関係代名詞の省略、もう怖くない!見分け方とパターンを徹底攻略!

英語の長文を読んでいると、「あれ?ここに何か言葉が隠れてるんじゃない?」って思うこと、ありませんか?もしかしたらそれは、「関係代名詞の省略」が起きているサインかもしれません。「関係代名詞だけでもややこしいのに、省略までされたらお手上げ!」なんて声も聞こえてきそうですね。でも大丈夫!関係代名詞の省略にはちゃんとルールがあって、一度コツを掴んでしまえば、英文がスッキリ読めるようになるんです。

この記事では、関係代名詞がどんな時に省略できるのか、逆にどんな時は省略できないのか、そして省略されている箇所をどうやって見抜けばいいのか、たくさんの例文を交えながら優しく丁寧に解説していきます。これを読めば、関係代名詞の省略に対する苦手意識が消えて、英語の読解力もグーンとアップしますよ!

AYUMI
AYUMI

関係代名詞の省略って、ルールがあるなら克服できるかも!

  1. まずは基本から!関係代名詞とその省略の全体像
    1. 関係代名詞ってどんな働き?サクッとおさらい
      1. 2つの文を繋ぐ接着剤
      2. 先行詞と格の関係
    2. なぜ関係代名詞を省略するの?省略のメリット
    3. 関係代名詞の省略にはどんなパターンがある?概要をチェック
  2. 【最重要】関係代名詞が省略できる2大パターンを徹底解説!
    1. パターン1:目的格の関係代名詞の省略
      1. 動詞の目的語になる場合 (who(m), which, that)
      2. 前置詞の目的語になる場合 (who(m), which, that) とその注意点
    2. パターン2:「主格の関係代名詞 + be動詞」の省略
      1. 後ろに現在分詞 (-ing) が続く場合
      2. 後ろに過去分詞 (-ed, -en) が続く場合
      3. 後ろに形容詞や前置詞句が続く場合
    3. 【表で確認】省略できる関係代名詞まとめ
  3. 注意!こんな時は省略できない!関係代名詞の省略NGケース
    1. 主格の関係代名詞(単独の場合)は省略できない!
    2. 所有格の関係代名詞 (whose) は省略できない!
    3. 「前置詞 + 関係代名詞」の形では省略できない!
    4. 非制限用法(コンマ付き)の関係代名詞は省略できない!
    5. 関係副詞 (where, when, why, how) は原則省略できない!
  4. 関係代名詞の省略を見抜くコツと練習問題
    1. 省略された関係代名詞を見つけるヒント
      1. 名詞の後に「名詞 + 動詞 (S’V’)」が来たら目的格の省略を疑う
      2. 名詞の後に「分詞・形容詞・前置詞句」が来たら主格+be動詞の省略を疑う
    2. 実践!省略された関係代名詞を補ってみよう(練習問題)
    3. 長文読解で省略を見抜くことの重要性
  5. まとめ

まずは基本から!関係代名詞とその省略の全体像

関係代名詞の省略を理解するためには、まず関係代名詞そのものがどんな働きをするのか、しっかりおさらいしておくことが大切です。ちょっとだけ復習しましょう!

関係代名詞ってどんな働き?サクッとおさらい

関係代名詞は、一言で言うと「2つの文を1つにつなぎ、前の名詞(先行詞)を詳しく説明する言葉」です。まるで、文と文の間に橋をかけて、さらに説明を付け加えるようなイメージですね。

2つの文を繋ぐ接着剤

例えば、こんな2つの文があったとします。

  • I have a dog. (私は犬を飼っています。)
  • The dog has long ears. (その犬は長い耳をしています。)

これを関係代名詞を使って1つの文にすると…

I have a dog which has long ears.
(私は長い耳をした犬を飼っています。)

「a dog」という名詞(先行詞)を、「which has long ears」という部分が詳しく説明していますよね。この「which」が関係代名詞です。関係代名詞を使うことで、文がスムーズにつながり、より豊かな表現ができるようになるんです。

