ったかも…」なんてことも。
でも、安心してください!これらの「見る」を表す動詞には、それぞれ得意な「見方」があって、ネイティブスピーカーはその違いを自然に使い分けているんです。この記事では、「look」「see」「watch」の基本的な意味や使い方、そして微妙なニュアンスの違いを、具体的なシーンを交えながら、とことん分かりやすく解説していきます。これを読めば、あなたも「見る」動詞の使い分けに自信が持てるようになり、英語の表現力が格段にアップすること間違いなしですよ!

「見る」だけでこんなに種類があるなんて…英語って奥深いですね!
「look」「see」「watch」の基本的な意味とイメージの違い
まずは、英語の「見る」を代表する3つの動詞、「look」「see」「watch」が、それぞれどんな基本的な意味を持っていて、どんなイメージで使い分けられているのか、その核心に迫っていきましょう。この違いをしっかり掴むことが、使い分けマスターへの第一歩です!
「look」は意識的に視線を向ける「見る」
まず「look」ですが、この単語のコアなイメージは、「意識的に視線を特定の方向に向ける」という動作です。何かを見ようとして、顔や目をそちらに向ける、という能動的な行為を表します。「ほら、見て!」と注意を促すときにも使われるように、意志を持って「見る」というニュアンスが強いのが特徴です。
「look」は自動詞なので、「何を見るのか」を具体的に示す場合は、基本的に前置詞の「at」が必要になります。「look at 〜」で「〜を(意識して)見る」という意味になります。これが「see」や「watch」との大きな違いの一つです。
例文を見てみましょう。
- Look at this picture. (この写真を見て。) ← 意識して視線を写真に向けている
- She looked at me and smiled. (彼女は私を見て微笑んだ。) ← 私に視線を向けた
- He looked out the window. (彼は窓の外を見た。) ← 視線を窓の外に向けた (atは不要な場合もある)
- Don’t look now, but there’s a famous actor behind you! (今見ないで、でも有名な俳優があなたの後ろにいるよ!) ← 意識して見ないで、という指示
「look」のポイントは、「視線を動かす」という動作そのものに焦点があることです。その結果、何かが見えたかどうかまでは含みません。例えば、「I looked for my keys, but I couldn’t find them. (鍵を探したけど見つからなかった)」のように、視線を向けて探した(looked for)けれど、結果として見えなかった(couldn’t find/see)ということもあり得るわけです。
「look」には「見える」「〜のように見える」という意味もあります。「You look tired. (疲れているように見えるね)」のように使います。この場合は、視線を向けるというよりは、外見や様子について述べていますね。
「see」は自然と目に入ってくる「見える」
次に「see」です。「see」のコアなイメージは、「(意識しなくても)自然と視界に入ってくる」「目に入って認識する」という感じです。「look」が能動的に視線を向けるのに対し、「see」はもっと受動的で、目を開けていれば自然と何かが「見える」というニュアンスです。
「see」は他動詞なので、後ろに直接「何が見えるのか」という目的語を取ります。「see a bird (鳥が見える)」「see a movie (映画を見る)」のように使います。前置詞の「at」は通常必要ありません。
例文を見てみましょう。
- I opened my eyes and saw the beautiful sunrise. (目を開けると、美しい日の出が見えた。) ← 自然と視界に入ってきた
- Can you see that sign from here? (ここからあの標識が見えますか?) ← 視界に入るかどうか
- Did you see that movie last night? (昨夜あの映画を見た?) ← 映画の内容を把握した
「see」は「見える」という結果に焦点があるので、「見ようとしたけど見えなかった」という場合には「I looked but I couldn’t see it.」のように、「look」と組み合わせて使われることがあります。また、「see a doctor (医者に診てもらう)」「see a friend (友達に会う)」のように、「会う」という意味でも使われます。これは「姿を見る」ことから派生した意味ですね。
「see」の過去形は「saw」、過去分詞は「seen」です。不規則動詞なので、しっかり覚えましょう!
