英語を勉強していると、「これってどういう意味?」「どうやって使うの?」と迷ってしまうフレーズに出会うこと、ありますよね。特に、いくつかの単語が組み合わさって特別な意味を持つ「慣用表現」は、一つひとつの単語の意味を知っていても、全体の意味が掴みにくいことがあります。不定代名詞を使った慣用表現も、そんな手ごわい相手の一つかもしれません。
でも、心配しないでください!実はこれらの慣用表現、一度覚えてしまえばとっても便利で、あなたの英語表現をグッと豊かにしてくれるんです。この記事では、英語学習初学者の方や、中学生、高校生、大学生、そしてTOEICのスコアアップを目指す皆さんに向けて、よく使われる不定代名詞の慣用表現をピックアップし、その意味や使い方、微妙なニュアンスの違いまで、分かりやすく丁寧に解説していきます。この記事を読み終わる頃には、きっと自信を持ってこれらのフレーズを使いこなせるようになっているはずですよ!

慣用表現、使いこなせたらカッコイイかも!
これだけは押さえたい!頻出・不定代名詞の慣用表現
まずは、日常会話や試験でもよく見かける、特に重要な不定代名詞の慣用表現から見ていきましょう。これらをマスターするだけで、表現の幅がぐんと広がりますよ。
「お互いに」を表す one another と each other – 違いはあるの?
「お互いに」という意味で使われる one another と each other。どちらも同じように使われることが多いですが、実は微妙なニュアンスの違いや、伝統的な使い分けがあったりするんです。
意味と基本的な使い方
どちらも「(複数の人やものが)お互いに~する」という意味を表します。主語は複数になります。
- The students helped each other with their homework. (生徒たちはお互いに宿題を手伝い合った。)
- We should respect one another. (私たちはお互いを尊重すべきだ。)
所有格にしたい場合は、each other’s や one another’s のようにアポストロフィSをつけます。
- They were looking into each other’s eyes. (彼らは互いの目を見つめ合っていた。)
- The team members supported one another’s ideas. (チームのメンバーたちは互いのアイデアを支持した。)
one another と each other の微妙なニュアンスの違い
伝統的には、以下のような使い分けがされていました。
- each other: 2者の間で「お互いに」
- one another: 3者以上の間で「お互いに」
例えば、
- Tom and Mary love each other. (トムとメアリーは愛し合っている。) ← 2者
- The family members care for one another. (その家族のメンバーは互いに思いやっている。) ← 3者以上
しかし、現代の英語では、この区別はあまり厳密ではなくなってきています。 2者の場合でも one another が使われたり、3者以上の場合でも each other が使われたりすることが多く、特に日常会話ではほとんど区別なく使われる傾向にあります。TOEICなどの試験でも、この違いが直接問われることは稀でしょう。
迷ったら、まずはどちらを使っても大きな間違いにはなりにくいですが、伝統的な使い分けを知っておくと、よりフォーマルな文章を読むときなどに役立つかもしれませんね。
例文比較
実際にどのように使われるか、例文で見てみましょう。
- The two dogs were fighting each other. (その2匹の犬は互いに喧嘩していた。)
→ 2者なので each other が自然です。 - All the participants in the workshop introduced themselves to one another. (ワークショップの参加者全員が互いに自己紹介をした。)
→ 参加者は3人以上いると考えられるので one another がより伝統的ですが、each other も許容されます。 - We need to understand each other / one another better. (私たちはお互いをよりよく理解する必要がある。)
→ この「私たち」が2人でも複数人でも、どちらを使ってもOKです。
「次々と」「相次いで」を表す one after another / one after the other
何かが連続して起こる様子を表すのに便利なのが、one after another と one after the other です。
意味と基本的な使い方
どちらも「次々と」「連続して」「相次いで」といった意味合いで使われます。
- The buses came one after another. (バスが次々とやって来た。)
- She ate the cookies one after the other until the plate was empty. (彼女は皿が空になるまで、次々とクッキーを食べた。)
one after another (不特定多数が次々と)
one after another は、特に数が限定されていない、不特定多数のものが次々と続くイメージです。何回続くか、いくつ続くかははっきりしていません。
- Problems arose one after another. (問題が次から次へと発生した。)
- People entered the room one after another. (人々が次々と部屋に入ってきた。)
one after the other (2者または特定少数が交互に/順番に)
一方、one after the other は、2つのもの(the other が暗示する)が交互に、または数が限定された少数のものが順番に続くイメージが強いです。特に2つのものが対象のときに明確に使われます。
- He has two cars, a red one and a blue one. He drives them one after the other on alternate weeks. (彼は赤い車と青い車の2台を持っていて、隔週で交互に運転している。)
→ この場合、「赤い車の後には青い車、青い車の後には赤い車」という2者の交互・順番のニュアンスが強くなります。 - The two speakers gave their presentations one after the other. (2人の講演者が次いでプレゼンテーションを行った。)