先行詞と格の関係

関係代名詞は、先行詞(説明される名詞)が「人」なのか「人以外」なのか、そして関係代名詞が導く節の中でどんな役割をするか(主語?目的語?所有?)によって、使う種類が変わります。

先行詞関係代名詞
主格 (~が)who, that
所有格 (~の)whose
目的格 (~を, ~に)whom, who, that
人以外主格 (~が)which, that
所有格 (~の)whose, of which
目的格 (~を, ~に)which, that

この「格」が、関係代名詞の省略を理解する上でとっても重要になってくるんですよ。

なぜ関係代名詞を省略するの?省略のメリット

「どうしてわざわざ省略なんてするの?」って思いますよね。関係代名詞を省略する一番の理由は、文をより簡潔で自然な響きにするためです。特に会話では、省略されることがよくあります。ネイティブスピーカーは、よりスムーズでテンポの良いコミュニケーションを好む傾向があるため、省略できるところは省略して話すことが多いんですね。

最初は省略されると戸惑うかもしれませんが、慣れてくると、省略された形の方がスッキリしていて分かりやすいと感じるようになるかもしれませんよ。

関係代名詞の省略にはどんなパターンがある?概要をチェック

関係代名詞の省略には、大きく分けて2つの主要なパターンがあります。

  1. 目的格の関係代名詞の省略
  2. 「主格の関係代名詞 + be動詞」の省略

この2つのパターンをしっかり押さえることが、関係代名詞の省略をマスターするための鍵となります。次のセクションで、それぞれのパターンを詳しく見ていきましょう!

AYUMI
AYUMI

ふむふむ、省略するのは文をスッキリさせるためなんですね。パターンがあるなら覚えられそう!

【最重要】関係代名詞が省略できる2大パターンを徹底解説!

お待たせしました!ここからが本題の、関係代名詞が省略できる具体的なパターンについての解説です。例文をたくさん見ながら、じっくり理解していきましょう。

パターン1:目的格の関係代名詞の省略

まず一つ目の、そして最もよく見られる省略パターンが「目的格の関係代名詞」の省略です。関係代名詞が、関係詞節の中で動詞の目的語、または前置詞の目的語になっている場合に省略できます。

動詞の目的語になる場合 (who(m), which, that)

関係代名詞が、関係詞節内の動詞の目的語(「~を」「~に」にあたる部分)になっているとき、その関係代名詞は省略することができます。

例文を見てみましょう。

  • The book which I bought yesterday is interesting. (私が昨日買った本は面白い。)
    • 先行詞: The book (人以外)
      関係代名詞: which (bought の目的語)

→ 省略すると… The book I bought yesterday is interesting.

  • The man whom I met at the party is a famous actor. (私がパーティーで会った男性は有名な俳優だ。)
    • 先行詞: The man (人)
      関係代名詞: whom (met の目的語)

→ 省略すると… The man I met at the party is a famous actor.

  • This is the movie that I wanted to watch. (これは私が見たかった映画だ。)
    • 先行詞: The movie (人以外)
      関係代名詞: that (watch の目的語)

→ 省略すると… This is the movie I wanted to watch.

これらの例文では、関係代名詞の後ろに「主語 + 動詞 (I bought, I met, I wanted)」という形が続いていますよね。これが目的格の関係代名詞の特徴の一つです。そして、これらの関係代名詞はすべて省略可能です。

目的格の関係代名詞は、先行詞が「人」でも「人以外」でも、また「that」であっても省略できます。

前置詞の目的語になる場合 (who(m), which, that) とその注意点

関係代名詞が、関係詞節内の前置詞の目的語になっている場合も、その関係代名詞は省略できます。ただし、これには重要な条件があります。それは、前置詞が関係代名詞節の最後に残っている場合に限られるということです。

例文で確認しましょう。

This is the house which I lived in for five years. (これは私が5年間住んでいた家です。)

  • 先行詞: The house (人以外)
  • 関係代名詞: which (前置詞 in の目的語)
  • 前置詞「in」が節の最後にある。

→ 省略すると… This is the house I lived in for five years.