「watch」は動いているものをじっと見続ける「見る」
最後に「watch」です。「watch」のコアなイメージは、「動いているものや変化していくものを、ある程度の時間、注意してじっと見続ける」という感じです。テレビを見る、スポーツの試合を観戦する、子供が遊んでいるのを見守るなど、対象が動いていたり、状況が変化したりするのを追いかけるように「見る」ときに使われます。
「watch」も他動詞なので、後ろに直接目的語を取ります。「watch TV (テレビを見る)」「watch a soccer game (サッカーの試合を見る)」のように使います。「look」と違って、対象がある程度の時間継続して動いている、または変化しているのがポイントです。
例文を見てみましょう。
- I like to watch movies on weekends. (週末に映画を見るのが好きだ。) ← 映画という動く映像をじっと見る
- He is watching the children playing in the park. (彼は公園で遊んでいる子供たちを見ている。) ← 子供たちの動きを追いかけている
- Let’s watch the sunset together. (一緒に夕日を見よう。) ← 沈んでいく太陽の変化をじっと見る
- Be careful! Someone might be watching you. (気をつけて!誰かに見られているかもしれないよ。) ← じっと監視されている可能性
「watch」は、対象の動きや変化に注意を払いながら「見続ける」というニュアンスがあります。そのため、一瞬だけ視線を向けるような場合にはあまり使いません。例えば、ショーウィンドウに飾られた静止したドレスを「見る」のは「look at the dress」や「see the dress」が自然で、「watch the dress」とは通常言いません(ドレスが動いていたり、ファッションショーでモデルが着て歩いていたりすれば別ですが)。
「watch out!」で「危ない!」「気をつけて!」という意味の警告表現になります。これは「周囲をよく見て警戒しろ」というニュアンスから来ていますね。
一目でわかる!「look」「see」「watch」のイメージ比較表
ここで、「look」「see」「watch」の主な違いを表にまとめてみましょう。それぞれの特徴を比較することで、よりイメージが掴みやすくなるはずです。
項目 | look (at) | see | watch |
---|---|---|---|
主な意味 | (意識して)視線を向ける | (自然と)目に入る、見える、認識する | (動くもの・変化を)じっと見続ける、注視する |
意志の有無 | あり(能動的) | なし/あり(受動的/結果) | あり(能動的) |
視線の動き | 視線を向ける動作 | 視界に入る状態・結果 | 視線を向け続ける、追いかける動作 |
対象の動き | 静止物・動くもの両方 | 静止物・動くもの両方 | 主に動くもの・変化するもの |
時間の継続性 | 瞬間的・短時間が多い | 瞬間的・結果としての認識 | ある程度の時間継続 |
前置詞 | at が必要 (look at a photo) | 不要 (see a photo) | 不要 (watch a movie) |
例文 (写真を見る) | Look at this photo. | I saw an old photo. | (通常使わないが、スライドショーなら) I’m watching a slideshow of photos. |
<「look」「see」「watch」の比較表>
この表で特に注目してほしいのは、「意志の有無」「対象の動き」「時間の継続性」「前置詞の要否」です。これらのポイントを押さえることで、使い分けがぐっと楽になりますよ。「look」は意識的な視線の移動、「see」は自然な視認、「watch」は動く対象への持続的な注視、という大まかなイメージを掴んでくださいね。

「look at」ってセットで覚えるのが大事なんですね!納得です!
シーン別!「look」「see」「watch」の具体的な使い分け方
基本的な意味とイメージの違いがわかったところで、次はもっと具体的に、どんな場面で「look」「see」「watch」が使い分けられているのかを見ていきましょう。日常のさまざまなシチュエーションを例に挙げて解説しますので、ネイティブの感覚に近づけるはずです!