→ 2人と数が限定されているので one after the other が自然です。
うーん、one after another と one after the other の使い分け、ちょっと難しいですね…。
そうですね、少し紛らわしいかもしれません。大まかなイメージとしては、
- one after another: たくさんのものが、特に終わりが見えない感じで「どんどん」「わらわらと」
- one after the other: 2つのものが「交互に」または、数が決まっているものが「順番に」
という感じです。ただ、これも厳密なルールというよりはニュアンスの違いなので、文脈で判断することが多いですよ。
「あるものは~、また別のものは~」の some … others …
グループの中の不特定多数について、「一部のものは~だが、それ以外のものは…だ」というように、対比的に述べるときに使うのが some … others … のパターンです。
意味と基本的な使い方
「(不特定多数のうち)~な人もいれば、…な人もいる」「~なものもあれば、…なものもある」という意味を表します。
- Some people like cats, while others prefer dogs. (猫が好きな人もいれば、犬を好む人もいる。)
- Some of these apples are red, and others are green. (これらのリンゴの中には赤いものもあれば、緑色のものもある。)
このときの others は「それ以外の不特定多数の他のもの」を指します。冠詞の “the” がついていないことに注意してください。”the others” になると意味が変わってきます(後述)。
some と others の組み合わせパターン
some と others (または other, the other, the others, another) の組み合わせには、いくつかバリエーションがあり、それぞれ少しずつ意味合いが異なります。
- some … others …:
「(たくさんある中の)一部は~で、また別の一部は…だ」
例: Some students study hard, but others don’t. (一生懸命勉強する生徒もいれば、そうでない生徒もいる。)
→ この場合、「それ以外の生徒」がまだ他にいる可能性を含みます。 - some … the others …:
「(特定されたグループのうち)一部は~で、残りのすべては…だ」
例: There are ten balls here. Some are red, and the others are blue. (ここに10個のボールがあります。いくつかは赤で、残りはすべて青です。)→ “the others” は「残りの特定のすべて」を指します。 - some … other + 複数名詞 …:
「一部の~もいれば、他の~もいる」
例: Some people enjoy spicy food, while other people avoid it. (辛い食べ物を楽しむ人もいれば、それを避ける他の人々もいる。)
→ “others” が代名詞なのに対し、”other” は形容詞として名詞を修飾します。 - one … another …:
「一つは~で、もう一つは…だ」(不特定の2つについて)
例: This store sells many kinds of cakes. One looks delicious, and another looks even better. (この店は多くの種類のケーキを売っている。一つは美味しそうだが、もう一つはさらに良さそうだ。)
→ 多数の中から任意に2つを取り上げて述べる感じです。 - one … the other …:
「(特定された2つのうち)一つは~で、もう一方(残り)は…だ」
例: I have two pens. One is black, and the other is red. (私はペンを2本持っています。1本は黒で、もう1本は赤です。)
→ 2つしかないうちの片方と、その残り。
この “others” に “the” がつくかつかないかで意味が大きく変わるので、ここはしっかり区別して覚えましょう! “the” がつくと「残り全部」という限定的な意味合いが強まります。

へえ~、冠詞一つで意味が変わるなんて、奥が深い!
「AもBもどちらも~ない」の neither A nor B とその仲間
2つの事柄の両方を否定するときに使うのが neither A nor B です。「AでもBでもない」という強い否定を表します。
neither A nor B の意味と使い方
AとBには、名詞、動詞、形容詞、副詞、句、節など、文法的に対等な要素が入ります。
- Neither he nor his brother was at home. (彼も彼の兄(弟)も家にいなかった。)
- She likes neither coffee nor tea. (彼女はコーヒーも紅茶も好きではない。)
- I can neither sing nor dance. (私は歌うことも踊ることもできない。)
neither 自体に否定の意味が含まれているので、動詞は肯定形を使います。 “Neither he nor his brother wasn’t at home.” のように二重否定にしないように注意しましょう。
主語と動詞の一致(Bに合わせる)
neither A nor B が主語になる場合、動詞の形はB(nor の直後の語)に一致させるのが原則です。これは「近接の原則」と呼ばれます。
- Neither my parents nor my sister is coming. (私の両親も姉(妹)も来ません。)
→ nor の後の “my sister” (単数) に合わせて動詞は “is” になります。 - Neither my sister nor my parents are coming. (私の姉(妹)も両親も来ません。)
→ nor の後の “my parents” (複数) に合わせて動詞は “are” になります。
ただし、口語では A と B が両方とも単数の場合でも、複数動詞が使われることもあります。フォーマルな場や書き言葉では、Bに合わせるルールを守るのが無難です。
類似表現: not either A or B
neither A nor B とほぼ同じ意味で not … either A or B という形も使われます。「AかBかどちらか一方ではない」→「AもBも両方とも~ない」となります。
- He does not like either coffee or tea. (彼はコーヒーも紅茶も好きではない。)
≒ He likes neither coffee nor tea.