The person (whom/who/that) I was talking about is my boss. (私が話していた人は私の上司です。)

  • 先行詞: The person (人)
  • 関係代名詞: whom/who/that (前置詞 about の目的語)
  • 前置詞「about」が節の最後にある。

→ 省略すると… The person I was talking about is my boss.

このように、前置詞が関係代名詞節の後ろの方(動詞の後など)にあれば、その前置詞の目的語となっている関係代名詞は省略できます。

超重要!前置詞が関係代名詞の前に来ている場合は省略できません!
例えば、”This is the house in which I lived.” のように、「前置詞 + 関係代名詞」の形になっている場合、この「which」を省略することはできません。省略したい場合は、前置詞「in」を節の最後に移動させて “This is the house (which) I lived in.” の形にする必要があります。

パターン2:「主格の関係代名詞 + be動詞」の省略

次に紹介する省略パターンは、「主格の関係代名詞 + be動詞」がセットで省略されるケースです。主格の関係代名詞だけを単独で省略することはできませんが、その後ろに続くbe動詞(is, am, are, was, wereなど)と一緒なら省略できる場合があるんです。

このパターンで省略が起こると、結果として名詞を後ろから修飾する分詞構文(現在分詞や過去分詞)や形容詞句、前置詞句のような形になります。

後ろに現在分詞 (-ing) が続く場合

「主格の関係代名詞 + be動詞」の後ろに現在分詞(~している)が続くとき、このセットは省略できます。

  • The girl who is playing the piano is my sister. (ピアノを弾いている少女は私の妹です。)
    • 先行詞: The girl
    • 関係代名詞+be動詞: who is
    • 後ろに続くもの: playing (現在分詞)
    • → 省略すると… The girl playing the piano is my sister.
    • 「playing the piano」が「The girl」を後ろから修飾していますね。
  • Do you know the man that is talking to Emily? (エミリーと話している男性を知っていますか?)
    • 先行詞: The man
    • 関係代名詞+be動詞: that is
    • 後ろに続くもの: talking (現在分詞)
    • → 省略すると… Do you know the man talking to Emily?

後ろに過去分詞 (-ed, -en) が続く場合

「主格の関係代名詞 + be動詞」の後ろに過去分詞(~される、~された)が続くときも、このセットは省略できます。受動態の文でよく見られますね。

  • The language which is spoken in Brazil is Portuguese. (ブラジルで話されている言語はポルトガル語です。)
    • 先行詞: The language
    • 関係代名詞+be動詞: which is
    • 後ろに続くもの: spoken (過去分詞)

→ 省略すると… The language spoken in Brazil is Portuguese.
「spoken in Brazil」が「The language」を後ろから修飾しています。

  • This is a picture that was taken by my father. (これは私の父によって撮られた写真です。)
    • 先行詞: a picture
    • 関係代名詞+be動詞: that was
    • 後ろに続くもの: taken (過去分詞)

→ 省略すると… This is a picture taken by my father.

後ろに形容詞や前置詞句が続く場合

「主格の関係代名詞 + be動詞」の後ろに形容詞(句)や前置詞句(場所や時などを表すカタマリ)が続くときも、このセットは省略できます。

The cat which is on the roof is black. (屋根の上にいる猫は黒いです。)

  • 先行詞: The cat
  • 関係代名詞+be動詞: which is
  • 後ろに続くもの: on the roof (前置詞句)

→ 省略すると… The cat on the roof is black.
「on the roof」が「The cat」を後ろから修飾しています。

I want to meet someone who is kind and honest. (親切で正直な人に会いたいです。)

  • 先行詞: someone
  • 関係代名詞+be動詞: who is
  • 後ろに続くもの: kind and honest (形容詞句)

→ 省略すると… I want to meet someone kind and honest.