景色や物を「見る」ときの使い分け
美しい景色を見たとき、お店で商品を見るときなど、日常生活で何かを「見る」場面は多いですよね。このとき、どのように「look」「see」「watch」を使い分けるのでしょうか。
静止したものに視線を向けるなら「look at」
まず、目の前にある絵画、棚に置かれた本、ショーウィンドウの商品など、静止しているものに意識的に視線を向ける場合は、「look at 〜」を使うのが基本です。
- Look at that beautiful mountain! (あの美しい山を見て!) ← 意識して山に視線を向けるよう促している
- I’m looking at some new shoes in the shop window. (ショーウィンドウで新しい靴を見ているところだよ。) ← 靴に視線を向けて品定めしている
- He looked at his watch. (彼は腕時計を見た。) ← 時間を確認するために腕時計に視線を向けた
この「look at」は、一瞬視線を向ける場合も、少しの間じっと見つめる場合も使えます。大切なのは「意識して視線を向ける」という行為です。
自然と目に入ってくる、または結果として見えるなら「see」
一方、特に意識していなくても何かが視界に入ってくる場合や、視線を向けた結果として何かを認識した場合は、「see」を使います。
- When I opened the curtains, I saw a beautiful garden. (カーテンを開けると、美しい庭が見えた。) ← 意図せずとも視界に入ってきた
- Did you see the cat run across the road? (猫が道を横切るのを見た?) ← 偶然目撃した
- I went to the art gallery and saw many famous paintings. (美術館へ行って、たくさんの有名な絵画を見た。) ← 鑑賞して内容を理解した(「look at」で一つ一つ見て、結果として全体を「saw」したというニュアンスも含む)
「see」は、視界に入って「認識する」という結果に焦点があります。そのため、「見ようとしたけど見えなかった」場合は、「I looked for it, but I couldn’t see it.」のように表現されます。
景色が変化していくのを楽しむなら「watch」
では、「watch」はどうでしょうか? 景色を見る場合でも、それが時間とともに変化していく様子を楽しむのであれば、「watch」が使えます。
- Let’s watch the sunset over the ocean. (海に沈む夕日を見よう。) ← 太陽が沈んでいく変化をじっと見続ける
- We sat on the bench and watched the clouds drift by. (私たちはベンチに座って、雲が流れていくのを見ていた。) ← 雲の動きを追いかけていた
静止した山を「見る」のは「look at the mountain」や「see the mountain」ですが、その山から昇る朝日や、山にかかる霧が晴れていく様子をじっと「見る」のであれば、「watch the sunrise over the mountain」や「watch the fog clear from the mountain」のように「watch」が使えます。
「景色を見る」と一言で言っても、その見方によって使う動詞が変わってくるんですね。面白いですよね!
映画やテレビ、スポーツを「見る」ときの使い分け
映画、テレビ番組、スポーツの試合など、エンターテイメントを「見る」場合も、動詞の使い分けがあります。これは比較的わかりやすいかもしれません。
映画館や家で映像作品をじっくり見るなら「watch」か「see」
映画やテレビ番組など、動く映像をある程度の時間じっくりと楽しむ場合は、主に「watch」を使います。これは、画面上の動きやストーリー展開に注意を払いながら見続けるからです。
- I’m going to watch a movie tonight. (今夜、映画を見るつもりだ。)
- What TV shows do you like to watch? (どんなテレビ番組を見るのが好き?)
- We watched the entire series in one weekend. (私たちは週末にそのシリーズ全部を見た。)
一方で、「see a movie」という表現もよく使われます。これは「映画を鑑賞する」「映画の内容を理解する」というニュアンスが強いです。特に、映画館で映画を見る場合は「see a movie」が好まれる傾向があります。「go to see a movie (映画を見に行く)」というフレーズは定番ですね。
「watch a movie」と「see a movie」の違いは微妙ですが、一般的に「watch」は家でDVDやストリーミングで見る場合など、より日常的な「視聴」を指し、「see」は映画館で「鑑賞」するという少し特別な体験を指すことが多い、と覚えておくと良いでしょう。ただし、厳密なルールではなく、どちらも使える場合が多いです。
スポーツの試合を観戦するなら「watch」
サッカーや野球などのスポーツの試合を観戦する場合は、選手の動きや試合展開を追いかけるので、ほぼ間違いなく「watch」を使います。
- Are you going to watch the soccer game tonight? (今夜、サッカーの試合を見るの?)