どちらを使っても意味はほぼ同じですが、neither … nor … の方が少し硬い、フォーマルな響きになることがあります。
もっと知りたい!不定代名詞を使った便利な慣用表現
基本的な慣用表現に続いて、さらに会話や読み書きで役立つ表現をいくつか見ていきましょう。これらを使いこなせれば、表現のバリエーションがさらに豊かになりますよ。
「AかBかどちらか」の either A or B – 肯定文での使い方
先ほど否定の neither A nor B が出てきましたが、それと対になるのが肯定の either A or B です。「AかBのどちらか一方」という意味を表します。
意味と基本的な使い方
AとBには、名詞、動詞、形容詞、副詞、句、節など、文法的に対等な要素が入ります。
- You can choose either the red one or the blue one. (赤いのか青いのか、どちらか一方を選べます。)
- We can either eat out or cook at home tonight. (今夜は外食するか家で料理するかのどちらかができる。)
- Either you or I have to go. (君か私のどちらかが行かなければならない。)
主語と動詞の一致(Bに合わせる)
either A or B が主語になる場合も、neither A nor B と同様に、動詞の形はB(or の直後の語)に一致させるのが原則です(近接の原則)。
- Either my brother or my sisters are responsible for this. (私の兄(弟)か姉(妹)たちのどちらかがこれに責任がある。)
→ or の後の “my sisters” (複数) に合わせて動詞は “are” になります。 - Either my sisters or my brother is responsible for this. (私の姉(妹)たちか兄(弟)のどちらかがこれに責任がある。)
→ or の後の “my brother” (単数) に合わせて動詞は “is” になります。
neither … nor … も either … or … も、動詞は後ろの名詞に合わせる!とセットで覚えてしまうとスッキリしますね。
「毎日」「一日おきに」など頻度を表す表現 (every day, every other day)
不定代名詞の every や other を使った頻度を表す表現も非常によく使われます。
every + 期間 (every day, every week)
every の後に期間を表す単数名詞をつけると、「毎~」という意味になります。
- I go for a walk every day. (私は毎日散歩に行きます。)
- She calls her mother every week. (彼女は毎週母親に電話します。)
- Every student has to take the exam. (全ての生徒がその試験を受けなければなりません。)
※ every の後は単数名詞、動詞も単数扱い。
every other + 期間 (every other day, every other week)
every other + 期間を表す単数名詞 で、「一つおきの~」「~ごとに」という意味になります。
- He shaves every other day. (彼は一日おきに髭を剃ります。)
→ 今日剃ったら明日は剃らず、明後日剃る、というサイクルです。 - The committee meets every other week. (委員会は隔週で開かれます。)
→ 今週開かれたら来週は開かれず、再来週開かれる、というサイクル。 - They visit their grandparents every other month. (彼らは2ヶ月に一度祖父母を訪ねます。)
“every two days” と “every other day” は同じ意味ですか?
いい質問ですね! 少しニュアンスが異なります。
- every other day: 「1日おきに」。1日活動したら次の1日は休み、その次の日に活動、というイメージです。活動日と活動日の間は1日。
- every two days: 「2日ごとに」。これは解釈が分かれることがありますが、一般的には「2日間の間隔を置いて」という意味で、活動日と次の活動日の間に2日間ある、つまり「3日に1回」となることが多いです。(例: 1日目活動、2日目休み、3日目休み、4日目活動)
ただし、「2日周期で」という意味で every other day と同じように使われることも稀にあります。
混乱を避けるためには、「1日おき」なら every other day、「2日おき(3日に1回)」なら every third day や once every three days のように言うのが明確です。
「どれでも好きなものをどうぞ」の (any) one you like
不定代名詞の one は、「(特定の種類の中の)不特定のひとつ」を指すときに使えます。これを使った便利な表現です。
one の不定代名詞としての役割
前に出てきた名詞の繰り返しを避けるために使われます。
- A: Which T-shirt do you want? (どのTシャツがいい?)