「主格の関係代名詞 + be動詞」の省略は、文を非常にスッキリさせますが、最初は構造が見えにくいかもしれません。名詞の直後にいきなり分詞や形容詞、前置詞句が来たら、この省略を疑ってみましょう。

【表で確認】省略できる関係代名詞まとめ

ここで、省略できる関係代名詞のパターンを表で整理しておきましょう。

省略できるケース元の形(例)省略後の形(例)ポイント
目的格の関係代名詞
(動詞の目的語)
the book which I readthe book I readwho(m), which, that いずれも可
目的格の関係代名詞
(前置詞の目的語で前置詞が後置)
the town which I live inthe town I live in前置詞が関係詞節の最後に残る場合のみ
主格の関係代名詞 + be動詞
(後ろに現在分詞)
the boy who is runningthe boy running関係代名詞とbe動詞をセットで省略
主格の関係代名詞 + be動詞
(後ろに過去分詞)
the car which was washedthe car washed関係代名詞とbe動詞をセットで省略
主格の関係代名詞 + be動詞
(後ろに形容詞/前置詞句)
the woman who is happy
the key which is on the table
the woman happy
the key on the table
関係代名詞とbe動詞をセットで省略
AYUMI
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パターンが色々あって頭がパンクしそう…でも、表で見ると少し整理できますね!

注意!こんな時は省略できない!関係代名詞の省略NGケース

関係代名詞はいつでも省略できるわけではありません。「これは省略できるかな?」と思っても、実はできないケースもたくさんあります。間違って省略してしまうと、文法的に誤った文になったり、意味が通じなくなったりすることもあるので、しっかり区別できるようにしましょう。

主格の関係代名詞(単独の場合)は省略できない!

これは非常に重要なルールです。関係代名詞が関係詞節の中で主語の働きをしている場合(主格の関係代名詞)、その関係代名詞を単独で省略することは絶対にできません

  • The woman who lives next door is a doctor. (隣に住んでいる女性は医者です。)
    • 「who」は「lives」の主語なので主格。省略不可!
    • NG: The woman lives next door is a doctor. (意味が通じません)
  • I have a friend that speaks three languages. (私には3ヶ国語を話す友達がいます。)
    • 「that」は「speaks」の主語なので主格。省略不可!
    • NG: I have a friend speaks three languages.

先ほど説明した「主格の関係代名詞 + be動詞」のセットでの省略とは違うので、混同しないように注意してくださいね。

所有格の関係代名詞 (whose) は省略できない!

「~の」という意味を表す所有格の関係代名詞「whose」(まれに「of which」)も、省略することはできません

  • I know a girl whose mother is a famous pianist. (私はお母さんが有名なピアニストである女の子を知っています。)
    • 「whose」は所有格。省略不可!
  • The house whose roof is red is mine. (屋根が赤い家は私のものです。)
    • 「whose」は所有格。省略不可!

「前置詞 + 関係代名詞」の形では省略できない!

これも目的格の省略のところで少し触れましたが、「前置詞 + 関係代名詞 (whom/which)」という形で前置詞が関係代名詞の直前に来ている場合、この関係代名詞を省略することはできません

  • This is the room in which I study. (これが私が勉強する部屋です。)
    • 「in which」の「which」は省略不可!
    • OK: This is the room (which) I study in. (前置詞を後ろに回せば which は省略可)
  • The man to whom I was talking is Mr. Smith. (私が話しかけていた男性はスミスさんです。)
    • 「to whom」の「whom」は省略不可!
    • OK: The man (whom) I was talking to is Mr. Smith. (前置詞を後ろに回せば whom は省略可)

「前置詞 + that」という形は元々使えないので、このパターンで that が出てくることはありません。

非制限用法(コンマ付き)の関係代名詞は省略できない!

関係代名詞の前にコンマ (,) が置かれる「非制限用法(または継続用法)」の場合、その関係代名詞は原則として省略できません。また、非制限用法では関係代名詞「that」は使えません。

  • My brother, who lives in London, is coming home next week. (私の兄はロンドンに住んでいるのですが、来週帰省します。)
    • コンマの後の「who」は省略不可!
  • I often visit Paris, which is a beautiful city. (私はよくパリを訪れますが、そこは美しい都市です。)
    • コンマの後の「which」は省略不可!

非制限用法は、先行詞について補足的な情報を付け加える役割があり、文の骨格とは少し切り離して考えられるため、省略には馴染まないんですね。

関係副詞 (where, when, why, how) は原則省略できない!