- I love watching live sports. (生のスポーツを観戦するのが大好きだ。)
「see a game」と言うこともありますが、これは「試合の結果を知った」とか「試合の一部を目にした」というニュアンスが強くなることがあります。試合全体をじっくりと観戦するなら「watch」が適切です。
劇やコンサートを「見る」なら「see」
演劇、ミュージカル、オペラ、コンサートなど、劇場やホールで生のパフォーマンスを「見る」場合は、「see」を使うのが一般的です。「see a play (劇を見る)」「see a concert (コンサートを見る)」のように言います。
- We went to see a musical last night. It was fantastic! (昨夜、ミュージカルを見に行ったんだ。素晴らしかったよ!)
- Have you ever seen a live opera? (生のオペラを見たことがありますか?)
これは、パフォーマンス全体を体験し、内容を理解するという意味合いが強いため「see」が使われます。「watch a play」も間違いではありませんが、「see a play」の方がより一般的です。
人や動物を「見る」ときの使い分け
人や動物の様子を「見る」ときも、その見方によって動詞を使い分けます。
人に視線を向ける、人の様子を見るなら「look at」
特定の人に意識して視線を向ける場合や、その人の表情や様子を観察するように見る場合は「look at」を使います。
- Why are you looking at me like that? (どうしてそんな風に私を見るの?)
- Look at that cute baby! (あのかわいい赤ちゃんを見て!)
- The doctor looked at the patient’s throat. (医者は患者の喉を見た。)
人に偶然会う、人の姿が目に入るなら「see」
街で偶然友達を見かけた、誰かの姿が視界に入った、という場合は「see」を使います。これは「会う」という意味にも近いです。
- I saw Tom at the supermarket yesterday. (昨日スーパーでトムに会ったよ。) ← 偶然トムの姿を見かけた
- Did you see who just walked past? (今通り過ぎたの、誰だか見た?) ← 姿が目に入ったか
子供やペットを見守る、人の行動を監視するなら「watch」
子供が安全に遊んでいるか、ペットがいたずらしないかなど、動きのある対象を注意して見守る場合は「watch」を使います。また、誰かの行動を監視するという意味でも使われます。
- Could you watch my bag for a minute? (ちょっとの間、私のバッグを見ていてくれる?) ← 盗まれないように見張っていてほしい
- The mother watched her children playing in the garden. (母親は庭で遊ぶ子供たちを見守っていた。)
- The detective was watching the suspect’s house. (刑事は容疑者の家を監視していた。)
「look at」は視線を向ける動作、「see」は目に入って認識すること、「watch」は動きを見続けること、という基本イメージがここでも活きていますね!

なるほど!映画は「watch」も「see」も使うけど、スポーツは「watch」が基本なんですね!
さらにステップアップ!「look」「see」「watch」の応用と注意点
「look」「see」「watch」の基本的な使い分けはもうバッチリですね!ここからは、もう少し掘り下げて、これらの動詞を使った便利なフレーズや、日本人が特に間違えやすいポイント、そして他の「見る」を表す動詞との簡単な比較についても触れていきましょう。ここまでくれば、あなたも「見る」動詞の達人です!