B: I’ll take the red one. (赤いのにするよ。)→ one = T-shirt
any one / whichever one のニュアンス
選択肢の中から「どれでも好きなもの」と言いたいときに、(any) one you like や whichever one you prefer のような形が使えます。
- There are many cakes. Please take any one you like. (ケーキがたくさんあります。どれでもお好きなものをどうぞ。)
- You can choose whichever one you prefer from these three options. (これらの3つの選択肢の中から、どれでもお好きな方を選んでいただけます。)
any one は「(3つ以上の中から)どれでも一つ」というニュアンスが強く、whichever one は「(特定された選択肢の中から)どちらでも/どれでも」というニュアンスです。whichever は2つの選択肢にも3つ以上の選択肢にも使えます。
その他覚えておくと便利な慣用表現
他にも、知っていると表現の幅が広がる不定代名詞を使った慣用表現はたくさんあります。
- one by one: 「一人ずつ」「一つずつ」「順番に」
例: The students entered the classroom one by one. (生徒たちは一人ずつ教室に入った。) - for one thing … (and) for another …: 「(理由を列挙して)一つには~、そしてもう一つには~」
例: I don’t want to go out tonight. For one thing, I’m tired, and for another, I have to study. (今夜は外出したくない。一つには疲れているし、もう一つには勉強しなければならないからだ。) - It’s one thing to …, (and) it’s another to …: 「~するのと~するのとは別問題だ」「~することと~することは違う」
例: It’s one thing to talk about a plan, and it’s another to actually carry it out. (計画について話すことと、実際にそれを実行することとは別問題だ。)
→ これは非常によく使われる表現で、知っているとカッコイイですね! - one way or another: 「あれこれと」「何らかの方法で」「いずれにしても」
例: We’ll finish this project one way or another. (我々は何とかしてこのプロジェクトを終わらせるつもりだ。)
これらはほんの一例です。たくさんの表現に触れて、少しずつ自分のものにしていきましょう!

たくさんあるけど、一つずつ覚えれば大丈夫かな?
不定代名詞の慣用表現をマスターするための実践ポイント
不定代名詞の慣用表現は、ただ意味を覚えるだけでなく、実際に使えるようになることが大切です。ここでは、効果的な学習方法や、注意すべき点についてお話しします。
例文暗唱でニュアンスを掴むコツ
慣用表現を自然に使えるようになるためには、たくさんの例文に触れ、できれば暗唱するのが非常に効果的です。
なぜ例文暗唱が有効か
慣用表現は、単語の組み合わせで独特のニュアンスが生まれます。そのニュアンスは、辞書的な意味だけではなかなか掴みにくいものです。例文をまるごと覚えることで、
- その表現がどのような文脈で使われるのか
- どのような単語と結びつきやすいのか(コロケーション)
- どのような感情や状況を表すのか
といったことが、感覚的に身についていきます。頭で理解するだけでなく、口に出して体に覚え込ませるイメージです。
具体的な暗唱方法
- まずは例文の意味をしっかり理解する。
- CDやネイティブの発音を聞いて、正しい発音とイントネーションを真似る。
- 最初は見ながら、次に何も見ないでスラスラ言えるようになるまで何度も繰り返す。
- 感情を込めて、実際にその場面を想像しながら言うと、より記憶に残りやすくなります。
例えば、「It’s one thing to know the path, and it’s another to walk the path. (道を知っていることと、その道を歩むことは別だ)」というような名言を暗唱するのも良い練習になりますね!
TOEICや英会話で役立つ場面とは?
不定代名詞の慣用表現は、TOEICの文法問題や長文読解、そして実際の英会話でも頻繁に登場します。
TOEIC Part5, 6での出題例
TOEICの Part 5 (短文穴埋め問題) や Part 6 (長文穴埋め問題) では、以下のような形で問われることがあります。
- some / others / the others / another の使い分け
例: Some employees prefer working from home, while ( ) find it more productive to be in the office.
→ (A) other (B) others (C) the other (D) another
正解は (B) others です。「他の不特定多数の人々」を指す代名詞なので。 - neither … nor … や either … or … のペアを完成させる問題
例: You can choose ( ) the standard shipping or the express option.