関係代名詞と似た働きをする「関係副詞(where, when, why, how)」は、原則として省略できません。ただし、いくつか例外的なケースや、慣用的に省略される表現があります。

  • This is the place where I first met her. (ここが私が彼女に初めて会った場所です。)
    • 「where」は通常省略しません。
  • I remember the day when we went to the beach. (私たちがビーチに行った日を覚えています。)
    • 「when」は通常省略しません。
  • Tell me the reason why you were late. (あなたが遅刻した理由を教えてください。)
    • 先行詞が「the reason」の場合、「why」は省略されることがよくあります。→ Tell me the reason you were late.
  • That’s how he solved the problem. (それが彼がその問題を解決した方法です。)
    • 「how」は先行詞「the way」と一緒に使うことができず、どちらか一方を使います。「the way how」とは言いません。「the way (that/in which)」または「how」単独で使います。
      → That’s the way he solved the problem. / That’s how he solved the problem.
      この「the way」の後ろの関係詞 (that/in which) は省略可能と考えることもできます。

関係副詞の省略は、関係代名詞の省略ほど一般的ではありません。特に「the reason why」の「why」や、「the way (that)」の「that」は省略されやすいですが、それ以外は基本的に省略しないと覚えておくと良いでしょう。

これらの「省略できないケース」をしっかり頭に入れておけば、うっかりミスを防ぐことができますね!

AYUMI
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なるほど、省略できないケースも結構あるんですね。コンマが付いてたら省略ダメ、とか覚えやすいかも!

関係代名詞の省略を見抜くコツと練習問題

さて、関係代名詞が省略できるパターンとできないパターンが分かったところで、次は実際に英文の中で「あっ、ここ省略されてるな!」と見抜くためのコツを伝授します。そして、少し練習問題にも挑戦してみましょう!

省略された関係代名詞を見つけるヒント

英文を読んでいて、「あれ?文の構造がちょっとおかしいな?」と感じたら、関係代名詞の省略が隠れている可能性があります。特に以下の2つのポイントに注目してみてください。

名詞の後に「名詞 + 動詞 (S’V’)」が来たら目的格の省略を疑う

「名詞 + 名詞 + 動詞」という語順が出てきたら、目的格の関係代名詞が省略されている可能性が高いです。

[先行詞となる名詞] [関係詞節の主語となる名詞] [関係詞節の動詞] …

例文: The cake she baked was delicious.

この文では、「The cake (名詞)」の直後に「she (名詞) baked (動詞)」と続いていますよね。これは、「The cake (which/that) she baked」の「which/that」が省略されている形です。「she baked (彼女が焼いた)」という部分が「The cake」を説明しています。

他の例:

  • The man I saw was very tall. (私が会った男性はとても背が高かった。)
    • The man (whom/who/that) I saw …
  • The music they are playing is too loud. (彼らが演奏している音楽はうるさすぎる。)
    • The music (which/that) they are playing …

名詞の後に「分詞・形容詞・前置詞句」が来たら主格+be動詞の省略を疑う

名詞の直後に、いきなり現在分詞 (-ing)、過去分詞 (-ed/-en)、形容詞、または前置詞句が続いている場合、それは「主格の関係代名詞 + be動詞」が省略されているサインかもしれません。

[先行詞となる名詞] [現在分詞 / 過去分詞 / 形容詞 / 前置詞句] …

例文: The book written in French is difficult to read.

この文では、「The book (名詞)」の直後に「written in French (過去分詞句)」が続いています。これは、「The book (which is) written in French」の「which is」が省略された形です。「written in French (フランス語で書かれた)」が「The book」を説明しています。

他の例:

  • The woman talking on the phone is my aunt. (電話で話している女性は私の叔母です。)
    • The woman (who is) talking on the phone …
  • The flowers in the vase are beautiful. (花瓶の中の花は美しい。)
    • The flowers (which are) in the vase …
  • Is there anyone available to help me? (誰か私を手伝ってくれる人はいますか?)
    • anyone (who is) available …

どうしてこんな形になるの?
これは、関係代名詞節がもともと「The book / which is written in French」のように、関係代名詞が主語、be動詞、そしてその補語(分詞や形容詞など)という構造になっているからです。この「主語+be動詞」がセットで消えることで、補語だけが残って名詞を修飾する形になるんですね。

実践!省略された関係代名詞を補ってみよう(練習問題)

それでは、実際に省略された関係代名詞を補う練習をしてみましょう!以下の文で、どこにどんな関係代名詞(とbe動詞)が省略されているか考えてみてください。

  1. The coffee I drank this morning was very strong.
  2. The boy playing soccer over there is my cousin.
  3. This is the only T-shirt I have.
  4. The email sent yesterday contained important information.
  5. The people I work with are friendly.