「look」「see」「watch」を使った頻出フレーズ・イディオム
これらの動詞は、たくさんの便利なフレーズやイディオムで使われています。覚えておくと、英会話の表現力がぐっと豊かになりますよ。
「look」を使ったフレーズ
- look for 〜: 〜を探す
例: I’m looking for my keys. (鍵を探しています。) - look after 〜: 〜の世話をする
例: Can you look after my dog while I’m away? (留守中、犬の世話をしてもらえますか?) - look forward to 〜 / 〜ing: 〜を楽しみにする
例: I’m looking forward to seeing you soon. (近いうちにお会いできるのを楽しみにしています。) - look up 〜: (辞書などで)〜を調べる
例: If you don’t know the word, look it up in the dictionary. (その単語を知らなければ、辞書で調べてごらん。) - look down on 〜: 〜を見下す、軽蔑する
例: You shouldn’t look down on people just because they are different. (違うというだけで人を見下すべきではない。) - look into 〜: 〜を調査する、詳しく調べる
例: The police are looking into the cause of the accident. (警察がその事故の原因を調査している。)
「see」を使ったフレーズ
- see eye to eye (with 人) (on 物事): (人と)(物事について)意見が一致する
例: We don’t always see eye to eye, but we respect each other’s opinions. (いつも意見が合うわけではないが、お互いの意見を尊重している。) - see the point (of 〜): (〜の)要点がわかる、意味がわかる
例: I can’t see the point of arguing about it anymore. (もうそれについて議論する意味がわからない。) - see red: 激怒する、かっとなる
例: When he heard the insult, he saw red. (その侮辱を聞いて、彼はかっとなった。) - Let me see. / Let’s see.: ええと、そうですね。(考えたり思い出したりするときのつなぎ言葉)
- see to it that 〜: 〜するように取り計らう、気をつける
例: Can you see to it that the door is locked? (ドアに鍵がかかっているか確かめてもらえますか?)
「watch」を使ったフレーズ
- watch out (for 〜): (〜に)気をつける、用心する
例: Watch out! There’s a car coming. (危ない!車が来てるよ。) - watch one’s step: 足元に気をつける
例: Please watch your step. The floor is wet. (足元にお気をつけください。床が濡れています。) - watch one’s weight: 体重に気をつける、体重管理をする
例: I need to start watching my weight. (体重管理を始めなきゃ。) - a watched pot never boils: (ことわざ) 待つ身は長い、あせりは禁物 (直訳:見つめられている鍋は決して煮立たない)
これらのフレーズは、動詞単体の意味とは少し異なる場合もあるので、まとめて覚えてしまうのが効果的です。
日本人が特に間違えやすいポイントと注意点
「look」「see」「watch」の使い分けは、日本人学習者にとって間違いやすいポイントがいくつかあります。ここで代表的なものを確認しておきましょう。
- 「look」に「at」を付け忘れる
間違い:Look this. / I looked the picture.
正しい:Look at this. / I looked at the picture.
「look」で「〜を見る」と対象を明示する場合は、前置詞「at」が原則として必要です。「look」が自動詞であることを意識しましょう。(「look happy (幸せそうに見える)」のようなSVCの形や、「look up (見上げる)」「look around (見回す)」のような副詞を伴う場合は「at」は不要です。) - 映画やテレビを「look at」と言ってしまう
不自然:I’m looking at a movie.
正しい:I’m watching a movie. / I’m going to see a movie.
映画やテレビ番組のような、動きのある映像をある程度の時間見る場合は「watch」が基本です。「see a movie」も使いますが、「look at a movie」は画面の一部分に視線を向けているような不自然な響きになります。 - 「see」と「watch」の「時間」の感覚
「see」は瞬間的に目に入ることや結果としての認識を表すことが多いのに対し、「watch」はある程度の時間、注意して見続けることを意味します。この「時間の継続性」と「注意の度合い」が使い分けの鍵になります。
例:I saw him cross the street. (彼が道を渡るのを見かけた。) ← 瞬間的な目撃
例:I watched him cross the street. (彼が道を渡るのをじっと見ていた。) ← 渡り終えるまで注意して見ていた
特に「look at」の「at」は忘れがちなので、しっかり意識してくださいね!