→ (A) neither (B) both (C) either (D) not
正解は (C) either です。”or” とペアになるのは either。
英会話での自然な使い方
英会話では、これらの慣用表現を自然に使えると、よりスムーズでこなれた印象を与えることができます。
- 意見が分かれる話題で: “Some people say X, but others believe Y.” (Xと言う人もいれば、Yだと信じる人もいますね。)
- 選択肢を提示するとき: “We can either go by train or take a taxi.” (電車で行くか、タクシーに乗るか、どちらかができますよ。)
- 互いの協力を促すとき: “Let’s help each other to finish this quickly.” (これを早く終わらせるために、お互い助け合いましょう。)
- 物事が連続して起こったことを説明するとき: “The challenges came one after another, but we managed to overcome them.” (困難が次々とやってきましたが、なんとか乗り越えました。)
知っているだけでなく、実際に口に出して使ってみることが大切です!
間違いやすいポイントと注意点 – よくある誤用例
最後に、不定代名詞の慣用表現を使う際によくある間違いや、注意しておきたいポイントをいくつか見ておきましょう。
one another / each other の混同
先述の通り、現代英語では2者と3者以上の区別は曖昧になっていますが、非常にフォーマルな文脈や、伝統を重んじる場面では、2者なら each other、3者以上なら one another を使う方がより適切とされることがあります。ただ、日常会話レベルでは大きな問題にはなりにくいです。
some … others … の冠詞の有無
これは非常に重要です!
- others (theなし): 他の不特定多数(まだ他にもいるかもしれない)
- the others: 残りの特定されたすべて
例:
- There are 100 students. Some are from Japan, and others are from Korea. (100人の生徒がいます。日本からの生徒もいれば、韓国からの生徒もいます。)
→ この場合、日本と韓国以外の国からの生徒もいる可能性があります。 - There are 100 students. 50 are from Japan, and the others are from Korea. (100人の生徒がいます。50人は日本からで、残りの全員は韓国からです。)
→ この場合、生徒は日本人か韓国人のどちらかだけで、他の国籍の生徒はいません。
動詞の一致のミス
neither A nor B や either A or B が主語の場合、動詞は B (nor や or の直後の語) に合わせるのが原則です。これを忘れて、Aに合わせてしまったり、常に複数形にしてしまったりするミスが見られます。
- 誤: Neither John nor his friends is coming.
- 正: Neither John nor his friends are coming. (friends に合わせる)
each や every が絡む表現も、常に単数扱いになることを忘れないようにしましょう。
- 誤: Each of the students have their own desk.
- 正: Each of the students has their own desk.
これらのポイントに注意しながら、たくさんの英語に触れて、不定代名詞の慣用表現を自分のものにしていってくださいね!

これでテストも会話もバッチリになりそう!
まとめ
今回は、英語の表現力を豊かにしてくれる「不定代名詞の慣用表現」について、たくさんの例を見ながら学んできました。覚えることが多くて大変だと感じたかもしれませんが、一度身につけてしまえば、あなたの英語は格段に自然でスムーズになりますよ!
最後に、今回登場した主な慣用表現を振り返っておきましょう。
- one another / each other: 「お互いに」(現代では区別は曖昧だが、伝統的には each other は2者、one another は3者以上)
- one after another / one after the other: 「次々と」「相次いで」(one after the other は2者や特定少数の順番のニュアンスが強い)
- some … others …: 「(不特定多数のうち)あるものは~、また別のものは~」(the がつくと「残り全部」の意味に)
- neither A nor B: 「AもBもどちらも~ない」(動詞はBに一致)
- either A or B: 「AかBかどちらか」(動詞はBに一致)
- every day / every week など: 「毎日」「毎週」
- every other day / every other week など: 「一日おきに」「隔週で」
- (any) one you like / whichever one you prefer: 「どれでも好きなものを」
- one by one: 「一人ずつ」「一つずつ」
- for one thing … for another …: 「一つには~、もう一つには~」
- It’s one thing to …, (and) it’s another to …: 「~するのと~するのとは別問題だ」
これらの表現は、例文を通して使い方やニュアンスを掴み、実際に使ってみることが何よりも大切です。間違えることを恐れずに、積極的に会話や作文に取り入れてみてくださいね。
この記事が、皆さんの英語学習の旅の、ほんの少しでもお役に立てたなら嬉しいです。不定代名詞の慣用表現をマスターして、もっと自由に、もっと楽しく英語でコミュニケーションできるようになりましょう!応援しています!

覚えることいっぱいだけど、頑張ります!
コメント