— (少し考えてみましょう!) —

解答と解説:

  1. The coffee (which/that) I drank this morning was very strong.
    • 「The coffee」の後に「I drank (名詞+動詞)」が来ているので、目的格の関係代名詞の省略です。
  2. The boy (who/that is) playing soccer over there is my cousin.
    • 「The boy」の後に「playing soccer (現在分詞句)」が来ているので、「主格の関係代名詞 + be動詞」の省略です。
  3. This is the only T-shirt (which/that) I have.
    • 「the only T-shirt」の後に「I have (名詞+動詞)」が来ているので、目的格の関係代名詞の省略です。
  4. The email (which/that was) sent yesterday contained important information.
    • 「The email」の後に「sent yesterday (過去分詞句)」が来ているので、「主格の関係代名詞 + be動詞」の省略です。文脈から過去なので was が適切でしょう。
  5. The people (whom/who/that) I work with are friendly.
    • 「The people」の後に「I work (名詞+動詞)」が来ており、文末に前置詞「with」があるので、前置詞の目的語となる関係代名詞の省略です。

どうでしたか?最初は難しく感じるかもしれませんが、パターンを意識して練習すれば、だんだん見抜けるようになってきますよ!

長文読解で省略を見抜くことの重要性

関係代名詞の省略は、短い文だけでなく、TOEICや大学入試などで出題されるような長文の中でも頻繁に出てきます。省略されている箇所を正しく理解できないと、文の構造を誤解してしまい、内容を正確に読み取ることが難しくなってしまいます。

特に、名詞の後にいきなり「名詞+動詞」や「分詞句」が出てきたときに、「あれ、ここには関係代名詞が省略されているんだな」と気づけるかどうかで、読解のスピードと正確さが大きく変わってきます。ぜひ、普段から英語を読むときに、関係代名詞の省略を意識してみてくださいね。

AYUMI
AYUMI

名詞の後に続く形で判断するのか!これは使えそうなヒント!練習あるのみですね!

まとめ

今回は、英語学習者がつまずきやすい「関係代名詞の省略」について、そのパターン、見分け方、そして注意点を詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 関係代名詞の省略は、文を簡潔で自然にするために行われます。
  • 省略できる主なパターンは2つ
    1. 目的格の関係代名詞 (who(m), which, that):動詞の目的語、または前置詞が後置される場合の前置詞の目的語。
    2. 「主格の関係代名詞 + be動詞」のセット:後ろに現在分詞、過去分詞、形容詞、前置詞句が続く場合。
  • 省略できない主なケース
    • 主格の関係代名詞(単独の場合)
    • 所有格の関係代名詞 (whose)
    • 「前置詞 + 関係代名詞 (whom/which)」の形になっている場合
    • 非制限用法(コンマ付き)の関係代名詞
    • 関係副詞(一部例外あり)
  • 省略を見抜くコツは、名詞の後に続く語句の形に注目すること:「名詞 + 名詞 + 動詞」なら目的格の省略、「名詞 + 分詞/形容詞/前置詞句」なら「主格 + be動詞」の省略を疑いましょう。

関係代名詞の省略は、慣れるまでは少し難しく感じるかもしれませんが、ルールを理解し、たくさんの英文に触れることで必ずマスターできます。この記事が、皆さんの英語学習の一助となれば嬉しいです。これからも「かかってこい英文法」の精神で、楽しく英語を学んでいきましょうね!

AYUMI
AYUMI

関係代名詞の省略、なんだかスッキリしました!これで長文も怖くないかも!

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