「glance」「stare」「gaze」など、他の「見る」動詞との違い
英語には「look」「see」「watch」以外にも、「見る」を表す動詞がたくさんあります。ここでは、よく使われるものをいくつか紹介し、簡単に違いを説明します。これらのニュアンスも知っておくと、より表現が豊かになりますよ。
- glance (at 〜): 〜をちらっと見る、一瞥する
「look」よりも短時間で、さっと視線を向ける感じです。
例: She glanced at her watch impatiently. (彼女はイライラした様子で腕時計をちらっと見た。) - stare (at 〜): 〜をじっと見つめる、凝視する(しばしば失礼なニュアンス)
無遠慮に、または驚きや怒りを込めて、長時間じっと見つめる感じです。
例: It’s rude to stare at people. (人をじろじろ見るのは失礼だ。) - gaze (at/into 〜): (うっとりと・ぼんやりと)見つめる、凝視する
感嘆したり、物思いにふけったりしながら、長時間穏やかに見つめる感じです。
例: They stood on the hill, gazing at the stars. (彼らは丘の上に立ち、星をじっと見つめていた。) - glimpse (〜 / of 〜): 〜がちらっと見える、〜を垣間見る
「see」に似ていますが、ほんの一瞬だけ、部分的に見える感じです。
例: I caught a glimpse of the singer as her car drove by. (彼女の車が通り過ぎるときに、その歌手の姿をちらっと見た。) - observe: 〜を観察する、注視する(科学的な目的や詳細な分析のため)
「watch」よりも目的意識がはっきりしていて、注意深く、体系的に見る感じです。
例: Scientists observe animal behavior in the wild. (科学者は野生動物の行動を観察する。)
これらの動詞は、それぞれ「見方」に特徴がありますね。「look」「see」「watch」を基本として、これらの単語も使いこなせるようになると、表現の幅がぐっと広がります。
たくさんの「見る」動詞があって大変そうに感じるかもしれませんが、それぞれの単語が持つコアなイメージを掴むことが大切です。焦らず、一つ一つ自分のものにしていきましょうね!

「見る」だけでこんなに単語があるなんて…でも、ニュアンスが違うのは面白いです!
まとめ:「look」「see」「watch」を使いこなして表現豊かな英語を目指そう!
今回は、英語の「見る」を表す代表的な動詞、「look」「see」「watch」の使い分けについて、基本的な意味から具体的なシーン別の使い方、さらには応用的なフレーズまで、詳しく解説してきました。これで、もう「どの『見る』を使えばいいの?」と迷うことも少なくなるはずです!最後に、今日学んだ大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- look (at) は、「意識的に視線を向ける」動作。前置詞「at」と一緒に使うのが基本。「見る」という行為そのものに焦点。
- see は、「自然と目に入ってくる、見える、認識する」状態や結果。意志の有無は問わず、視界に入って理解することに焦点。他動詞なので「at」は不要。
- watch は、「動いているものや変化を、ある程度の時間じっと見続ける」行為。対象の動きや変化に注意を払う。他動詞なので「at」は不要。
- 使い分けの鍵は、「意志の有無」「視線の動き」「対象の動き」「時間の継続性」「前置詞の要否」を意識すること。
- 映画やテレビは主に「watch」か「see」(映画館なら「see」が好まれることも)。スポーツ観戦は「watch」。演劇やコンサートは「see」。
- 「look for (探す)」「see eye to eye (意見が合う)」「watch out (気をつけて)」など、それぞれを使った頻出フレーズやイディオムもたくさんあるので、覚えておくと表現力がアップします。
- 「glance (ちらっと見る)」「stare (じろじろ見る)」「gaze (見つめる)」など、他の「見る」動詞も知っておくと、より細やかなニュアンスを表現できます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、それぞれの動詞が持つコアなイメージをしっかり掴んで、たくさんの例文に触れたり、実際に使ってみたりするうちに、だんだんとネイティブに近い感覚で使い分けられるようになってきます。「この場面では、意識して視線を向けているから look at かな?」「これはテレビを長時間見てるから watch だな」というように、少しずつ判断できるようになっていくはずです。
「look」「see」「watch」を自在に操れるようになれば、あなたの英語はもっと自然で、表現豊かなものになりますよ。これからも、楽しみながら英語学習を続けて、コミュニケーションの幅をどんどん広げていってくださいね!

これで「見る」動詞の使い分け、バッチリです!ありがとうございました!
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